よろず戯言

テーマのない冗長ブログです。

仮面ライダー1号

2016-04-19 20:20:34 | 映画

先日の休み、甥っ子二人を連れて映画を観に行った。

藤岡弘、主演の特撮、仮面ライダー1号だ。

仮面ライダー生誕45周年記念作品。

初代仮面ライダー、本郷猛を主人公に、キャストそのままで復刻!

現在放映中の最新の仮面ライダー、仮面ライダーゴーストとの共演が注目される話題作だ。

キャッチコピーは"原点にして頂点。爆音あげて蘇れ!ライダー変身!!"

 

 

仮面ライダー。

日本の男子なら幼い頃に、誰もが憧れ夢中になり、

一度はその作品に触れることになる、特撮ヒーロー。

放送が開始された1971年、当時夢中になった子どもたちは現在40代後半~50代前半。

それ以降、シリーズ化された仮面ライダーを世代を超えて観続けることになる。

自分の世代だと、この初代の仮面ライダー1号ではなく、

おそらくスーパーワンとかゼクロス辺りが、リアルタイムの仮面ライダーなのだろうが、

自分は週一放送のリアルタイムの作品は観ていなくて、

毎日夕方に放送されていた再放送のものばかりを観ていた。

それも何度も観ていたため、記憶に強く残っているのは、

やはり初代の1号に、それに続く2号,V3、そしてXとアマゾンか。

あとは弟たちと一緒に観ていた、ブラックとブラックRX。

 

 

今の子たちは、精巧にできたおもちゃを装着して遊んでいるようだが、

自分が子どもの頃、そのようなおもちゃを買ってもらえる子どもは少なく、

段ボールで自作したベルトを装着し、変身ポーズを真似て、自転車をバイクに見立てて遊んでいた。

自分はというと、幼い頃からやっぱりひねくれ者で、

仮面ライダーにも怪人にもならず、

「イー!イーーッ!!」って叫びながら、好んでショッカー(ザコ敵戦闘員)の役をやっていた。

滑り台から転がり落ちたり、砂場に派手にダイブしたり、

ブランコの柵にくの字になってひっかかったりと、いろんなポーズで死ぬのが好きだった。

運動神経ないくせに、これで培われたのか、側転とか受け身とか得意だった。

さすがにバク転はできなかったけれど。

 

そんな思い出深い、仮面ライダー。

初代の仮面ライダー1号が復活!

当時の中の人、藤岡弘、が、そのまま本郷猛の役で登場!

(実際はスーツアクターという、別の方が入って演じている。)

これは・・・観たい!観たいぞお!!

だが・・・おっさんひとりで観るのは、ちょっと・・・。

いや待てよ、藤岡弘、の仮面ライダー1号なんだから、

観る客層も自分と同じか少し上のおっさん達なんじゃなかろうか?

でもやっぱひとりで観に行くのはちょっと気が引ける・・・。

 

いいことを思いついた。

この春、めでたく小学校に入学した甥っ子ふたり。

「おっさんが、入学祝に仮面ライダーの映画を観に連れていってやるぞ!」

「いくいくーーー!!」

こうして、二人の妹に連絡して、一日甥っ子達を預かり、

仮面ライダー1号を観に行くことに。

子連れならば、なんら恥ずかしくもなく堂々と観にいける!

入学祝いもできて、妹たちからも感謝され、一石三鳥じゃあないか。

そんなこんなで、翌日に小学校の入学式を控えた、わんぱくな甥っ子ふたりと共に鑑賞に臨んだ。

 

 

 

本郷猛、高いIQと身体能力を持つ彼は、

若い頃に悪の秘密結社、"ショッカー"に拉致され、改造人間にされてしまう。

最後に残った脳の改造手術の段階で彼はショッカーの基地から脱走。

改造によってバッタの能力を得た彼は、その恐るべき身体能力を武器に、

仮面ライダーに変身し、自分のような人間を増やさないため、

またショッカーの世界征服の野望を打ち砕くため戦い続ける。

 

 

あれから45年――。

本郷猛は世界じゅうを転戦していたが、日本へ帰国する。

かつて共に戦った、理解者であり恩師でもある、

今は亡き、"おやっさん”こと、立花藤兵衛(小林昭二)。

その孫娘である、立花麻由(岡本夏美)に危機が迫っていることを察知していた。

 

 

