ブービーの着物日記

着物、お茶のお稽古、美術館、コンサートなど、
ブービーのお気楽生活を徒然なるままに。

上巳の直礼

2014年03月18日 | おいしいもの
節分に引き続き、上巳の節句の室礼講座へ。

少しでも春らしくしたいので明るめの色で



何と飛び絞りの帯揚げが偶然、横浜のマダムとお揃い状態に

何ともモダンな感じのする室礼だがクリア写真立て以外はいずれも昔からあるもの



こんなリアルなお魚、貝、たけのこの干菓子は小松屋さんのもの。



あられの始まりはお釜についたおこげを洗って干したもの。



桃は邪鬼をはらう。古事記でも黄泉の国から現世に帰るときに追いかけてくる悪霊たちに桃を投げていた。桃太郎はいても、梅太郎や桜太郎はいない。室礼講座のあとはお楽しみの直礼。

先付は揚げするめがきいたお浸しにごま豆腐



吸い物ははまぐり真丈



焼物は鰆の西京漬け。しょうがではなくみょうがをそえて



ほっこりあつあつの海老蓮根饅頭には蟹湯葉餡がとろり



ご飯は桜海老とたけのこの炊き込み



デザートは白酒ムースに桜アイスクリーム



おいしゅうございました~

先付についていた桃の小枝をお持ち帰り



数日後には花が咲いていた。桃は強い!


真田紐と組紐は違うのよ

2014年03月11日 | 茶道
「真田紐の秘密と使い方」の講座へ。



真田紐は紐とついているが実は世界一狭い織物である。また、糸が密になっているため強固で丈夫な織物、紐である。一方、組紐はその名の通り紐を組んでいくのだが、斜めに組んでいくことから若干伸びるようにできている。なので、掛軸の紐には組紐を使う。地震が起きたときに紐が若干伸びることによりゆれを吸収し軸を守る。真田紐は伸縮性がないので掛軸の紐には使わないように

組紐は中国を経て、日本に入り、主に宮中で発展したが、真田紐はネパール、東南アジアを経て、日本に入り、一般、庶民の中で発展していった。真田紐には戦国武将の真田氏の名がついているがそれよりも前から作られ、使われていた。一説には真田幸村が幽閉中に作っていたものを堺などの承認が売り文句で真田の名を使ったのが名前の由来と言われている。

続いて茶道御約束紐という少しディープな世界へ。
まず茶道の流派毎に約束紐があり、これは一般販売されている。家元に箱書きしていただく際にはその流派の紐と箱(これまた流派によってお約束あり)を用意してからお願いするそうだ。一方で作家さんのものは本人にしか販売しない。今までは偽物を作られないようにどの作家がどのような紐なのか秘密にされてきたが、これがかえって偽物が出回りつかまされることが増える結果にもなってしまったという。痛し痒しである。。。

使い方として、絹ものがいいのか木綿がいいのか、一重なのか袋織なのかも教えていただく。
あと、結びきり(帯締めと同じ結び方)は人にみせるときで、しまっておくときは胴結び(ともえにかける)にしておくなど。

知っておきたいけれども、なかなか書物にはなっていないお話が聞けて有意義であった。

お昼は久しぶりにAKOMEYAさんの小鉢膳



入店したときには店内がカオスだったが、途中からAKOMEYAさんらしいほっとした空気になった。

お調子者は連絡を忘れず謙虚さを忘れず旅行に出よう

2014年03月10日 | 和のもの
飲み仲間が「吉方取り」「じこくは。。。」と楽しそうに話すのを聞き、少しかじってみようと2014年氣学セミナーへ

氣学は「九星氣学風水」のことで、九星占いや風水単独で割と日本人にはなじみのあるものだ。また、陰陽五行につながることからも茶道に取り込めたらおもしろいなと思ったのもセミナー受講の動機の一つ

まずはお菓子とお茶をいただきながら2014年がどのような年かを聞く



さらに天の氣 十干(甲乙丙丁戊己庚辛壬癸)では「甲」なのでどのような年になるのか過去どのような年であったのか。続いて地の氣 十二支では「午」なのでその特徴。最後に人の氣 九星「四緑木星」の特徴。この世界では2月4日から新年になるのだが、既に2月からそれぞれ特徴のある出来事(事故など)が起きているので受講者からおーっと声があがる。

後半はお楽しみの各九星の今年はどんな年かの説明。

は三碧木星なのだが。。。

「運勢はとても強いですが、少々お調子者気質があるため、銚子に乗りすぎないよう」

おっ、お調子者?久しぶりにお調子者という言葉を聞き、生まれて初めてお調子者と言われた
ただ、小・中・高等学校のクラスを思い浮かべると確かに三碧の集まりだったなあと思い当たる節もある。

「周囲への影響力も強いのでプラス思考が大切です」

なるほどなるほどネガティブ発言や悪口、愚痴はいかんのだな、まあ、これは今年に限らずだが。

「やりたいことはやってもいいが連絡漏れに注意」

はい。

「親族関係のトラブルが起きたら謙虚さを忘れずに、きちんと受け止め逃げずに対処すること」

はい。

「遠方への旅行、海外旅行にでかけると運気アップ!」

やったー。

と比較的よい感じの年になるようだ。一緒に受講していたSちゃんは二黒だったのだが、彼女もよい感じで受講生満足のまま終了。
あっ、あと正式な恵方参りの仕方も教わった。

