タカダスマイルのブログ

京都西院発!!はぐれフォーク純情派宣言、何となくブルースを引きずり関西を中心に全国で活動中。

石塚くんと俺の話その2

2023-07-12 09:28:00 | 日記
前回からのつづき

石塚くんのサウンドクラウドを愛聴していた俺は(後になのか同時期なのかは不明だがこの音源は「自宅待機の台風クラブ」としてCDRになっている)早くバンドやらんかな?と思っていた。

CYCLE&MUSIC2

その頃に(少し前後しているかも)レンタサイクルえむじかでCDを出す事になった。「CYCLE&MUSIC2」だ。
スタッフにミュージシャンも多いし、関係者、お客さんなどに声をかけてコンピレーションアルバムを作るという。
社長からお題は「自転車と出町柳が歌に出てくる事」と命じられ、僕が作ったのが「みほちゃん」という歌だ。
弾き語りのデモを聴かせると「これはバンドで録音した方が良い」という事になり、石塚くんがギターで参加する事となった。
※石塚くんもソロで台風クラブでも演奏している「飛・び・た・い」を収録している。

その頃に台風クラブとして動き出し、12月14日という作品を無料配布していた。
俺も頂いたのだが、あまりにも良くて「これを無料で配布すんの?絶対に売った方が良いよ!」と値段設定する事を勧めたが「音質も悪いし、こんなの売れ無いから無料で配って聴いて貰える人がいる方が良い」と石塚くんは言っていたのを覚えている。
そしてベースの松っちゃんが脱退するという話を聞いた。

石塚くんと木屋町に呑みに出掛けて「もうバンド無理かもなー」と塞ぎ込んでいたから「石塚くんは絶対に売れる(というか)才能があるんだから絶対に諦めてはいけない!バンドやった方が良い!」と強く説得した。
その言葉がどこまで彼の胸に入ったかは分からないけれど、しばらくしてベースに山さんという昔からの友達が参加する事になった!という話を聞いた。
また台風クラブは転がり出した。

初期のタカダスマイルバンド

僕自身も弾き語りがメインの活動だが、バンドでも演奏したくて初期のタカダスマイルバンドに、石塚くん(ギター)と伊奈くん(ドラム)に参加して貰う事となる。
練習と称して木屋町の川沿いで石塚くんと2人で缶ビール呑みながら歌った事も思い出す。
わざわざ覗きに来てくれた方も居た。

タカダスマイルバンドと台風クラブが一緒に出るイベントなどが続き、台風クラブの活動も少し忙しくなりつつあって、元々ストイックでマルチタスクが苦手な石塚くんはタカダスマイルバンドを去る事となった。
「俺は続ける」と伊奈くんは残る事となる。

石塚くん参加のタカダスマイルバンド

ぼちぼち続く

石塚くんと俺の話その1

2023-07-09 13:29:00 | 日記
久しぶりに台風クラブの石塚くんとライブする事となった。
彼にちなんだ話を当日のライブでMCしようとは思っていますが、時間も足りないし「タカダスマイルと石塚くんの繋がりって何?」という方にも読んでもらえたらとこのブログを書く事にします。

石塚くんとの出会い

僕は「レンタサイクルえむじか」という一風変わった(店員が)お店で働いていました。
ミュージシャン、元ミュージシャン、演劇関係、大学生などなどとにかくユニークなメンバーと働いていました。
そのお店は「同じ釜の飯を食う!」というのを実践しており、スタッフの昼食や夕食はスタッフが決められた予算を使って作るという事をしていました。
料理の苦手な僕は「やだなー」と思いながらも野菜と肉を炒めてしまい!というシンプルな料理を作っていました。
凝った料理を作るスタッフも居ましたが、僕はとりあえず不味くはならないであろう、この料理を作っていました。
「タカダ(スペシャル)炒め」もしくは「ともちゃん焼」と名づけて提供していました。
何か名前付けると印象よくなるかな?と浅はかな考えで付けていたのです。
「要は炒めもんやん(笑)」とスタッフに言われていましたが、その名前を貫いていました。
それが現在まで続く「ともちゃん焼」の原型となります。
それを近くにある別店舗に働く、石塚くんに届けた事が彼との出会いとなります。
届けた時に彼はタカダスマイルのことを知っていたようで、音楽の話を少ししました。
「今出川ラナウェイズ」というステッカーに目が行き「良いバンド名だなー」と言うと、石塚くんは「それ、僕がやってたんです」と言う。
「今はバンドやってないの?」と尋ねたら「名前を変えてやろうかなーと思ってます。」というので「頑張って!」とそこまで興味がわく事も無くその場を去りました。

