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→♂♀←_no.23_2022:地球の中身_第Ⅰ部_現在

2022-05-27 14:47:37 | 今月のお薦め_XX.20XX
地球の中身第Ⅰ部 現在――地球は何でできているのか? どんな活動をしているのか? 廣瀬敬 ブルーバックス

(取り敢えず'第3章まで)読書メモ!(、5章までメモ作成予定です)

1章は地球覆うってことで地殻だけでなく大気についてから
大気
地表から対流圏、成層圏、中間圏、熱圏
海水
地球全体における海水の重量比0.02%くらい
海水の溶質比はトップ2のナトリウムイオンが30.610%、塩化物イオンが55.050%。
ちなみに第Ⅱ部で関わってくるカリウムイオンは1.100%

地殻
密度は大陸地殻2.7g/cm^3、海洋地殻3.0g/cm^3、ちなみにマントル3.3g/cm^3
花崗岩と玄武岩の対比ってことで
花崗岩
比較的低温(700~800℃くらい)のマグマがゆっくり冷え固まった、水をたっぷり含んだ水の惑星の岩
花崗岩をつくるマグマはすでに地殻になった岩石が融けてできたマグマ(で多くの場合、玄武岩が融けて生じるマグマ)
玄武岩
比較的高温(噴火時に1200℃くらい)のマグマが急速に冷え固まった、水をあまり含まない岩石惑星によくみられる岩
玄武岩をつくる玄武岩質マグマはマントル岩石が10~20%だけ融けてできるマグマ

2章はマントルについてで、
地殻から深さ2890㎞まで、といってもこれまで人類が地球に開けた最も深い穴の深さは12㎞なので
マントルの岩石はプレートめくれ上がってる場所からってことになる
日本では蛇紋多目な千葉の鴨川市周辺やカンラン多目な北海道日高山脈にある幌満岩体とか
※マントルの岩石であるオリーブ色のカンラン石風化し易く雨風にさらされ黒っぽくすべすべした蛇紋石になる。
ちなみに(めくれているくらいなので)マントル最上部の石について、でした

火山ではマントルの深いところの岩石が手に入ることがある
火山をつくるマグマの中にはマントル深部から上昇してくるものもあるから玄武岩質マグママントルからやってくる
※玄武岩質マグマの吹き出しでガス成分たくさん含んでると勢いよくなる。
マグマがその通り道にあるマントルの岩石を捕まえて地表に運ぶことがあって、
秋田県男鹿半島の一ノ目潟に行くとマントル由来カンラン岩がたくさんある
もっとも勢いよく噴火するタイプのマグマキンバーライトと呼ばれ、
アフリカなど古い大陸で見つかっていてダイヤモンド鉱山になっている

ダイヤモンドをつくるには5万気圧以上必要で深さ150㎞の圧力に相当
天然ダイヤモンドは地表から150㎞以上の深さにあったマントルの岩石に含まれていたってことになる
ダイヤモンド鉱山に行けば、マントルの深いところ
から運ばれてきた岩石手に入れられ
※炭素は二酸化炭素メタンとしてマントルの中を移動。といってもマントルの岩石中に炭素はほとんど含まれないから炭素含む液体通り道にあったと考えられる。
※紫外線を当てるとダイヤモンドは紫色に光る。紫外線を当てた作業による残骸を採取させてもらうことになる。
何億年前キンバーライト噴火あとをさがす方法として、
アリ塚を壊してガーネット(ざくろ石)が出て来たら可能性ありっだそうです

日本の裏側で起きた地震は地球の中心を通って日本の地震計に感知され、
特定の深さで地震波の伝わる速さが変わる観測記録、反射もある(地震波速度の不連続面)
地殻とマントルの境界をモホロビチッチ不連続面(モホ面)
マントル中の410、660、2600㎞にも不連続面が観測され、四層の四つの異なる主岩石を示唆
410㎞までカンラン岩の上部マントル、410~660kmまでマントル遷移層、660~2600kmを下部マントル、2600㎞より下を最下部マントル

さて、200㎞以深に由来する岩石は本とんど手に入らないから
高圧高温実験でつくってしまおう!
3万気圧まではガスでかなりの精度でコントロールできるが
それ以上だとタングステンカーバイドのマルチアンビルで30万気圧弱まで、
それ以上ではダイヤモンド・アンビル・セル!
改良に改良で現在は地球の中心に相当する364万気圧超え!!

