朝岡聡の畳三昧

フリーアナウンサー、朝岡聡が面白い畳、最新の畳事情をレポートします。

ジャパン畳工房 佐賀支店について

2007-08-08 13:33:50 | Weblog
国内最大のイグサの産地である九州には他にはないユニークなお店もあります。ジャパン畳工房佐賀支店もそのひとつ。ここの特色は藁床にこだわっているという点です。 私達の使っている畳は床といわれる分厚い中心部の表に畳表を縫い付けてあるわけですが、昨今は床の部分が発泡スチールのような素材で軽くて薄い床も出回っています。しかし佐賀支店では品質への強いこだわりから、あくまで藁を使って床を作っているそうです。 佐賀支店の小林さんは言います。
佐賀の藁は実に良質なんですよ。佐賀牛のエサとして使われるくらいですからね。うちはもともと俵や『かます』(藁でできた袋)を作っていたんですが、その藁をしっかり熱処理することでダニも出ない、半世紀は持つ畳を製作しています。この畳の上を歩いたり座った時の感触は、もう格別ですよ!」  九州でも藁床の畳を作っているのは小林さんの佐賀支店だけだそうですが、職人気質の小林さんの表情からは畳にかける情熱と誇りがひしひしと伝わってきます。
現在は御子息と二人三脚で業務の幅を広げています。自慢の藁床畳の根強い人気に加えて、デザイン性や健康志向の商品で次なる一歩をしるすべく、日々研究にも余念がありません。

東京にいたのでは分からない「畳の現場」の空気がなんとも心地良いのでありました。