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カオスの世紀

カオスとは「混沌」、そしてこの21世紀に生きる自分の混沌とした日常を気ままに書き綴っていきます。

中国~12億人の改革開放

2007-06-27 | 音楽(JPop)
いつも利用させてもらっている、iTunnes Storeで、良くいろんな音楽をチェックさせてもらっている。結構、クラシックではいいのがあるのでダウンロードしていて重宝している。
クラシックだと、わざわざCDを購入する必要も無いし、何せCDを購入するより安いし、すぐにダウンロードして聴ける。
しかも自分はそのままiPodに入れて聴くことが多いので、結構利用しております。既に購入した曲は600曲を超えている。今日も私の大好きなくるりの最新アルバムを先行予約して、発売前に昨日ダウンロードをして聴いた(この感想はまた今度)。

さて先日、またいい音楽は無いかと、iTunes Storeを見てみると、サントラのカテゴリーで何か見たことのあるジャケットが目に飛び込んだ。これが、NHKスペシャル=中国~12億人の改革開放というドキュメンタリーの音楽アルバムだった。
良く見ると作曲家はあの菅野よう子!特にアニメ関係でかなりの評価を得ている作曲家だが、いろんなジャンルに楽曲を提供している。
私も、大好きなアニメ攻殻機動隊の音楽を創り出していて、その多種多様な、まさに攻殻機動隊の世界を見事に表現しているような音楽の世界は素晴らしい。しかし、彼女がこの作品の作曲だとは知らなかった。

もう、10年以上も前だろうか。まだ東京に居るときに、このドキュメントは始まった。NHKスペシャル「中国?12億人の改革開放」というタイトル通り、その当時の変わり行く中国の様子がありのまま写し出されていた。
ちょうど、このドキュメンタリーが始める直前に、私は生まれて初めて、機会があって、中国に行っていた。場所は上海~蘇州だったが、その変わり行く中国の姿に圧倒された。そんな時にこのドキュメンタリーは始まった。実際に目にした中国の急速な変化に驚いたが、その裏付けとなる、このドキュメンタリーにその当時の中国の発展ぶりに納得したもんだ。あの頃行った、今の中国の中心街浦東地区は、東方明珠に象徴されるとおりに中国の”改革開放”のシンボルとも言える場所だった。ところが、私が行った時にはこの地区には高層ビルが次々と建設される傍で、何ともぼろい居住地区が未だ残っていた。そのギャップに凄い違和感を感じていた。
それは中国に居る間感じていた。上海は確かに想像以上の都会だったが、その一方で古くからのそこに住む人々が渾然となっている街だったのだ。それにショックを受けたのは、上海駅だった。そこには膨大な人々が駅の前に居て、そのほとんどが地方から出稼ぎに来て、職場も無く浮浪者となっている姿だった。私の目の前で、物乞いを涙ながらにする僅か4~5歳の少女を見たときに「一体、この国は何なんだ?」という強烈な思いに囚われた。このドキュメンタリーでもこの上海の街で古くから住んでいた、老女が追われるように集合の高層アパートに引っ越す姿を捉えていた。その時に、この国では住まいは全て国家のもので、いざとなれば追い出されるという、共産主義国家だったんだという事を痛感させられた。

今の中国の発展とその一方で問題となっている事。それは既に10年も以上も前に予測された事なのだ。12億人の改革開放といいながらもそれは僅かの人々の改革開放でしかない事はこの時点ではっきりしていた。

さて、そんなドキュメンタリーだったが、音楽がなかなか良かった。というか”NHKスペシャル”ってのはどうも音楽がいいのが多い。他にも「映像の世紀」の主題歌になった加古隆の「パリは燃えているか」や、「世紀を越えて」アディエマスの音楽など、印象深い音楽が多い。

そんな中でこの「中国~12億人の改革開放」では、あの菅野よう子が手がけていた。これは今回初めて知った。なにより、このサントラはあまりに音楽がいいので、即、秋葉原で購入したが、その後MDに落として聞いていたりして、良く聞いていた。CDは結構、大事に持っていたが、最近は忘れたCDの入った棚の奥に眠っていた。
それが先日見た、iTunes Storeで発売されていた。しかもその感想に、このCDはオークションで高く取引されているというレビューが乗っていてびっくりした。そして、今日、実際にあるオークションで見かけたが、何と新品が20万円!で取引されていた。さすがに自分のは未開封の新品では無いが、比較的いい状態で持っているが、これでも数万円でオークションに出ている。これにはびっくりした!
さすがに、せっかくのCDを売る気は全然無いが、こんな価値があるとはびっくりである。結構、マニアックなCDを持ってる方なので、もしかしたら、他にも掘り出し物があるかもしれない。いやあ普通に中古CDショップなんかに売るとモッタイナイかも?

それはともかく、この音楽はなかなかいい!オープニングはこのドキュメンタリーのオープニングでかかるものだが、その多彩なオーケストレーションが素晴らしい。特に後半の叩きつけるようなピアノの旋律が耳に残る。
その後の、チャイナ風な、ボーカルなんて、攻殻機動隊の音楽にも通じるようなエスニックな雰囲気たっぷりである。この当時としては斬新だったかも。他の楽曲も素晴らしいし、そのエンディングテーマは実に印象深いものになっている。まさに今聞けば傑作だ!

まあこの貴重なCDを売る気は無いが、かなりの価値を持つCDだ。しかし、そのオークションの値段ではなく、音楽の価値こそ今の時代にも充分に通用する音楽と言える。


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