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フィリピンのコンドミニアムは高い家賃が取れると言うが…

2011年10月04日 | 海外不動産投資

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 フィリピンで不動産投資!最近ネットでよく見る言葉です。今、新興国不動産市場では日本人がやっと海外不動産に興味を示し始めたので色めき立っています。


だって世界中で日本人ほど現金財産持ってる国民はいませんからね。どんな業種でも世界の営業マンが日本人を顧客に欲しがっているのは間違いないです。


先日はフィリピンのコンドミニアムの高い家賃利回りに「ちょっと待った!」を言わせていただきました。年利10%前後の利回りなら日本の不動産に投資しろよってことですね。詳しくはこちら

今回は、家賃の金額について考えてみたいと思います。


メトロマニラ(マニラ市周辺の集合都市部、東京23区と同じ感覚)では新築コンドの価格は概ね平米辺り10万ペソ(約20万円)前後です。

だから特別の付加価値が付いた高級物件でない限り、安いものは狭い、高いものは広いと単純です。
今回も人気の2BR(2LDKですね)50平米、約1000万円という想定で考えて見ましょう。


まず賃貸コンドの家賃相場なんですが、これは現地に住んで現地の人の実態を聞くと大体分かってきます。
また、フィリピンでは分譲物件の個人賃貸が主流で、コンドの1階などに入っている仲介エージェントが賃貸契約を取り次いでますから、目ぼしい物件に直接行って聞けば教えてくれます。

現在メトロマニラのコンド賃貸相場は、概ね平米辺り500ペソ前後です。

1BR(約30㎡前後)P15000~P20000
2BR(約50㎡前後)P20000~P30000
3BR(約80㎡前後)P35000~P50000

という感じでしょう。中でもマカティの家賃はこの高い金額を参考にして下さい。

さらに部屋の中に家具を備え付けたものもあります。フルファニッシュのもの(ほとんど家具が揃ってます)は程度によりますがこれより+P5000~P10000程高くなります。

因みに私が住んでいるCITYLANDという中クラスのコンドは、築11年の2BR、64平米、家具等なし。共益費を入れて月額P23000(約45000円)です。

しかし、日本人から見れば決して高級感はありません。この金額なら日本の方がもっとキレイな所を借りられそうな気がしますが、便利の良い都心でマニラ湾を望める生活と割り切ってます。新築でなければそんなもんです。

そこで1000万円の物件を考えた場合、マカティの新築2BRなのでP30000(約55000円)程になるんですが、この物件で利回り10%の家賃を取るとしたら一体いくらになるんでしょうか?

1000万円×10%÷12ヶ月=83300円
ペソ換算で約P46000になります。

経費を入れた実質利回りが10%だとすると、取得経費、ランニングコストともに10%かかるとしても、家賃は軽く10万円超え(約P55000)となり、単純な計算でかなりの食い違いが出ることが分かります。

ここで言っておきますが、「マカティの物件なら割高でもいいのでは?」と考えないで下さい。

賃貸料は付加価値に割増しされるので、高級家具・家電付き、高級モールの近くなどでないと、P46000でも高すぎるくらいです。マカティという場所がすべてキレイで便利がいいわけではないのですから。

問い合わせの中には「ルームシェアして共同で借りるOLもいるから家賃は高く取れる」と言う人もいます。これについてはもう頭が痛くなるのでこちらをご覧下さい。


まあ、都心部にはいろんな人がいますから、仮にこの50平米2BRの物件を、モデルルーム様に内装と設備を入れてP60000(約11万円)で賃貸するとしましょう。

さて、一体誰がこの物件を借りるのでしょうか?

流れている不動産情報のほとんどは、海外出張で滞在するのはマカティの高級ホテル、そのホテル代と比べて割安、便利だから借りる人は大勢いると言っています。

海外出張で来るなら会社が費用を出すわけですし、自営業者の出張ならコンドに住んで身の周りの事を自分でするくらいならホテルに入った方が楽で安心じゃないでしょうか。
安くメイドを雇うことはできますが、出張程度でメイドを使う人は最初からホテル取りますよ。


また日本から現地駐在員として長期出張されている方も大勢います。フィリピンでは経済特区を作って外資企業誘致が非常に盛んですから、日本の給与ベースで現地生活する駐在員は確かに対象客かもしれません。

でも、この方たちはマカティの高級物件にみな住んでいるのでしょうか?

そう言われた人がいましたので調べてみましたが…。そんなにいませんよ。

第一このような方の勤務先はマカティではなく経済特区の方ですからメトロマニラから外れる場合もあります。
家賃手当てもP30000程度だそうで、その代わり車とドライバー、メイドが付くという感じだそうです。
大渋滞が常のマカティに住んで通勤で毎日イライラするよりは、ロハス沿いのコンドが便利が良いわけです。


もう一つ、危ないなあと思っているのは、マカティならどこでも人気物件ではないということです。

上でも少し触れましたが、ここはマニラ、最先端の富と地獄の貧困が混在する町です。
たとえマカティが大都会とはいえ少し路地を違えば驚くようなスラムが今でもたくさんあります。

そこで、現地に住んでみて思うことは、生活する上で高級ショッピングエリアはさほど必要ないのです。

それよりも毎日の生活が安心安全じゃなきゃ意味がないわけですから、交通、買物の便が良くないといけません。

まあ交通はタクシーかドライバー付の車を使うとしても(私は電車やジープを使いますが)、毎日食べていかなければいけません。
安いからといってずっと外食していたら、高血圧で死んでしまいますよ…。

となると、日用品が手軽に買えるスーパーマーケットが必要になるのです。
フィリピンにもセブンイレブンやミニストップなどコンビニがありますが、日本の品揃えではないので食生活はカバーできません。

マカティにはグロリエッタ、グリーンベルトなどの高級ショッピング街がたくさんありますが、食品などを買うスーパーというのは案外探すのが難しいです。

水やお米、パンやハム、野菜などを買って自分でクッキングするのは居住者なら普通にすることで、この買物にいちいちタクシーに乗らないと行けないというのは、一番難儀すると思います。
この辺りの情報があまり出ていなくて、投資家も重要視していないのはいかがなものかと…。


そんなにキレイではない我が家ですが、ハリソンプラザやSMスーパーマーケットまで300メートル、電車の駅まで200メートル、タクシーはフロントに常駐、ガードマンは日本人以上に真面目に働き、マニラ湾岸は散歩コースと至極便利がいい。
こういうところなら多少古くても自分用に、また外国人賃貸用に購入してもいいかなと思うわけです。


まあ、私のようにノーブランドのバッグで平気な者から見るとルイヴィトンのバッグは信じられないわけで。世の中にはいろんな人がいますから…。

ちょっと使うための高級コンドを賃貸するという人がいないとは言いません。

しかし、海外不動産投資をする日本人がみな同じスタイルでインカムが発生する状態には、どう考えてもなり得ない需要じゃないのかと現地に住んで思うわけです。


じゃあ、私はフィリピン不動産投資にチャンスはないと思っているかというと、そうではありません。むしろ皆さんより大きなチャンスがあると思ってます!このように考えればですが。


今後は正規の不動産業を営むアジア進出企業と提携して、もっと単純に投資家にメリットを提供できる不動産投資法を公開していく予定です。目先のきれいな情報で惑わすのではなく、不動産投資メリットのみを提供できるシステム。業者から仕入れるのではなく、確実な情報で本当の不動産売買で利益を生み出す情報を提供していきます。

具体的に投資をご計画の方はご相談下さい。 


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