それから数日が経って「塚くんが高田さんの料理めちゃくちゃ美味い言うてましたよ」とスタッフに言われた。
俺は料理を褒められた事が無かったので、とても嬉しかったし「石塚くんって良いやつだなー」と思った。
それからまた時が経ち、働いているとえらくカッコいい音楽が店内に流れていた。
「これ誰?めちゃくちゃかっこいいね!」とスタッフに尋ねると「塚くんのサウンドクラウドですよ」と言う。
うそーー!こんなかっこいいの彼はやるんや!
こんだけ音楽で痺れたのは久しぶりだったので、俺は興奮した。
それからワンオペになった夜、何度も何度も繰り返してサウンドクラウドを聴いていた。

つづく

50歳の地図

2023-05-22 19:58:00 | 日記
51歳になりました。

あっちゅーまでした。
27歳くらいから加速していて、ほんまあっちゅーまでした。

続けているって凄いことですねと最近特に言って頂ける事があります。
特に凄いとはこれっぽちも思った事はありません。
ただそれしか選ばんかっただけです。
いや、選べんかっただけです。

なーんもありません、お金も車も家も。
ごくごく一般的な幸せからはかなり遠く離れた所で座っています。
ある時は東北の地べた、またある時は西日本の人気の無い駅のベンチ、またまたある時は四国のライブハウスの前。

時間が来たら歌います。
お客さんの数に関係なく歌います。
ギャラに関係なく歌います。
物販の売上に心揺れながら歌います。
ホテルで泣いたり、悩んだりします。
喉と腰、足の事を心配して寝ます。
どうしてこんなに下手なんだろうと、壁を殴りたくなります。
どうしてこんなに嫌われているのだろうと月を見上げています。

そしてまた歌いに出かけます。

続けているというより生きています。
俺は死んでません。
生きています。
だから歌うのだと思います。
歌う気力が無くなったらそっと消えます。
さよならは言わないです。
そっとお別れです。

50歳の地図はボロボロでしたが、さらにしわくちゃの51歳の地図を手に入れました。
目が霞んで何も見えません。

色んな街のあの人の名前が所々に書いてあります。
大切な友達の名前が書いてあります。

そしてまだ出会えて無い人の名前もあります。
よく知っていた名前が消されています。
そんな地図です。

有名なお店の仕事をやめた時、友達と思っていた人が何人も居なくなりました。
同棲していた彼女は知り合いの男の家に行きました。
会社をやめた時もバカな事をと言われました。
DJをやめて歌い出した時も頭がおかしいと言われました。
全国で下手くそのくせにと言われました。
その分、全国でタカダスマイルが好きだよと言って貰いました。

頭がおかしいもう棺桶が見えた男は、誰も居ない地図の上に居ます。

おーい!助けてくれよ!
おーい!夢を叶えさせてくれよ!

どれだけ叫んでもその声は誰にも届いていないと思います。

そしてまた歩くしかないのです。

「また会おう」そんな呪文のような言葉はいつか消え去ってしまうと思っています。
でもまた呪文を唱えます。

「また明日。」

また明日へと歩こうと思います。

全ての今まで僕に関わってくれた皆様に幸せが訪れますように。

この歌を捧げます。

タカダスマイル


2023/04/28

2023-04-28 23:44:00 | 日記
この年齢になると、もう自分の事はほぼほぼ知り尽くしている。
良い所も悪い所も。
良い所はまぁ良しとして、悪い所は厄介だ。
気づいているのに治らない。
あーこの見通しの悪い交差点、スピード落とさないとなぁ…でも急いでるしと、ほんの少し躊躇はするものの、そこそこの侵入速度で交差点に突っ込んで事故したり、上手く事故は回避出来ても、ヒヤっとする事ばかり。
そう分かっていたのに。
事故した時に気づくのだ、あーやっぱブレーキかけたくべきだったと。

では自分の悪い所はどこか?

