しかし国産イグサの現状は厳しいものがあります。今から20年程前はイグサが「青いダイヤ」と呼ばれ、そこかしこにイグサ御殿が林立した熊本・八代も、今や輸入イグサにおされて栽培面積約1300ha農家は約1000軒と大幅に減っています。
なんとかして国産イグサと畳をもっと広めたい。今回御紹介したお店は皆さんそんな熱い気持ちで仕事に打ち込んでいます。そのためには輸入物に負けない高品質と創意工夫、お客様の畳ニーズにどれだけ敏感になれるかが勝負。一方で、たとえ輸入のイグサを使ってもニーズに応えられれば畳の需要はもっと増えていく、と考えて積極的に新しい畳を提案している人も八代にはいます。とにかくイグサの産地だけに皆さんとっても畳の未来に真剣。それを実感できたのが今回の旅の最大の収穫でした。
畳は皆さんが考えている以上に種類もデザインも値段も豊富。画一的では決してありません。ジャパン畳工房のお店に相談すれば、必ずやあなたの御宅にドンピシャリの畳や襖を選択してくれるはずです。