
3人殺害 津田被告に死刑判決 横浜地裁
川崎市幸区で09年5月、同じアパートに住む夫婦ら3人を殺害したとして、殺人罪に問われた無職、津田寿美年(すみとし)被告(59)の裁判員裁判で、横浜地裁は17日、求刑通り死刑を言い渡した。
裁判員裁判での死刑判決は6例目。秋山敬裁判長は「3人の尊い生命が奪われた結果は誠に重大。酌むべき事情を最大限考慮しても、死刑に処するのはやむを得ない」と述べた。
判決によると、津田被告は09年5月30日早朝、同区中幸町1の「幸栄荘」で、同じ階に住む柴田嘉晃(よしあき)さん(当時71歳)の部屋のドアの開け閉めの音がうるさいなどと恨みを募らせ、
胸や腹などを包丁で刺し失血死させた。さらに嘉晃さんの妻敏子さん(同68歳)とアパートの大家で嘉晃さんの兄昭仁さん(同73歳)も刺し失血死させた。
閉廷後、記者会見に応じた20代の男性裁判員は「メンタル的にきついところはあった。(死刑という)判断をしていいのかという罪悪感が少しあった」と心情を打ち明けた。
川崎・3人刺殺:被告「極刑覚悟」 死刑求刑、判断迫られる裁判員 /神奈川
◇17日判決
「無期懲役では不十分。死刑に処すべきだ」。川崎市で09年5月、同じアパートの夫婦ら3人を殺害したとして殺人罪に問われた津田寿美年(すみとし)被告(59)の論告求刑公判で、
検察側は10日、裁判員裁判では県内2例目の死刑を求刑した。弁護側は「計画性がなく酌量の余地がある」と無期懲役を求めた。裁判員は死刑か否かの量刑判断を迫られ、判決は17日に言い渡される。
検察官が論告を読み上げる間、目をつぶるなどしていた津田被告は、「死刑求刑」を聞くと厳しい表情を見せた。白髪交じりの丸刈り頭でこれまでの公判と同じ黒のスポーツウエア。最終意見陳述では「極刑は覚悟しています」と淡々と語った。
検察側は、同じアパートの柴田嘉晃(よしあき)さん(当時71歳)のドアの開け閉めの音が不満で事件を起こしたとして、「引っ越すなどの方法があった。短絡的で身勝手」と批判。
駆け付けた嘉晃さんの妻敏子さん(同68歳)と嘉晃さんの兄で大家の昭仁さん(同73歳)は「目が合っただけで敵と考え躊躇(ちゅうちょ)せず殺害した」などと述べ、
「3人の命を奪っても命で償うほどではないという人命軽視のメッセージを社会に送るわけにはいかない」と極刑を求めた。
一方、弁護側は最終弁論で「(ドアの開け閉めなどの)嫌がらせでストレスが極限状態まで蓄積され、爆発した」と情状酌量の余地があると指摘した。
脅すつもりで嘉晃さんの部屋に入り、もみ合う中で偶然包丁が刺さり、異常な興奮状態だったとして、「計画性は全くない」と主張した。
被害者参加制度に基づき意見陳述した遺族の代理人弁護士は「被告に反省も真摯な謝罪もないことが明らかになり、遺族は公判前より強く極刑を望んでいる」と代弁した。
(2011.6.17.毎日JP)
津田寿美年容疑者「未明から洗濯機を回してうるさい。不眠症になっている。洗濯機に穴を開けてやる」
やはり午前3時の洗濯機の音が一番の殺意の原因のようだ。
スポーツ報知によると神奈川県警幸署は30日、川崎市幸区のアパートで大家の男性と弟夫婦の3人を刺殺した殺人未遂の容疑で、住人の男(57)を現行犯逮捕した。調べに対し、男は「洗濯機やドアの音がうるさかった」と動機を供述している。
休日でにぎわうJR川崎駅直結のショッピングモール「ラゾーナ川崎」から、北西へわずか約300メートルの地点。商店街の片隅にある木造アパートで3人は殺害された。
幸署によると、殺人未遂容疑で現行犯逮捕された無職・津田寿美年容疑者は30日午前6時50分頃、
居住する川崎市幸区中幸町のアパート「幸栄荘」1階で大家の柴田昭仁さん(73)とアパートに住む弟の嘉晃さん(71)、嘉晃さんの妻・敏子さん(68)の3人を柳刃包丁で刺した疑い。
同容疑者は逮捕時、泥酔状態で自室の畳に凶器とみられる刃渡り約20センチの包丁を突き刺して座っていた。
嘉晃さんと敏子さんはそれぞれ窓際で横向きになって倒れ、昭仁さんはアパート前であおむけで倒れていた。昭仁さんの次女(39)が3人が刺されているの発見し、110番。3人は搬送先の病院で死亡が確認されたため、同署は殺人容疑に切り替えた。
津田容疑者は、昭仁さんの自宅に隣接するアパート1階の家賃3万円の角部屋に5年前から入居。同じ1階の2部屋に嘉晃さん夫妻が住んでいた。同署によると、津田容疑者は「柴田さん一家に長年の恨みがあったので刺した」と容疑を認めている。
同署や近隣住民によると、津田容疑者は隣室に住む嘉晃さん夫妻について数か月前から「未明から洗濯機を回してうるさい。不眠症になっている。洗濯機に穴を開けてやる」「ドアを閉める音がうるさい」などと不満を漏らしていた。
階段の上り下りなどの生活音をめぐって夫妻と口論になることも多かった。さらに「アパートの家賃を滞納して(昭仁さんに)注意された」「小言を言われてうるさい」とも話していた。
「嘉晃さんから『(自分が)大家の弟ってことを忘れているだろ』と言われて怒っていた」との証言もある。
「右腕に入れ墨があるから、近所でも怖がられていた」(商店街の住民)という津田容疑者は酒に酔ってトラブルを起こすこともあったようで、ある男性は「知り合いが頭突きされたことがある。近寄りがたい感じだった」と話す。
前日29日夜も行きつけの飲食店で昭仁さんらへの不満を漏らしていたという。
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