高校生の麻由は、突然謎の組織に襲われる。

ショッカー。

かつて本郷猛らと激しく争った、悪の組織。

一度は猛によって壊滅させられたものの、活動拠点を海外に移し再起を図っていた。

再び世界征服の野望を果たさんと、日本へ戻り活動を再開させていた。

彼らは麻由の体内にある、英雄アレクサンダーの魂が宿る、眼魂(アイコン)を狙っていたのだった。

 

 

ショッカー内部で、武力で世界征服を狙うやり方に異を唱え、

組織を離脱して、新たに経済で世界を牛耳ろうと企む組織が誕生する。

ウルガ(阿部力)がリーダーとなって新たに結成された、ノバ・ショッカーだ。

ショッカーはアレクサンダー眼魂を宿す麻由を付け狙い、

ノバ・ショッカーは日本の電力をストップさせ、新たなエネルギーを政府に売りつけようと暗躍。

たび重なる謎の組織の出現に、天空寺タケル/仮面ライダーゴースト(西銘駿)と、

深海マコト/仮面ライダースペクター(山本涼介)は苦戦を強いられる。

 

 

そんなときに出会った、本郷猛、仮面ライダー1号。

その歴戦のライダーは、圧倒的なパワーでショッカーもノバ・ショッカーも退散させる。

だが、猛の体は長年の戦いによりダメージが蓄積され、

今や生きているのが不思議なほどで、その肉体は限界を迎えつつあった。

猛は自らの死期を悟っているかのように、麻由との時間を大切にする。

その間にも政府を牛耳って暗躍するノバ・ショッカー。

猛に協力して欲しいと、タケルとマコトが頼みに来るも、

麻由はそれを拒み、猛も麻由の傍を離れようとはしない。

 

 

そんなとき、麻由を狙って再びショッカーが現れる。

かつての猛の最大のライバルであった、

ショッカーの最高幹部、地獄大使(大杉蓮)が復活を果たし、

世界征服の力を得るため、麻由の体内にある、アレクサンダーの眼魂を狙ってきたのだ。

だが、そこへ、ウルガ率いるノバ・ショッカーも登場。

アレクサンダーの眼魂をめぐってショッカーとノバ・ショッカーが争う。

そして麻由を助けようと、ゴーストとスペクター、そして本郷猛、仮面ライダー1号も参戦。

三つ巴の激しい戦いが繰り広げられる!

激しい戦いの末、アレクサンダーの眼魂はウルガが手中にしてしまう。

ライダーたちは麻由を救うことができたが・・・猛の肉体はついに限界を迎えてしまう・・・。

 

 

 

うむ、面白かった。

今のライダーの変身やアクションシーンはCGを駆使し、

BGMもよく解らないラップ調の激しいものがかき鳴らされるのだが、

1号のときは違う。

シブい、あまりにシブい、西部劇っぽい昔のまんまのBGM。

眼魂というのを駆使して、色んな武器・能力を使いわけながら戦う今のライダーに対し、

パンチにキック、一発一発が重たい肉弾攻撃オンリーの1号。

いぶし銀のライダーキック!

藤岡弘、の貫禄ある体格も相まって、ひょろひょろの今のライダーとは比較にならない重厚さ。

実際に武道を心得ているからこそ、変身前もかっこいい殺陣(素手でもこういうのかな?)を見せてくれる。

 

 

変身した姿こそリデザインされていたものの、

ヘンにゴテゴテ今風にアレンジされているわけでもなく、

1号を観ていた世代であっても違和感なく受け容れられる。

生まれ変わった愛車、ネオ・サイクロンも、

ちょっとダサいくらいに当時のデザインを忠実に踏襲していた。

ショッカーも当時のデザインのまま。

新たに登場したノバ・ショッカーの怪人や戦闘員がゴテゴテしたデザインなのに対し、

ショッカーの方は、怪人も戦闘員もシンプルでどことなくコミカルなデザインのまま。

地獄大使とかもう、ダサいのなんの・・・だが、それがいい!