410㎞(15万気圧)を境にカンラン石は深緑色のウォズリアイトへ遷移
520㎞(18万気圧)で紫色のリングウッダイト
※結晶構造が似ているや相転移の幅で不連続面は観察されない。化学組成は少量の鉄を含んだMg2SiO4。
660㎞(24万気圧)より下の下部マントルではMgSiO3とMgOのそれぞれを主体にした鉱物に分かれる
天然物が見つかってMgSiO3をブリッジマナイトとMgOをフェロペリクレース
八割はブリッジマナイトなので下部マントルが地球の体積の6割を占めるということは
地球の半分弱はブリッジマナイトってことになる
色は薄い茶色でマントルに含まれる鉱物の中では、かなり硬い(パッキングがよいペロフスカイト構造)
2600㎞の圧力は120万気圧
ブリッジマナイトに125万気圧をかけることでSiO6とMgの層が交互に重なる
電気や熱を伝えやすいポストペロフスカイト
※自然界では見つかってないのでニックネーム的な名称。超高圧下でのみ存在するので本来の色はわからないが
おそらく色はかなり薄いのでは。
※リングウッダイトがダイヤモンドの中から見つかったり、ブリッジマナイトが隕石中から見つかったり。FeSiO3を主成分とする鉱物にはヒロセアイト(廣瀬石)と名付けられた。

第3章はプレートテクトニクスとマントルの対流について
プレートとは剛い板で割れないし曲がりもしないから
プレート内部の地震は基本的起こらないし、褶曲もしない(から谷や山ができない)
震源の大部分は線状に連なっていて、それらを結ぶと各プレート!
各プレートは固有の回転軸のまわりを回転運動していて、プレートの回転軸をオイラー軸と呼ぶ

地球上の火山は中央海嶺、沈み込み帯、そしてホットスポットの3タイプ

中央海嶺
総延長8万㎞の地球を取り巻く巨大火山列で大部分が水深3㎞程度にある※アイスランドには海面上に顔を出しているところも
マグマが噴出し互いに離れそれぞれが冷え固まって新しい海洋底がつくられる

沈み込み帯
長い間海水で冷やされたプレートには海水が染み込んでいて鉱物結晶中に取り込まれ、
これが沈み込んで圧力を受けると結晶中の水が上盤側のプレートの下のマントルへ放出され、
この水がマントルの岩石の融点を下げ、マグマをつくる

というわけで大陸のプレートと海のプレートがぶつかると海のプレートが地球内部に
潜り込む海底に深い溝ができた海溝に平行に火山列※トラフも地球内部の入口

海洋プレートが沈み込むといっても、すべてがきれいに沈み込むわけではなく、
一部を海溝周辺に残り、剝ぎ取られ大陸側のプレートに付け加わり(付加体)、
海溝は海側へ移動。※日本列島の基盤のおよそ半分が付加体。

プレート運動は沈み込む海洋プレートの引っ張りで推進、
沈み込んでいる部分はスラブと呼び(区別)
海水で冷やされ重くなって沈んでいくのに引っ張れている(から海がないとプレート運動は起こらない)
※言い換えるとプレート運動の原動力はスラブの沈み込み

マントルの対流運動
マントル対流のスピードは年間数㎝と考えられていてプレート運動よりやや遅い
マントル全体の厚みが約2900kmなので毎年2.9㎝移動と仮定すれば2億年で一往復(回転)することになるので
地球の歴史で仮定でも20回転以上してるから現在はよくかき混ぜら化学組成も均質になっているだろうなあ(、でもブリッジマナイト・ブロック)

