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日記、日々の想い 

おとなの階段を、一段…

結果としては
おまえにも、友達にも
おとなになる為の
一段だったとは思う
何段も上った訳ではない
世の中は
何段も、飛び越して
上って行ける程
楽な階段ではない
ただ、はっきりと
一段、上っていたと思う
世の中は
喧伝されている理屈では
動いてはいないし
だから、上っ面の理屈では
渡っても行けない
綺麗ではないし
綺麗に見えても
その背後には
どす黒い不条理
それは、しかも
虚無に果てる
そんな風だろうか
それを、もちろん
理屈ではなくて
体感として
思い知らされたと言うこと
犯人でも、被害者でもないし
ましてや、解決に当たった
おとなたちでもない
一瞬の傍観者で
しかも、現場では
見向きもされない
小石にもならない
どうでもよかった
存在すらしていないような
些細で、無力なおまえたち
でも、その些細、無力な
傍観者たちにとっては
その事件は
一生の重しには、なったはず
不気味なだけの重し
世の中には、本当には
条理など、存在しない
混沌、不確か
その中で、生きて行く
それが、おまえたちだった
でも、友だちは
ずっと、優等生で
おまえは、みるみる
ただ、落ちこぼれた
エリートの友だちは
もちろん、ただの
元友だちになった
おまえは、迷走しながら
瞑想、引きこもり
そんな頃、元友だちは
旧帝大の商科系大学に進んだ
まあ、公務員上級職か
一流総合商社マンか
と言うところかな
引け目は、目一杯
それは、正直なところ
でも、おまえのような
生まれつきの漂流民は
人生、漂流するしかない
それが、おまえだから
まあ、犯人も
漂流民には、違いない
ただ、犯人の漂流するのは
きっと、炎に包まれた海
瓦礫の燃え盛る津波の海のように
でも、おまえが漂うのは
燃え盛る炎からは、遠くて
いつも、平和な海だった
犯人のしあわせが
どこに、あるのか知らない
でも、おまえには
炎から遠い海は
漂っていて
おまえなりには
それなりに幸せだった
今は、そう思える…
                              fin
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