お土産に一瞬キャラメル?と見まごう石けんをいただく



帰宅して一杯のみながら家族や身近な人の九星を調べて納得したりうなったり、なかなか楽しめた


利休さんからお手紙着いた♪

2014年03月07日 | 茶道
まだ寒さ厳しい2月末。畠山さんの利休さんの書状を小間で拝見できる特別鑑賞会へ。

茶室は寒いのであたたかくしていらしてくださいとのことなので、紬の着物を着込んで



いつもながら猫が写りこんでいる。。。

今回の鑑賞会は薄茶一服付でござる



まずは広間で薄茶一服。床には久隅守景の雪中竹林図。トーハクにある夕顔棚納涼図屏風で有名な方。
竹にもっさりと降り積もった雪が今にも、音をたててどさっと落ちそうな感じ。

脇床には糊こぼし土鈴。二月堂のお水取りはもうすぐ。この椿もこれから拝見する書状のヒントかな???。。。

そうこうしているとお菓子が運ばれてきた。薄ピンク色に濃い紫が点々と。お菓子は両国の越後屋若狭さんの氷梅。
濃い紫の点々はゆかり、紫蘇であった。うーん、おいしい。たっぷりの薄茶もいただく。幸せな一時。ますます書状への期待が高まる。

いよいよ小間 翠庵にて書状とご対面。



お手紙の内容はいい一枝が手に入ったから差し上げます。夜咄の茶事でもやってね~。玉椿よ~。お返事待ってるね♪という感じかな。
表装の一文字には印金。中廻、上下、風帯はもみ紙という一見地味だけど格調高いもの。

やはりガラス越しとの対面とは違い、質感、色味ともに近くに感じられるのはすばらしい。


利休さんに茶事やってね~と言われた方はどんな気分だったのかな。この書状が誰に宛てたものかはわからないそうだが、きっと利休さんが声をかけるぐらいの人だから一角の茶人であったのだろうなあ。

でもめちゃめちゃ緊張しちゃうよね。それにいただいた椿のつぼみがころんと落ちたりしたら。。。

梅尽くしとどろぼうひげ

2014年03月05日 | 茶道
熱海へ遠出。茶会に行ってみた。MOA美術館のいつもは拝見できない茶室での茶会であり、光琳と名がついているので訪問着にしてみた



どうしても猫が匂いをつけたいようでこっそりちかづいてくる



先日、お持ち帰りした数奇屋バッグと古帛紗を初使い。落ち着いた感じでお稽古にも使える



品川から新幹線に乗り、新横浜から横浜のマダムと合流。30分ほどで熱海に到着。美術館はたしか山の上の高台にあったのでタクシーで向かう。家をでてから一時間弱で到着。思いのほか早く楽に着いてしまった。受付を済ませ、茶庭へ。

既に始まっているのだが、人影も見えず、静かである。本当にここかいな?とおそるおそる濃茶席の一つへ



花の茶屋が腰掛待合となっており、30名はゆったりと待つことができる広さである。床には、前田青邨の紅白梅。めずらしい色紙サイズで根元から紅白の梅が描かれている。

続いて寄付には炭道具や煙草盆など。唐物の平たい炭斗がよかった。

光琳屋敷の五畳半の室で茶をいただく。菓子は塩野さんのきんとん「雪間」。お茶は小山園の「永寿」。一人一椀で濃茶をいただく。床には佐理の通切。たっぷりのお菓子と濃茶をいただいたあとは本席の拝見。

床には光琳の満月白梅。抱一さんがこれはいいと選んだ100のうちのひとつだそうだ。本来は通切を本席にかけるべきなのかもしれませんが、本日の茶会は光琳茶会なので、こちらを本席にかけましたとのこと。
花は利休椿。葉が小さいので、曽呂利のほそーい首にちょうどよい。

一席目から目にもお腹にも満足して退席。そのまま、隣の点心席へ。



点心は三友居さん。たらの芽の素揚げが春を感じる。酢で〆た魚が何だろうなあと思って聞いてみたらさごしといってさわらの子供だそうだ。



向付には鰤とたっぷりの辛味大根



ご飯には焼きからすみ



お椀にはうずらが。生姜がきいていておいすぃ



残り二席もまわりましょう

もう一つの濃茶席へ。寄付には炭道具。鐶が松梅文金象嵌なのだが、とてもくるくるかけて、よっと釜を持ち上げるわけにはいかないほど、きれいで精巧なつくりになっている。本席には彫三島の茶碗があり、片身替りになっていて、半分青く、半分ピンクになっている。が、教えていただかなければわからなかった~。手にとらしてもらい、じっくり見せていただいた。

風は冷たいけれどお天気もよく、梅も咲いてきたねー



最後の薄茶席へ。寄付でまずはお菓子と薄茶をいただく。お菓子は諸江屋さんの加賀の里と蕨。独楽盆の縁の模様がステキだ。



寄付の床には光琳が描いた時頼像。諸国をまわっている姿を描いたものなのだが、ちょっとどろぼうひげになっていて、「あっ、呼びました?」ってな感じで軽く振り返っている姿に笑いが。。。


本席は樵亭。





こちらでは茶碗を堪能。阿蘭陀の水指が少し前にかたむいているのでおじぎしている感じがかわいらしい。

美術館で展示されている、紅白梅図屏風、仁清の茶壺も拝見して終了。

遠くに初島が見える。手前の桜が咲くときれいなんだろうなあ