
閉鎖的な村で育った
小説家になりたい女の子と
東京から転校してきた
村の有力者の孫娘
イケメン君の
中学生3人を軸にしたお話です
20歳になったら
読みあおうと約束して
自分以外の2人に手紙を書きますが
それが叶うのが30歳になった時
その時 道で出くわした
中学時代の同級生に
三十路で独身なのを揶揄された
かつての女の子が
かばってくれたイケメン君に
*他人に
「しっかりしなきゃダメだよ」とか
「この歳にもなってなにやってるの」
とか言うのは、
すごく気持ちいいことなんだよ。
手軽な優越感に浸るのが趣味の人も
いるんだから邪魔しちゃだめだよ*
と言うセリフがスカッとしました
アンジェラ・アキさんの
「十五の君へ」 という曲が流行った時
すでにいい歳の大人だった私ですが
この曲が好きではありませんでした
15歳だった自分の
なりたかった自分とは
程遠い私だったからです
真面目に生きてきたつもりなのに
どこで間違えてしまったんだろうと
自分くらいは自分のことを
否定したくは ありませんが
そう思ってしまったのです
そんなことを思い出させる1冊でした
この方の小説は いつも
自分自身を そのままでいいのだと
肯定してくれるものがあり
そこがとても好きです
だからこの小説を読むことができて
ほんとうによかったです
(白梅 撮影 2月14日)