「たにぬねの」のブログ

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→♂♀←_no.21_2021:傘木希美はツキがない。

2021-04-09 22:24:18 | 今月のお薦め_XX.20XX
傘木希美はツキがない。_飛び立つ君の背を見上げる第一話 武田 綾乃 宝島社

→♂♀←_no.19_2015:オーボエの覚醒の感想で色々書いちゃった、書きかけちゃったせいか(、一方で→♂♀←_no.28_2020の方は一言メモのままだし)、浅はかな当て推量的感想より、第一話 傘木希美はツキがない。 のムダに詳し目かもしれないメモ的な あらすじを書きながら、作者の紡ぐストーリを素直に辿りたい衝動に駆られてしまった。

第一話 傘木希美はツキがない。 のムダに詳し目かもしれないメモ的な あらすじ
ホームルームの時間に卒業アルバム用のアンケートが配られる(頃から始まる第一話)。面倒くさいが、取り敢えず質問の項目に目を通しているとQ12、13が気になった夏紀。
Q12は友達の印象について、斜め前の席のみぞれが目に入り(そのみぞれから)クラスの違う希美の印象について自然とシャーペンを走らせたが本人に見せられないと思う。
Q13は自分自身の印象について、吹奏楽部を引退した自分を顧みてというわけでもないがアンケートについて考える気が完全に萎んだのか、用紙を机の中に入れる。

音大受験を控えたみぞれ(は放課後練習をしていくことなど話していると優子と希美が教室に入ってきた。)と階段前で分かれて帰宅する優子、希美、夏紀。みぞれの受験や卒業旅行についてなどの話をしていたがCDを買う夏紀は二人とバイバイ。帰宅した夏紀は買ったディスクを聴きながら、(プロローグのお話である部活の)引退式で後輩たちから貰った写真立てに入れるコンテンツが欲しくなり、(受験を控えたみぞれは当然ながら、先約があった希美も来れなかったので次の休みに)優子と(ギター練習の定番の)カラオケへ。来れなかった二人の話になり、それぞれ希美派、みぞれ派を自認する夏紀と優子。ギターを構えた優子と対照的に夏紀の回想が始まる。

中三冬、南中一月の第三木曜日に(男女別クラス対抗の)大縄跳び大会があるので大会近くの体育授業は大縄跳びの練習。授業中の休憩で希美に話しかけられた夏紀は 団体競技が嫌やねん、みんなでってのがキモイ&できひん人間が悪いみたいな空気になるのが嫌、などと。それに対し、夏紀って、めっちゃまっすぐやな と希美。で話は 集団に属することについて展開した末、希美が 『辞める』というのは最後の手段 と。それに対し、希美って、めっちゃいい子やな と夏紀、で、 さっきの仕返し? と希美、で、 かもね と夏紀 、という数少ない中学時代の二人の会話・遣り取り。

高一になり夏紀と希美(と若井菫)は同じクラス。入学早々、誰彼構わずの感じを否めないが一緒なら楽しそうと吹部に誘い誘われるまま部活体験へ。弱小であれば構わないかと入部する夏紀は楽器は何でも良いと言ったからか低音のユーフォになり、ユーフォの一学年先輩田中あすかや低音楽器(当時はチューバのみ)の他中学出身の同学年と知り合う。

残りの四月、南中出身吹部九人組(夏紀以外は中学も吹部)は普段から一緒に行動する感じ&顧問と三年に不満がある感じ。入部約二週間で不満について(なだめ役の希美や温度差がある夏紀は不参加というより、たまたまその場にいた九人の内の何人かが勢いそのままに)顧問に直談判するも取り合ってもらえず不満いっそう募る感じ。
夏紀は みぞれの「・・・・・・希美といられるだけでいい」を耳にしたり(で優子介入?からの)自らは「低音帝国・・・・・・田中あすかの縄張りねぇ」と舌に乗せたり といった距離間を保っている。

五月のある日のパート練習かな、同じ南中の愚痴を三週も聞かされ続け、さすがにうんざりしているのか夏紀はユーフォを下ろし窓枠に手をかけ、ため息をもらす。(ダラダラ部活動もアリだろうとも思っていたからだけでなく、もう少し思考するというか、分かっていることの再確認というか)耐えられると耐えられないの共存の難しさ や それらを共存できる環境を人工的に作れる大人がいない なんてことを考えていたからか
「吹部に入ったの、失敗やったかな」の独り言がこぼれる。これを香織に聞かれ、ペットの先輩と会話することに。それでAメンバーの選ばれ方を知り、同中出身者の不満の大きな原因を知る感じ(、南中は実力主義の運営だった)。自己のできるベストを密かに尽くす感じの香織の言葉に些か困っているとあすか登場で低音帝国を再認(する感じ)。

