時のつれづれ(北多摩の爺さん)

下り坂を歩き始めたら
上り坂では見えなかったものが見えてきた。
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諸悪の根源って言うが・・・

2020年07月11日 | 時のつれづれ・文月 

多摩爺の「時のつれづれ(文月の7)」
諸悪の根源って言うが・・・(気持ちは分かるが東京差別)

兵庫県の知事が・・・ 失言をしてしまった。
7月9日に行われた、県の新型コロナ対策本部会議で、
「(感染拡大の)諸悪の根源は東京」と・・・ 発言したのだ。

直後に「諸悪と言ってはいけませんね。取り消します。」と、
その場を取り繕ったが・・・ さすがにこれは拙かった。

翌日のワイドショーでは、各局のキャスターやコメンテーターから木っ端微塵の扱いである。

確かに、言葉自体は適切ではないと思うが・・・
ちょうど1週間前の7月2日、埼玉県の知事が記者会見で、
新型コロナウイルスの感染者が増加傾向にあると前置きし、

「特徴として、東京由来を強く疑う人が多い。」との見解を示している。

翌日ワイドショーでは、一部のコメンテーターは不愉快だと表明したが、
炎上することはなかった。


不幸にも濃厚接触者となり感染した方々を除けば、
その大半は新たな生活スタイルを怠り、細心の注意を払うことなく、

感染すべくして感染したのみならず、拡大までさせた不届き者たちであり、
そういった者が東京に多すぎるのである。


それを悪といった極端な言葉で例えるかどうかは別として、
2県の知事が云ってることは、強ち的外れではない。

言葉の選び方が、ハードか、ソフトかの違いこそあれ、言ってることは同じである。
早い話「東京よ、お前らがキチンとしないから感染が拡大し迷惑なんだよ!」と言ってるのである。

2県の知事の発言は、ムカつきはするものの、
冷静に受け止めたら・・・ 仰るとおりであって、返す言葉もない。

ただ、マスコミが言葉尻を捉えて、これらのコメントに反論することにはいささか違和感がある。

なぜ・・・ 東京の夜の街に巣食う、ルールを守らない不届きな若者たちの、
仕事ぶりや生活を指摘し、
その悪さ加減について、声を大にして何度も何度も訴えないのか?
彼らや彼女らの実態を掘り下げることもなくなく、
都内の感染者が多いことを都知事や政府の責任にするから、

彼ら、彼女らは、いつまでたっても他人事だと勘違いし増長してしまう。

真面目に取り組んで営業している店に、イチャモン付けるわけではないが、
これが・・・ 諸悪の根源である。


そして、マスコミは、地方の為政者が思わず吐露した言葉のなかから、
不適切な部分だけにフォーカスして、

いくら反論しても・・・ それは本質を突いてないし、
それこそ諸悪の根源を隠してしまうことに繋がり、

合格点とは言わないものの、頑張ってる人たちの出来が悪いといった方向へ導きかねない。
ある意味、これもまた・・・ 諸悪の根源なのではなかろうか。

いま、コロナ禍において、マスコミにフォーカスして欲しいことが三つある。
一つ目は、前述した諸悪の根源を突き詰めることで、
ホストクラブやキャバクラの経営者、従業員、客にフォーカスして、

どこに問題があるのか、闇となってる部分を徹底的に突き詰め、
彼ら、彼女らに事態の深刻さを知らしめることだろう。


ホストクラブやキャバクラが悪いというのではない、
新たな生活スタイルから見て、どうしたら健全だと認められるのか?


彼ら、彼女らの今にカメラを向けて、そこを突き詰めないと、
彼ら、彼女らは、いつまで経っても変わろうとしない。


話して分かる人たちなら、こんなことになってないはずだが、
こんなことになっていることを踏まえれば、

いつまでも・・・ ほったらかしには出来ないはずだ。

行政は、彼ら、彼女らと話しているというが、いまとなってはマスコミのカメラが入り、
一般の視線で現実を深掘りし、問題点を洗い出さなければ、
お役所仕事で見落としてる点が見えてこない。


綺麗ごとではなく、リアルなノンフィクションが求められており、
それが出来るのがマスコミなんじゃなかろうか?


二つ目は、新型コロナウイルスの抗体が3カ月で減少し、集団免疫の獲得が困難になったと、
各国で発表され始めたことで、これについて情報を収集して掘り下げてほしい。

集団免疫理論については、効力が発揮されるまでに、相当の時間がかかることから、
どうでも良いと思ってるが、
感染して体内に作られた抗体が3カ月で無くなるということは、
いま世界の英知が、必死の思いで開発しようとしているワクチンが、
3カ月で無力化することを意味しており、

これが事実なら、予防接種を年に4回受けなければ、重篤化することを意味している。
これは・・・ 聞き捨てならないだろう。

三つ目は、新型コロナウイルスが、空気感染する可能性があるとの発表があったことで、
これは・・・ 一大事だろう。

いままでは、飛沫感染と接触感染に注意すれば大丈夫だと言われていたが、
ここに空気感染が加わると、
満員電車のような鮨詰め状態や、
新幹線のような長時間の缶詰状態が、危ないということになるし、

場合によっては、学生の授業時間や、窓が開かない高層ビル内での勤務時間にも影響がでてしまう。

空気感染と換気の関りについては、
もう少し掘り下げて分析する、必要があるんじゃなかろうか?


話しが大きく飛躍してしまったが、いまマスコミがフォーカスすべきは、
政治を悪者に祀り上げることではない。


数値は数値として、事実を伝えることは大事だが「あぁだ。こぉだ。」と不安を煽る必要はなく、

専門家の解説と、新たな生活スタイルを呼びかけるとともに、
根源となっている現場を徹底的に洗い出し、分析とともに改善を求めることなんだと思う。

つい1ヶ月半前のことになるが、政府の緊急事態宣言解除を受けて、この国のマスコミは、
「日本人が素晴らしかっただけで、政策が良かったわけではない。」と総括していた。


しかし、いま・・・ 素晴らしいと云われた、日本人の良識が通じない業界があるにも拘わらず、
この国のマスコミは、注意喚起一つ発することがないのは、如何なものだろうか?

業界内においても、それは一部の特定地域で、一部の店舗だけのことかもしれないが、
そこで働き、そこに通う若者たちが大勢いて、感染を拡大させていることにフォーカスすることなく、
政治にだけ的を絞って、批判を繰り返すのは、如何なものだろうか?

政治が決して間違ってないとは云わないが・・・
私には、それが腑に落ちない。


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