中田充被告（３９）

＜福岡母子殺害＞元巡査部長を再逮捕へ　子供２人の殺人容疑

福岡県小郡市の民家で６月、住人の母子３人が殺害された事件で、県警は来週にも、県警通信指令課の元巡査部長、中田充被告（３９）＝妻への殺人罪で起訴後に懲戒免職＝が子供２人を殺害したとして殺人容疑で再逮捕する方針を固めた。捜査関係者への取材で分かった。母子３人の遺体の状況などから妻由紀子さん（当時３８歳）が先に殺害された可能性が高く、中田被告が子供２人も殺害した疑いが高まったと判断した。

　捜査関係者によると、６月６日、自宅で長男の市立小郡小４年、涼介さん（同９歳）と長女の同小１年、実優さん（同６歳）の首を絞めて殺害した疑いが持たれている。子供２人の首にはひものようなもので絞められた痕があり、県警は現場に残された筋力トレーニング用のゴムチューブが凶器だったとみている。

　県警は室内が荒らされておらず外部から侵入した形跡もないため、第三者が関与した可能性は低いとみて捜査。その後、医師の鑑定などから由紀子さんの死亡推定時刻は子供２人より前だった可能性が高いことが判明。由紀子さんに子供を殺害する動機も見当たらず、中田被告が由紀子さんを殺害後に子供２人を殺害した疑いが強いと判断した。

　事件は６月６日朝、由紀子さんの姉が１階台所で由紀子さんの遺体を、２階寝室で涼介さんと実優さんの遺体を見つけて発覚。県警は当初、無理心中の可能性があるとみていたが、司法解剖の結果、３人とも首を絞められ殺害されていたことが判明。同月８日、中田被告を由紀子さんを殺害した疑いで逮捕した。中田被告は３人の殺害を一貫して否認している。

(毎日新聞　2017.9.15)