夢見るタンポポおばさん

富士山麓の風景、花の写真。エッセイ。

前を向く

2019-12-24 21:52:58 | 日記・エッセイ・コラム

前を向く

もういくつ寝るとお正月

 

60年以上前、田舎の小学生だった私。

 多分、近所の子供たちよりも経済的にも恵まれていて、男三人の後の女の子と言うだけで、

目の中に入れても痛くない程に可愛がって貰い、愛情を注がれて大切に育てられていたと思います。

 家族揃って板の間でお雑煮、掘り炬燵でミカンやお菓子。

祖父や祖母両親や兄たちの懐かしい笑顔が浮かびます。

 中学二年生のクリスマスの日に、46才の父親が脳溢血で急逝しました。

それから生活が激変しました。

 

  思い出すのも辛い、思い出したくもない日々。

故郷の街外れの火葬場で、白い煙りになって天に昇って行く父を見送って泣いていた13才の少女は、

66才の白髪のお婆さんになりました。

明日は父の53回目の命日です。

明るく陽気な母に比べて、寡黙で勤勉な父でしたが、私のことを親戚のおばさんに、

  Г材料の残りで作ったけれど、出来が良いよ」と冗談を言う意外な面もあったようです。

 

    お正月を祖母として迎えられる喜び

七人の孫たちは、中学生、二人。小学生、五年。四年。三年。二年。 今年五月誕生七ヶ月。と大きくなりました!

 泣いていた痩せっぽちの女の子は、背中の丸い貫禄十分の祖母になって、孫たちにお年玉をあげる立場になりました。

後何回孫たちにお年玉をあげられるのでしょうか!?

 46才の若さで亡くなった父は、子供たちの結婚相手も、ましてや孫の顔も見ないでさぞかし心残りでしょう……

クモ膜下出血で闘病僅か18日間で67才で亡くなった母も、孫たちの結婚相手も知らずに逝きました。

私は、来春母親の亡くなった年齢になります!

 

 

    芸は身を助ける

  先程四番目の孫から、「書き初めの宿題を指導して欲しい」と電話がありました。

 夏休みの書道の宿題の出来が良かったので、また教えて欲しいとのこと。

 昔取った杵柄です。大喜びで了承しました。

  勉強は小さな頃から今でも、大好き!!     ※自分の能力以上の力を無理強いされる暗記みたいな受験勉強等は嫌いです。

私は今でも人に花や植物の育て方、料理のコツ、整理整頓の方法、節約の仕方等を教えるのが好きです。

祖父も父も地域住民の為に、新しい作物、肥料、温度管理等色々なことを教えて役に立って来た人のようです。

 亡くなって半世紀以上経った今でも、話の中に、祖父や父の名前が出て来て

Г祖父に大変に世話になった」とか、Г父は学年で一番優秀だった」と縁の有った方々や同級生から言って頂くと

彼らの記憶の中に生きていると思えるだけでとても嬉しいです。

       前を向く

   大病後は、横になっていることが多かったので、孫たちに対しては、ジイジに比べて出番の少ない私ですが、

書道の腕前は孫にも理解して貰えたようです..……

   宿題の課題は、

         『 前を向く  』

初日の出とか平和な世界とか決まりきったやや陳腐な課題と違ってさすがに新時代。

  前を向いて歩む

それとも授業中は、先生の話をしっかりと聞くように、『前を向く』!!?

 

    冬休みの良いこと

 Гお正月に家族みんなでジイジの家に行くのが、楽しみ!!」

もういくつ寝るとお正月

ジイジもお婆ちゃんも楽しみにして待っているよ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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