sleeping glass 企画会議 宿題 ふりがな英語 名もなき名言

「sleeping glass」は、日々、見聞きした面白そうなことを
書き留めておくノートです。
くだらない事からどうでもイイ事まで、
放送作家アングルで見た日常を日記風に綴ります。

チキンライス

巣鴨でピッタンコさんがオバチャン達に囲まれてこう叫んだ。
「おばちゃんたち、アメ持ってない?」
するとピッタンコさんを取り囲んでいたオバチャン達が
一斉にバッグをまさぐりアメを取り出した。
そうか、オバチャン達はみんなアメを持っているんだ。
この目線である!ピッタンコさんの素晴らしいアドリブである!
たった一言で巣鴨にいるオバチャンとは何かを表現した。
おもしれー。僅か数秒でつかんだー。すげー。

リンカーンはチョットいつもと違う回。
8人の芸人を癒すべくクルマでドライブ。
そこに深夜12時、DJグッさんのラジオが流れる。
「ミッドナイトリンカーン」
そこから流れるのはチョットイイ話…。
8人の芸人はクルマという密室で話に引き込まれて行く。
そして思わず…涙…。
ロケではどうなるのか予想が付かない。
でも、こんな感じクルマの中で味わった事ある。
オレと言えば、いつも車内で大声で歌うし。よく信号待ちで隣りの人が笑ってるし。
ラジオで泣いた経験は、ある小説家の父親と母親の話。
子供の頃、親父は物凄い酒乱でお母さんがいつも泣かされていた。
その小説家は親父の酔った時の理不尽な話を面白おかしく話している。
雪の日に酒を買いに行かされた話や、酔っぱらって縁側の戸を壊してしまった話とかを。
で、歳月が流れ、酒乱の父親も亡くなり、母親も痴呆症になってしまう。
そんな母親は色んな記憶を失ってしまい子供の名前も存在も忘れてしまっている。
若い頃、酒乱の夫を持ちさぞかし恨んでいるだろうと思っていたら、
母親が唯一、覚えているのが夫の名前であった…。
物凄く悔しかったけど、嬉しかったという。
その話を聞いていたら、いつの間にか泣いていた…。
そんな雰囲気。
ホントは面白いオチもあったけど、編集を見て今回オチはやめようってことになった。
ディレクターが何度も何度も考えた上の決断。1回だし。
今回の収穫は、ロケの後、そのディレクターから朝方酔って電話があった事と、
この流れで「チキンライス」をフルコーラスで聴けた事。




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