夏休み第一週のある日、Aメンバー発表。帰り道、不平不満が行き交う九人組の会話に希美のなだめもなければ唯一のオーボエ奏者であるみぞれの姿もなく実は八人。五月の放課後に聞いたあすかのーー集団ってのはパンドラの箱。ーーが脳内で反芻される夏紀。板挟みな二年生の試みもむなしく、薫は軽音で音楽(インスト)宣言、希美保留、優子のうちも考える、夏紀はうちは辞めへん(で夏紀がギター弾くことを知る優子)。
 
ある日の翌日、練習サボりの場所を教えてもらい夏紀を訪ねてきた希美と辞める理由も続ける理由もないって会話などを経て、夏紀は希美に一年の働きによって三年が変わることを信じていたのかを問うと、信じてたと答える希美(に驚く夏紀の眼に映ったのは透明な涙の膜に覆われた双眸が薄く光ってる様)。
「それでも信じてた。うちならどうにかできるって」
過去形に悲しみを覚える夏紀(は希美の心が折れた音をきく)。
二人の会話に再び集団生活の熟語が現れ、希美を縛るようなことを言いたくなく(想像するだけでもゾッとし)
「希美自身が信じた選択が、多分、いちばん正しい」
そう言って、あの時背中を押してしまったのだと当時を思い出す夏紀。
希美は目を閉じたまま小さな声で「ありがとう」とつぶやく。
その瞬間だけでも笑ってくれるならという選択だったわけだが
(そして)それこそが、夏紀の犯した罪(だった)。
“夏紀の犯した罪だった”の記述がなくても夏紀の後悔、罪の意識を感じる展開であるが、私という未熟な読み手にとっては、この記述により希美も夏紀に尋ねてしまった罪を感じているのではと。

数日後、薫たちと同じタイミングで退部した希美は社会人の吹奏楽サークルに所属。
部内の衝突がなくなって、せいせいした、伸び伸び、さっさと辞めてくれれば的な雑談をする三年生の言葉が耳に届いてしまい、衝動と呼ぶには些か理性を残したまま
「お前ら性格ブスやなー」などとと吐き捨てる夏紀。黙ってしまう三年生もいたがリーダー的な三年は一歩も引かないばかりか低音パート全体へ矛先を向けんとしたとき、(不穏に気付いた梨子があすかに助けを求め、)田中あすか登場、場を収める(←先輩への嫌味や夏紀との会話など必見)。

その日の部活の帰り道は九人から二人になってて、優子から香織先輩やみぞれのため部に止まったと聞いた(後半の)流れで中学の時、みぞれが希美に誘われて吹部に入ったことなどを知る。同様に夏紀は自分が辞めたら希美の誘いが(自分自身にとって)なかったことになるような気がしてと話すと優子はみぞれと夏紀は似てるとこあるかもと。続けて、いずれにしろ希美が声をかけなかったから部に残っているみぞれを放っておけないし、大事と思ったら中途半端に手放さない、香織先輩もみぞれも とも。そのような優子にいつもの如くからかい気味に夏紀は「そこにうちはおらんの?」、対して「ポイントが足りひん」と返した優子はギターを夏紀とすることにした。

カラオケルームに優子の奏でるギターが響いてる(回想終わり)。ちなみに夏紀は中二の時、従妹からお古のエレキを貰ったのが切っ掛け。弾きながら大学に入ってからの音楽について二人は話したりもした。その帰り、希美と(先約の)薫に会う。薫たち吹部を辞め軽音部で5人のインストバンド・レクチルのイベントで裏方をする希美と打ち合わせをしていたとのこと。優子と夏紀はイベントのオープニングアクトを頼まれる!
第一話 傘木希美はツキがない。
(そういうところも好きだったり)

(ムダに詳し目かもしれないメモ的な あらすじ ) おわり 

(単なるコメントの羅列や勝手な解釈や別解など書き足すかも。第二、三話について ムダな あらすじを書くつもりはないが 第二、三話もプロローグ、エピローグも面白かったので、このままここで感想を書くか、別途no.で→♂♀←するかムダに考え中。いずれにしろ、第一話が収録されている本書や(Fine)と(D. C.)を含め、響けシリーズを自ら読んでいただく方が楽しい時間を過ごせるでしょう。)

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