●五足の靴
五人づれ著、岩波文庫、2007.05
今年は天草に行こうと思っています。先日読んだスカイワード2月号でも紹介されていたのがこの本です。明治40年(1907)に「東京二六新聞」に掲載されたものです。
これにちなんで、天草ではいま「五足の靴来島100周年記念キャンペーン」をやっています。
○章の構成
1.厳島、2.赤間が関、3.福岡、4.砂丘、5.潮、6.雨の日、7.領巾振山、8.佐世保、9.平戸、10.荒れの日、11.蛇と蟇、12.大失敗、13.大江村、14.海の上、15.有馬城趾、16.長洲、17.熊本、18.阿蘇登山、19.噴火口、20.画津湖、21、三池炭鉱、22.みやびお、23.柳河、24.徳山、25.月光、26.西京、27.京の朝、28.京の山、29.彗星
○天草の話
「10,荒れの日」~「14.海の上」が天草です。長崎の茂木港から天草・富岡港に上陸。ここから南に下って大江、牛深へと向かいます。
解説にもありますが、この部分が全体の中でクライマックスです。道に迷ったあげく村に着いたら宿が満室だったり、船の出港時刻に起こされ(もっと早く起こせよと)腹を立てたりとこういう失敗談は紀行文の一番おもしろいところ。ただすごい、きれいというだけの紀行文だったら退屈ですよね。
同じような盛り上がるのは熊本から阿蘇登山へと向かうところ。ここでは、漱石の「二百十日」も出てきます(明治39年(1906)発表)
○思いつくままに
冒頭の「厳島」の章で、すっかり紀行の世界に取り込まれてしまいました。章の後半では、餅売りの婆さんとの会話によって、抽象的な景色から現実世界に引き戻してくれ、退屈しません。
口語文なので読みやすいです。短文のリズムが心地いい...
若山牧水の「みなかみ紀行」を思い出しました(大正時代の作品です)。やはり紀行文は面白い。
それにしても、長崎~天草~島原~(長洲)~熊本なんて、思いもよらないコースです。ちょっと計画してみようかな。
五人づれ著、岩波文庫、2007.05
今年は天草に行こうと思っています。先日読んだスカイワード2月号でも紹介されていたのがこの本です。明治40年(1907)に「東京二六新聞」に掲載されたものです。
これにちなんで、天草ではいま「五足の靴来島100周年記念キャンペーン」をやっています。
○章の構成
1.厳島、2.赤間が関、3.福岡、4.砂丘、5.潮、6.雨の日、7.領巾振山、8.佐世保、9.平戸、10.荒れの日、11.蛇と蟇、12.大失敗、13.大江村、14.海の上、15.有馬城趾、16.長洲、17.熊本、18.阿蘇登山、19.噴火口、20.画津湖、21、三池炭鉱、22.みやびお、23.柳河、24.徳山、25.月光、26.西京、27.京の朝、28.京の山、29.彗星
○天草の話
「10,荒れの日」~「14.海の上」が天草です。長崎の茂木港から天草・富岡港に上陸。ここから南に下って大江、牛深へと向かいます。
解説にもありますが、この部分が全体の中でクライマックスです。道に迷ったあげく村に着いたら宿が満室だったり、船の出港時刻に起こされ(もっと早く起こせよと)腹を立てたりとこういう失敗談は紀行文の一番おもしろいところ。ただすごい、きれいというだけの紀行文だったら退屈ですよね。
同じような盛り上がるのは熊本から阿蘇登山へと向かうところ。ここでは、漱石の「二百十日」も出てきます(明治39年(1906)発表)
○思いつくままに
冒頭の「厳島」の章で、すっかり紀行の世界に取り込まれてしまいました。章の後半では、餅売りの婆さんとの会話によって、抽象的な景色から現実世界に引き戻してくれ、退屈しません。
口語文なので読みやすいです。短文のリズムが心地いい...
若山牧水の「みなかみ紀行」を思い出しました(大正時代の作品です)。やはり紀行文は面白い。
それにしても、長崎~天草~島原~(長洲)~熊本なんて、思いもよらないコースです。ちょっと計画してみようかな。