『果断―隠蔽捜査２―』

　がんばろう、どこまでも。とことん、がんばろう。不安もあるけれど、自分のできることを精一杯やろう。それでダメなら、しょうがないってこと。あとはちょっぴり運が向いてくれたらと思う。まあ、運が向かなかったとしても、一生懸命やるんだけどさ。

　『果断―隠蔽捜査２―』を読む。著者は今野敏。評価★★★★★。素直に面白い。主人公竜崎はこれまであまりなかったキャラクター。地味に捜査して推理する立場ではなく、捜査を指揮する男（大森署の署長）。これがびっくりするほど魅力的に描かれる。実に気分のいい作品。

　『果断―隠蔽捜査２―』、著者・今野敏。新潮文庫、発行・新潮社。平成22年2月発行。ISBN978-4-10-132156-1。2007年4月新潮社より刊行された作品の文庫化。山本周五郎賞、日本推理作家協会賞を受賞。
　警察庁長官官房の総務課長から大森署の署長に異動となった竜崎伸也。朝から妻の冴子の体調が悪い。顔色の悪さに気づいたのは長女の美紀だ。気がかりだが出勤した竜崎に高輪署管内で強盗事件が発生したとの無線が入る。大森署は緊急配備、検問を行う。逃走した実行犯3名の内2名は目黒区で身柄確保された。残りは1名、その逃走中の1名がどうやら大森署管内の小料理屋に立てこもったようだ。犯人は2階から拳銃を発砲。指揮本部は刑事部長の伊丹にまかせて竜崎は現場に向かう。小料理屋『磯菊』の前には大森署強行犯係の他に捜査一課特殊班もやって来ていた。特殊班はSITという略称があり、刑事部でテロや立てこもり、ハイジャック犯などに対処するために組織されている。竜崎は迷わず現場の指揮をSITに執らせた。そこへ第6機動隊のSATもやって来て。

　今回の研修はけっこうきつかった。勉強はそこまで厳しいことはなかった（ミスもしたし、反省しまくっているけれど）。共同生活が大変、つらかった。社交的でないので、初対面の人と仲良くするのが難しい。初対面の人と布団を並べて寝るのも苦痛。風呂もいろいろ気を使いゆっくりできない。しゃべらんとあかんなあと思って、がんばってしゃべった人もいるんだけど、そこまで深くはしゃべれなかった。3人部屋だったのだが、その内1人とはほとんどしゃべれず。克服すべき課題かと。
　バスの中でごっつい盛りあがっている連中の冗談やギャグやツッコミなんかが聞こえてくるのだけど、少しも面白くない。全く笑えない、何が面白いのかがわからない。彼らは大爆笑しているのだけど。
　基本的にいつだって気が休まらず。たっぷりと寝たけれど（しゃべる人もいなかったので）、何度も目が覚めたように眠りは浅い。疲れた。