眠い目をこすりこすり一時間目の授業が終わって寮に戻ってきて、ポストに手紙を見つけました。手紙を見つけた時が一番嬉しいです。部屋にすっ飛んで帰って読みました。航空便でも4、5日かかるのでじれったい感じです。手紙を読んでると、自分がアメリカにいる気がしません。ちょっとドア開けて隣りに行くと○○やおじちゃんやお兄ちゃんがいるような気分。
お兄ちゃんはあいかわらず課長の悪口を言っているのでしょう。このRMWCにもexchange studentとして男子学生が2、3人いるのです。頑張ってきてみたらどう?そうそう、1週間ほど前に冬物の小包、そして今日、後から送った洋服の包みが届きました。それより前に送ったはずの本類がまだ届かないのでチョッと心配。でもすぐに来るでしょう。1ヶ月ちょっとかかるようです。特にどうしても送って欲しいものは今のところはありませんが(ミニスカートは自分で送ったのの中にはいっていましたから)、後悔しているのは、靴をあまり持ってこなかったことです。ダレカさんがここでは靴が安いとかおっしゃったけど、正反対なのです。この前、ショッピングに行ってSear's(日本とちがって平屋建てのデパート)の靴売り場に行ったのですが、物は少ないし、ちっとも安くありませんでした。革靴なんて20ドルもするし、しかたないのでただのテニスシューズだけをかってきたのですが(これは4ドルでずっと安かった)。
大学の近くにはDrugと食料品店オンリーなので買い物が不便なのが一番苦痛です。そうそう図々しく車に乗せてってと頼むわけにもいかないし・・・もし良かったらジーパンに合うような靴(靴箱か、または私のベッドの下の箱に入っている)を送ってください。一番いいのは黒いバスケットシューズがあるはずなのだけど・・・ハイヒールなんてめったに履く機会もなさそうです。送ってくれる時は、中にハイソックスか何かを詰めてね。靴下をぜんぜん持ってこなかったことに気付きました。(ここでは靴下すらも遠出をしないと手にはいりません!)
ラジオはまだ買っていません。中古なんて手にはいりそうもないので思案中です。でも、大学独自の放送局があって、耳を慣らすにはもってこいだし、なんとか安く手に入れる策を講じましょう。 Annemarie(デンマークから来た子)がMain Hallにある放送局に連れて行ってくれましたが、屋根裏の洗濯場の片隅にある3畳くらいの部屋で放送をしていました。リクエスト曲もかけてくれるの。
9月14日には野外劇場でShakespeareの"As You Like It"をSan FranciscoのNew Shakespeare Companyがタダで上映しました。森に囲まれた劇場で、観客は芝生にあぐらをかいて現物するの。役者は観客の中に入ったり、時には客も劇の中に入れたりして、さながら17世紀の劇そのものです。とってもおもしろかったよ。
それから17日には体育館でFrederic Storaskaという人の"To Be Raped...or Not To Be Raped"という講演がありました。私は図々しくしゃしゃり出て、すぐ目の前に座り込んだのですが、すぐに後悔しました。実にpassionateでおもしろい(らしい)噺家なのですが、もんのすごい早口でまったくと言っていいくらい聞き取れないの。まわりの女の子たちはお腹を抱えて笑い転げるので、私は一人でブスッとしているわけにもいかず、適当にニヤニヤしましたが、2時間半、どこで笑えばよいだろう・・・と考えるのには疲れました。部屋に帰って、バタングー。
授業の方はもう3週間にもなるのにあいかわらずで、少々焦っています。あまりにも聞き取れないので泣きたくなっちゃう。津田でも英語の授業はあったけれど、まったく違うのです。学生はとても活発で、どんどん自分の考えを発言します。毎日のhomewordもきちんとこなしているようですし、日本の大学生となんたる違い!!学生と教授間はとても親密です。朝の授業にはみんなコーヒーやジュースを手にして出席し、教授にも「コーヒー飲みますか?」なんて聞いていました。私は授業前のちょっとした世間話と、本筋との区別がつかず、最初からノートを取ろうとして、一人で赤くなったりして・・・もう!!メチャクチャです。一年たってもついてゆけるかどうか、怪しくなってきました。
新聞はWashington Postを買うことができますが、なにしろ分厚いので見出しだけ目を通すのがやっと。ラジオが手にはいれば、ニュースを耳から聞けるのですが。前の部屋のDonnaという4年生がテレビをもっているので、昨日はニュースを見ました。ここ2、3週間ニュースなど聞きも見もしていなかったので、何がどうなっているのかさっぱりわからなかったのです。ニュースも、いわゆるFEN式でしゃべるのですから、完全には理解できません。 DonnaにFord大統領のことをきいたら、やはりとてもガッカリしている、と言っていました。私自身無知なのでそれ以上は聞けませんでした。そういえば、この前、Young Democratsの闘志?らしいのが突然部屋にはいってきて、 "Are you a republican or a democrat?" と聞いてきたので、どっちでもないと言ったら"O.K."といって出て行きました。なにしろこのような田舎に孤立した場所にあるので、まったく浮世を離れている気分です。日本の大学のような学生運動など皆無ですし、平穏無事そのものです。津田とあまり変わりがないみたい。ちがうのは、みんなが英語を話していることだけです。
最近は空が抜けるように青く、とてもよい天気が続いています。この前KINGSという食料品店をウロウロしていたら、どこかのオバサンが話しかけてきて、大学の近くに住んでいるSallie Carrollという人が、日本に布教で行っていて(またはこれから行くのか?)私ととても会いたがっているので電話してあげてください、と言われました。どうしようかと迷っています。
図書館で"This Is JAPAN"という雑誌を見つけて読んでいたら、日本のスチュワーデスが数人で談話をしているのがありました(もちろん英語で)。そこに、いくら外国で長く生活していても、言葉の障害というのは決定的で、どうしても日本人の意識からは抜け出せない、と書いてありましたが、そんなものでありましょう。私は絶対にアメリカより日本が好きです!少なくとも、日本語を使うときには劣等感は感じないしね!!(これは決定的!)
「風の街」の最後見られなくて残念!!その他のテレビも見たいなーこちらではカラーテレビなどはとても見られそうもありません。そうそう、日曜の夜に"Colombo"をやっています。この前は図書館にいて見のがしちゃったけど、今度は見てみましょう。「日本ではコロンボも日本語をしゃべる」と言ったら、みんな驚いていました。こちらでは、7、10、13、15の4チャンネルしかありません。それでは、またね。