半世紀近くも前のオリジナルデザインを大切にした拘り、

藤岡弘、をそのまま起用したことも含め、制作陣に感謝したい。

 

 

ストーリーは、子どもには正直理解できないだろう。

いや、実際、仮面ライダーのみならず、戦隊モノやウルトラマンなど、

特撮モノの詳細なストーリーを子どもは理解できやしない。

それでも正義のヒーローが、悪の組織を打ち倒すという構図は、

いつの時代も少年の心を掴んで離さない。

今回はストーリーに絡めて、チビッコに熱いメッセージが込められていた。

命の尊さ大切さを強調するシーンが何度かある。

これは企画段階から制作に加わり、脚本にも深く関わった藤岡弘、きっての願いだとか。

彼が現代の子どもたちへ、どうしても伝えたかったメッセージだ。

 

 

いや~しかし甥っ子とはいえ、やっぱり自分の子じゃないから疲れた。

本編が始まったら、おしゃべりするなよと言っていたのに、

いきなりポップコーンほおばりながら、「はぁ~たまらんのぉ~!」と叫ぶ甥1。

それに呼応して、「はぁ~たまらんなぁ~!」と返す甥2。

たまらず、「シィィーーーッ!!」と黙らせる。

変身シーンで、「ゴーゴーゴーーー!」とか叫んだり、

アクションシーンで「フォーゼ!」とか、「ガイムー!!」とか叫んだり、

いや、こういう子ども向け映画のときって、あちこちでおしゃべり聞こえるものなんだけど、

この日に限って周りは、えらくおとなしい子どもばっかりで、

自分が連れてった甥っ子たちが、最前列で一番うるさかっただろうな・・・。

 

 

仮面ライダー1号と、今の仮面ライダーゴーストの共演。

よくよく考えると、今の父子をうまいことターゲットにしたもんだと思う。

お父さんも息子も観に行きたいから、興行収入アップ間違いなし!

 

クレヨンしんちゃんや、名探偵コナンなどが公開されはじめ、

この仮面ライダー1号、上映回数がだいぶ減ってきた。

ゴールデンウィークまでは、まだ公開されていると思うので、

仮面ライダーを、本郷猛を観て育った大人たちにぜひ観てもらいたい。

 

そういえば、名字が立花ってだけで、自分が"藤兵衛"って呼んでいたら、

最終的にクラスのみんなが、「とうべい!」「藤兵衛!」って呼びだしてしまった、

高一のときのクラスメート、立花くん。

元気かな?

  

 

入場記念にもらえる特典カードセット。

全部で三種三パターンあり、期間によって配布されるものが異なる。

マニアはそれぞれの期間で三度観て、コンプしちゃうのだろうな。

 

 

懐かしの仮面ライダースナックの、オマケカードのデザインそのままに作られた、

新しい仮面ライダー1号の劇中シーンのカード。

裏面の再現もバッチリだ。

 

 

劇中でもやたら目立っていた、坊さんの名刺。

仮面ライダーゴーストを観ていないのでよく知らないのだが、

このキャラクター、作中のムードメーカーみたい。

それにしても「不可思議現象解決します」って、カルト宗教っぽくて怪しいわ。

 

映画パンフレットには、メイキング映像などが収められたDVD付き。

そのぶん値段がふつうのパンフの倍以上した・・・。

ライダーの変身ベルトを模した封入のされ方。

 

思わず購入してしまった、本郷猛のブロマイド。

若いひとは目を疑うだろうが、45年前の藤岡弘、本人だ。

ちなみに324円もした。

 

見比べてみよう!

ちなみに現在 御歳69歳!

 



3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
初めまして (師子乃)
2020-02-23 16:36:03
私はブラック世代ですが、なかなか全部を見る余裕ができなくて残念ですね。
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アマゾンが一番好きでした ()
2020-02-29 00:26:58
師子乃さんこんばんは、コメントありがとうございます。
 
ブラック世代ということは、自分よりも少し若いのかな?
自分はリアルタイムでいうと、
おそらくスーパー1かゼクロス世代に当たるのだと思いますが、
記憶に残っているのは再放送で毎日観ていた、V3やアマゾンですね。
 
ブラックとブラックRXも弟と一緒に観ていました。
ゴルゴム団とか三神官、シャドームーンとか覚えています。
 
全部を観るってのは、
1号から平成ライダー~令和の最新作までを網羅ってことですかね?
さすがにそんな余裕はないでしょうね。
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こんばんは (師子乃)
2020-04-28 21:28:06
ご返事ありがとうございます!

V3の再放送は小学生の夏休みに見ましたが、初代のは見たことが無いので、確かに少し若いかもしれません。

もし全部を見るとなりましたら、余暇をついやすとかではなく、本気を出さないといけませんね。
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