
7月9日(木)
心筋梗塞の疑いにより、救急車で総合病院から心臓専門の病院へ搬送されました。
病院へ到着すると緊急手術の準備が始まります。
若い看護師さんにパンツを脱がされ、カテーテルや点滴を入れる箇所の毛(すね毛、陰毛)を剃られました。カミソリではなく、電動のひげ剃りの様なバリカンのようなものです。
意識がはっきりとしているのでとても恥ずかしかったです。
そんな私に看護師さんは容赦なく責めてきます。
看護師さんは右手に管を持ちながら恐ろしいことを言います。
「オシッコが漏れないように管を入れますね。少し痛いかもしれないけど我慢してくださいね。」という。
どう見てもサイズがデカくね?心の中で呟く。
看護師さんは、慣れた手つきで私の恥ずかしい部分を掴み尿道口から無慈悲なまでにズボズボと管を挿入します。
「あっ!」情けない声が漏れる。曲がり角を通過するときには激痛が走る。
「大丈夫大丈夫!もう少しだからね」と明るく諭される。
時間にして数十秒だと思うが、とても長く感じたのです。
新感覚の痛みに耐えると、禁断の世界が見えてくるかもしれません。
手術の準備が整い、いよいよカテーテル検査室へと運ばれました。
カテーテル検査室では、造影剤を点滴して心臓や周辺の血管に狭窄が発生していないか透視装置を使って検査します。
私が手術室へ入る前に医師から妻へ手術内容、リスクの説明が行われました。医師は「血管に狭窄があればカテーテルで血管を広げます。その時に血管が破裂することがあります。破裂するとそのまま(死亡)になる可能性が高いです」と言われたそうです。最悪の事態を想像し目の前が真っ暗になったと話してくれました。
幸い心臓の血管に狭窄はなかったので、30分ほどで検査は終了となりました。
妻は親兄弟に「死ぬかもしれない」と電話を架けまくっている最中でしたが、私が早々に手術室から戻ってきたので拍子抜けしたようでした。
心臓カテーテル手術は中止となりましたが、心臓が20%しか収縮していない心不全を発症しているため、即日ICU(集中治療室)へ入院となりました。
結婚して初めて妻の涙を見て、絶対完治するぞっと誓ったのです。
年齢を重ねると感動することが少なくなり、羞恥心も無くなってしまいがちですが、忘れていた感覚がよみがえり、癖になるかもしれません。(笑)
【写真出典】ナースぷらす(看護師ライフをもっと素敵に)
※写真は実物ではありません。
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