410、660l2600㎞はそれぞれ約1400、1600、2200℃と推測、
深さに伴う緩やかな温度上昇からもマントルの対流が分かる
※100m掘れば3℃上がるは(測れる)地表付近だけ圧力に対して温度の見積もりは難しい。
玄武岩質マグマはマントル最上部の岩石が1300℃で融けてできるなどプレート直下は推測。
不連続面が少し浅い、深いで観察されるのはマントルを構成する岩石の種類が変化(鉱物が相転移)が圧力(深さ)によって上下するからと推測。
マントルの粘性は、そこの温度が融解温度に対してどれくらいの値かで決まる。
※※活断層の周辺で大きく引き伸ばされた鉱物がみつかったり
※※岩石の融解温度は高圧高温実験で求める

地震波トモグラフィ
地震波速度の三次元分布→温度分布に変換
速いところは冷たく収縮して重たいから下降流、
遅いところは温かく膨張して軽いから上昇流

スタグナント・スラブ
地震波トモグラフィの画像で深さ660~1000㎞の領域にスラブのかたまりがあって、沈み込みが止まっている感じ(停滞)
原因はマントルの主要鉱物の相転移にあるだろう
リングウッダイトからブリッジマナイトとフェロペリクレースへの分解反応で密度10%上がるけど
(相転移条件の深さに対する温度勾配が右下がりなので)プレートは30㎞深いところまで軽い鉱物のままなので
スラブには浮力が働き、マントル遷移層と下部マントルの境界で滞留する
スラブがたまると数千万年に一度の頻度でマントルの底まで崩落すると考えられる※地震波トモグラフィの画像にちぎれ箇所あり
崩落するスラブはどこかでちぎれる(から2006年度版日本沈没みたいにはならない)

そしてホットスポット
※圧力が下がれば岩石の融解温度は下がる、水が加わると岩石の融解温度は下がる。
中央海嶺では二枚のプレートの隙間を埋めるようにマントル上昇で圧力下がり、
沈み込み帯ではスラブから水が供給されるからマントル全体の対流に起因しない火山活動。

ホットスポットは高温マントルが深部から上昇し、高温のマグマが噴出している場所

ブリッジマナイトとポストペロフスカイトの間の相転移がマントルの上昇流の発生に大きな影響を及ぼしそう
※マントルの底に近い。マントル下は外核で液体金属(高温)。ポストペロフスカイトへの相転移条件(温度/圧力勾配は正)であるため(ブリッジマナイトになる場合の)
上昇流中では周囲の平均的なマントルより深いところで軽い鉱物に相転移する浮力で対流は加速、熱が上方へどんどん輸送。
深さ660㎞負の勾配で対流運動を妨害、深さ2600㎞正の勾配で対流運動を促進。
※※体積が1割程度の火星では負の勾配を持つ相転移が地球より深くコアの直上に近く対流は不活発
しかし、マントルの最下部があまりにも高温になると重力不安定を起こし、巨大な上昇流が発生でオリンポス山!
つづく(r575)半分はブリッジマナイト地球けり  

第Ⅰ部の残り
コアの構造と運動についての第4章は
地震波速度の異方性、330万~364万気圧、固体鉄の結晶構造は六方最密格子、コアの温度や化学組成、外核の対流、内核のスーパーローテーションなど
地球の表層と内部の相互作用の第5章は本書を手にした切っ掛けの地磁気の反転についてなど・・・
・・・読書メモの整理をしているだけなのに時間だけが過ぎていく・・・・・・けど随時更新予定ですので、お時間あれば覗きに来てください。
ちなみにパートⅡ、
第Ⅱ部 過去――「生命の惑星」はどうやってできたのか? どのように進化してきたのか?
もおもしろい!!から星屑から生まれた世界を

読み直したいなあ

↓こちらも読み易そうですよ↓


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