デリカシーが無い
自己中心的
配慮が足りない
空気が読めない
一言多い
我が強い
極端
忍耐力が無い
協調性が足りない

ばばばっと思いつくだけで、このくらいはある。旅して歌う人間にとっては致命的な性格だ。いや、むしろ絶望的と言えるだろう。
これからツアーミュージシャンを目指す方は是非、上記の事に気をつけて欲しい。

いやいや、そんな事無いよーって思う方、それは基本的に俺が好き!か、もしくは寛大で寛容で素晴らしい人格者なのだ。
あなたは素晴らしい!きっと世界中の誰からも愛されると思う。

そうやなーあんたはそういうとこあるよなーって思った方。
そう!そうなのよ!迷惑かけてごめんね。
でも治らないのよ。

良い人キャンペーンというのをやってみて、とことん慎重に行動した(と俺は思っている)が、やはりダメだった。
俺の人としての評価は変わらなかった。
何でやろ?と常に思っていたし、今も?がつきまとう。

そう!自分では全く分かっていないのだ。
だから仕方ないよねとも思う反面、何でなんやろなーと思う。
これ以上、気を遣って生きていたら毎日吐いて、ストレスで胃に穴が空くと思う。
俺にとってはそんくらい頑張った。
でもダメだった。
残念ながら、そんな俺を受け止めてくれる人と繋がって歩いていくしかないのだと思う。
それが皆の為、そして自分自身の為だ。
こんな俺を好いてくれてる皆さんに惜しみない愛を。
そして、そんな俺を許さない皆様には、早く立ち去った方が良いよ。

さよなら。

2023/04/26

2023-04-26 04:18:00 | 日記
不思議だが本当だ。

人生は不思議だ。
不思議だが本当だ。

いくつものカーブがあり、舗装された道もあれば突然の山道もある。
穏やかな風に吹かれていれば、大雨と雷に悩まされたり、ジメっとした明け方から、うなされる熱帯夜まで。
それでも歩く。
ゴールは「死」だ。
沢山の笑顔に気持ちよくなっていたら、陰口と嫌味、露骨な嫌がらせに心を痛める時もある。
傷口は痛むが、気づいたら治っていたり。
足をすくわれて、よろけた先に手をつけば、花びらがある。
とても綺麗な色だ。
とても良い匂いだ。
この匂い知ってるな。
高校生の頃に付き合っていた、あのコのハンカチの匂い。
フローラルって言葉はそれで知った。
差し出された手は大きくもあり、いやそれは錯覚で、とても小さくてあったかい掌だ。
それに助けられて、また歩く。
ひとりで歩いていたら隣には誰か居て、ニコリと笑っていたと思ったら手を振ってどこかへ行った。
少し疲れて腰かけていたら、どこからか楽しげな声がする。
近づいて一緒に話したいのに、その一歩がとても重い。
また歩き始める。
あれ?ここどこなんだろうって不安になって、どうしようかと悩んだら夜が更けた。
灯りが見える、小さな灯りだが力強い。
「おーい!こっちだよ!こっち!こっちだ!」
その声は友の声なのか?不思議と懐かしい声だ。
その灯りの近くには家があった。
自分の家に似ている、というか自分の家だ。
ベッドに横たわると、睡魔が襲ってきた。
何時間眠っただろうか、でも疲れが取れたわけではない。これは年齢のせいなのか?
扉を開けると、目の前にはまた道が。
歩く、歩く、歩くのをやめてしまえば良いのにと思うけれど、やはり歩く。
力強くはないが、疲労困憊ってわけでもない。
トボトボと歩いてはいるが、孤独に打ちひしがれているわけでもない。
ただ歩いている。

あーあの角を曲がれば良かった。
なんて思う事はしょっちゅうだ。
それでも、曲がらなかったから前に進むしかない。

不思議だ、とても寂しい旅だ。
だが、どこかで楽しんでいる。
それが本当だ。