見出し画像

日記、日々の想い 

お兄さんの自慢話、競輪は、儲かる❗️

 病院生活の中で、一番記憶に残っているのは、一人の競輪選手と、同室になった時でした。半引きこもりの自分が、あれこれと、ちょい無軌道体験をさせて貰ったことです。
 その方は、当時の競輪のシステムで、A2班と言うクラスに、ランク付けされている方でした。これは、S級のある現代に直せば、S級の下位には、ランク付けされるレベルには、ありました。かなりな、上位選手ですね。野球で言えば、プロの準レギュラーと言ったところでしょうか。
 自分より年上の、団塊の世代の方でした。偶然にも、入院当初に、一緒になった競輪選手と、同い年でした。ただ、選手としての次元は、かなり違いました。最初に、一緒になったお兄さんは、B2班と言う最下位のランクです。当時の競輪選手としては、ピークだった年齢です。
 復帰後、頑張って、B1班に、昇格した記憶はありますが。でも、今のNPBのシステムで言えば、育成枠の二軍選手と言ったところでしょうね。正直、選手としては、底辺と言われても、仕方がありません。
 当然、新しく一緒になったお兄さんですが、最初に会ったお兄さんとは、所属は、同じ地元競輪場で、顔見知りでした。しかし、選手としてのレベルが、全く違うので、同い年と言っても、随分と下に見ていました。この辺りは、個人競技の選手らしい感じでした。
 しかし、個人競技と言っても、集団戦術的な戦いが、主になるんですが。まあ、二人が、同じレベルのレースで戦う可能性は、まったくありません。だから、同じプロとして語られるのも、面白くないと言う感じでした。改めて、個人競技のプロの世界の厳しい雰囲気を、実感させられた思いでした。
 それ以降は、最初に知り合ったお兄さんの話は、しないようにしましたけどね。新しいお兄さんは、結構プライドも、高いし、怪我で休場しなければならない事に、苛立っでもいた気がさします。
 と、言うのも、お兄さんは、大腿骨の骨折でした。競輪選手は、レース中に、肩をぶつけ合って、競り合うことが、多いんです。それで、肩から、落車して、競技場のバンクと言いますが、走路に、放り出される怪我が、殆どです。その時にまた、腕を張って、身体を庇います。
 で、鎖骨骨折になるのです。肩の前の骨ですね。鎖骨は、それ自体は、動く骨ではありません。それだけでも、治し易いですね。
 自分の兄が、中学時代に、友だちとの遊びで、鎖骨骨折したことがありました。その時は、肩をギプスで固めて、三角巾で、腕を吊るしていました。当然、歩けますし、片手は、使えます。だから、直ぐに、退院出来ました。骨折の治療としては、かなり楽な治療となります。
 ただ、自分の入院した頃になると、骨折部を、切開しました。金属の添え木を、ボルトで骨に固定する治療が、他の部位と同様に、通常の治療になっていました。
 一応、骨が、きちんと接合するまでは、三角巾で、腕を吊るして肩を保護します。でも、ギプスより遥かに正しく接合するのです。それで、治療期間も、変わりません。まあ、後々、時期を見て、再手術して、金属の添え木を、外さなければならないのですが。
 しかし、新しく知り合ったお兄さんの怪我は、大腿骨の骨折でした。落車、あっ、選手同士が接触して、バンクに倒れ込んでしまう、落っこちてしまう事です。もちろん、選手は、慣れていますから、受け身の技術のような事は、心得ています。そして、プロですから、生活が掛かっていることもあります。だから、怪我しても、腕や肩などを使って、必死で、脚は守ります。脚は、競輪選手にとって、めしの種だからです。
 なにしろ、出場しない事には、収入も得られない世界です。怪我の休業補償のような事は、あったかも知れませんが、経済的な面で言っても、大きな、特に脚への怪我は、選手は、避けなければなりません。ただ、その脚の怪我が避けられない程に、お兄さんの落車事故は、激しい事故だったとのことでした。
 とにかく、競輪選手には、一番大切な脚、大腿を骨折してしまったのです。入院、リバビリと、復帰迄、4か月位掛かったようです。鎖骨骨折などと比べて、倍以上、復帰に要したとのことでした。それで、今回の入院は、手術で、埋め込んだ金属の添え木を、取り出す手術です。多分、リバビリ込みで、一か月は、入院は、しなかった気がします。ただ、復帰迄は、更に、一か月は、要しただろうと思います。
 お兄さんは、年下の学生の自分が、やはり、他の年配の入院者と比べて、気楽で、話し易かったようです。まあ、年下の自分は、プライドの高いお兄さんの自慢話に、ただ、付き合っただけでした。でも、色々と、半引きこもりの自分には、話し上手なお兄さんの話は、新鮮で、かなり面白い話でした。
 お兄さんは、高校野球で、春季関東大会に、レギュラーとして出場していました。春季県大会で、優勝したからです。甲子園には、出られなかったそうです。監督が、○鹿で、お兄さんを、六番としてしか、使わなかったからだそうです。今から、思い返すと、お兄さんは、自我が強過ぎて、チームスポーツには、向かなかったのかな、と言う気がします。
 出身校は、甲子園出場こそあまりなかった気がしますが、仏教系の私立で、県下では、有名な強豪校でした。しかも、自分の出身のK県は、今も、昔も、全国屈指の高校野球強豪県です。その県の指折りの強豪校で、クリーアップを争っていたのですから、それなりのスポーツエリートには、違いありません。
 ただ、足は、早くなかったそうです。えっ❓そうなの⁉️ですが。まあ、お兄さんは、自慢出来る事は、目一杯自慢する人ですし。やはり、あまり、足には、自信が、なかったのでしょう。でも、それで、何故競輪選手を、ですよね。
 あの中野浩一さんだって、インター杯リレー種目ですが、全国優勝するレベルの選手だった筈です。走ることと、自転車は、共に脚を使いますから、素質は、ある程度、被ってくると思うんですが。
 ただ、勉強が嫌いだったこと。プロ野球から、お声が掛かる程の実績が、残せなかったこと。早く、お金が、欲しかったこと。短距離の走力を除けば、体力全般に、自信があったことなどが、志望動機だったようです。それで現実に、トップレベルには、届いていませんでしたが、次ぐクラスには、なっていました。
 それでお兄さんの自慢は、年収でした。昭和五十年で、二十代半ばで、700万円は、確かにかなり多かったのです。当時の巨人の売り出し中のエースが、静岡商業出身の左腕の新浦でした。この人は、高校一年で、夏の甲子園の準優勝投手でした。ただ、在日だったので、当時既に始まっていたドラフトを掻い潜って、中退して、巨人に入団した人でした。
 ただ、新浦さんは、自分の記憶では、豪速球ですが、制球難でした。しかも、マウンド度胸が、足りないとも言われていました。その為に、二軍で、低迷していたのです。それが、昭和五十年近くになって、開花して、エースの活躍を、始めたのです。
 当時のプロ野球は、人気は、今より、遥かに凄かったのですが、選手の年俸は、徹底して、抑えられていました。だから、二軍から、やっと這い上がったばかりの新浦さんの前年の給料は、280万円だったのです。エースとして活躍する様になっていましたから、直ぐに、上がっていったとは、思いますが。
 そこで、お兄さんです。700万円です。確か、新浦さんより、一歳上、位だったと思いますけど。でも、種目は違っても、プロ入りは、ほぼ同期です。しかも、新浦さんは甲子園の準優勝投手です。俺は、本当は、凄かったけど、監督がダメで、ちゃんと使われなかったから、関東大会場の6番打者だっただけだよ、と。多分、お兄さんの、勝手な思い込みですが。
 でも、ほぼ同時期に、プロ入りして。俺は、700万円で、新浦は280万円だよ、と。俺の方が、倍以上稼いでるんだよ、と。散々聞かして頂きました。お兄さんにとって、年下で、学生の自分は、本当に、恰好の自慢話の相手だったのだと、思います。
 でも、二度の長期休場を強いられているお兄さんは、内心は、相当、やり場の無い焦りに悩まされている事は、間違いありませんでした。それを、年下の自分への自慢話で、晴らしているだろう事は、なんとなく分かりました。
 まあ、しかし、お兄さんに、何より、びっくりさせられたのは、彼女が、二人いる事でした。しかも、お兄さんが、彼女たちそれぞれに、見舞いの日を、指定するので、かち合う事は、ないのです。彼女たち二人は、お互いの存在を知りません。いや、いや、いや❗️お兄さん‼️   
                   to be continued

 今朝の当地の最低気温は、空港観測値で16.9℃でした。少し、冷んやりでしたね。しっかりとした曇りで、時折り、少し薄日が差す程度です。ただ、一応、気温は、午前中で、夏日、25℃は、超えました。

 少し、蒸し暑くなりそうですね。でも、最高気温予測は、26℃です。曇りですから、もう上がらないみたいですね。関東では、どこも、もっと高い予測になってますから、当地は、過ごし易いと言えるかも知れません。

 何か、一生懸命、テレビで五輪の事を、やってますが。もう、どうでも良いですね。空港近隣地区ですけど。選手や関係者が、かなり出入りしても。結構な距離感がありますから、あまり心配してません。関連して、空港周辺で、感染爆発が起きたら、皆が、パニックになって、引きこもってくれて、かえって、世の中静かになるかな、と思っています。

 まあ、後は、(ワクチン、面倒くなってるんで、接種してないとして)蔓延下で、罹るか、罹らないか、コロナ・ロシアンルーレットを、楽しみましょうかね。上手く、生き残れれば、結構、色々さっぱりした世の中に、なっているかも知れませんからね。










名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「日記」カテゴリーもっと見る