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動物と一緒に生きる!

ニューヨーク在住フリーライターYoshikoのブログ

ウォール街デモ・繋がりあうことでみえてくる

2012-01-15 12:19:52 | アメリカ 国


 マンハッタン金融街の中心、ニューヨーク証券取引所とワールドトレードセンター公園の間に位置するズコッティ公園は、その日も多くの人の熱気に包まれていた。わたしはそこにいる間自分がとてもリラックスし、落ち着いていることに気が付いた。

 公園入口にそびえる巨大なオブジェ"Joie de Vivre"の下ではタンバリンとギターといった鳴り物にあわせて踊る人たち。時おりシュプレヒコールが上がる公園はごった返しているがお互いに譲り合う風景も見られ殺伐とした雰囲気はない。公園の中心には無料で食事を提供する場や、本が読める図書スペースもある。公園内に落ちたごみを掃くメンバーの姿も見られる。CNNやABCといったメディアの車両と警察の車両が止まっているが、デモにありがちな激しさや物々しさは微塵も感じられない。「今日は逮捕者が何人」という連日の報道から、暴動さながらの様子を想像していたわたしは肩透かしを食らったようだった。
 教師のシュプレッサ(30)さんは「反イラク戦争のデモを見たことがあるけど、その時と比べてもずっと組織化されてるのがわかる。これは、わたし達は現在の体制を受け入れられない、ということを表すためのはじめのステップにすぎない」と言った。
 バンクオブアメリカ(銀行)、AT&T(電話会社)など巨大企業は税金を払えと主張する人、それらCEO(最高経営責任者)と平均労働者の所得格差を主張する人や、戦争にばかりお金を使わずホームレスにトレーニングや仕事を斡旋することが必要と主張する人、石油に代わる公害の出ない太陽水素エネルギーを研究、その効率を推奨する科学者もいる。

                     国別の給料比較  最高責任者(CEO):社員

 バンクオブアメリカ、AT&T、これらは現代生活に欠かせないサービスを提供している企業だ。これらを避けて生活することは難しく、わたしたちの日常に深く浸透している。筆者の住むニューヨークにも地方銀行や信用金庫はあるが、街を歩いて目にするのはJPモーガンチェイスやバンクオブアメリカ、ウェルズファーゴといった大手企業銀行ばかりだ。
 ニューヨーク市コミュニティーガーデン連合のレイモンドさんは「高級マンションやビルの建設を進める市や不動産会社によって、コミュニティーガーデンはどんどん隅に追いやられている」と嘆く。コミュニティーガーデンは地域住民によって作られる都市型小規模農園のことだ。連合が設立されたのは1996年だが、コミュニティーガーデンそのものの歴史は18世紀後半の産業革命直後まで遡り、都市への人口流入で爆発的に増えた失業者と貧困対策のために生まれた。都市農業とも呼ばれ、小さなスペースで自給自足ができるコミュニティーガーデンは、大恐慌が起こった1929年からはディプレッションリリーフガーデン(不況救済農園)と名づけられ、ニューディール政策の一環としてフランクリン・D・ルーズベルト大統領にも推奨された。雇用と食料の確保に大きな成果を挙げ、第二次大戦以降は70年代に大きなムーブメントを経て、現在まで地域の人々に自給自足の喜びを与えてきた。


NYコミュニティーガーデン 

ポ-ランド系アメリカ人のクリスさんは、大学を出た後、ネットワークエンジニアとして大手通信会社に務めていた。しかし人員削減によって解雇され、それとともに無保険になった後に交通事故に遭ってしまった。
 アメリカでは医療費が世界一といわれるほど高額であるにもかかわらず、公的保険制度は高齢者用(メディケア)と低所得者用(メディケイド)のみで日本のような国民健康保険制度がない。それが何を意味するかというと、低所得者ではない一定以上の収入がある普通の人たちは、医療費を全額自己負担するか月数百ドルといった高額な民間保険会社に加入するしかないということだ。勤めていれば保険費用は会社が負担してくれるが、そのカバー率も一定ではなく保険会社と契約のない医者や病院にかかった場合は保険金が下りないケースもある。事故後、左腕と左足、右胸に金属の補強を入れる大手術を受けたクリスさんは低所得者用の公的医療保険(メディケイド)に加入したが、それでも手術費用の半分しかカバーされなかった。現在も休職中のクリスさんは2万3千ドル(1ドル=80円換算で約184万円)の借金を抱えている。金属を埋め込んだことで障害者認定を受けているが、それも受理されるまでにとても時間がかかったという。
 ブロンクスの病院で働くギリシャ系ヒスパニックのアレックスさんは、医療費が高く、リサーチや手術ができない現状では予防医療に力を入れるしかないと語る。しかし、クリスさんのように予期せぬ事故で手術が必要になった場合にはどうすればいいというのだろう。

 アレックスさんはこのデモのことを「”言わなければならない”ことを表現する場」であり、「じかに顔をあわせて出会う場」と表現する。バーチャルではなく直接会うことが重要と強調した上で、「インターネットは離れている場所でも即座に連絡が取れるし、みんながここに集まることができたのもインターネットのおかげだろう。でもビデオチャットやツイッター、スカイプでは話はできても同じ時や同じ場所にじかに集まることはできない。ここをみれば人種や肌の色、立場や性別に関係なく集まって話をし合っているのがわかる。メルティングポットだ。これこそが本当のアメリカのあるべき姿なんだ」と言った。

                     アレックスさん(右)とクリスさん(左)


 コミュニティーガーデン連合のレイモンドさんは「コミュニティーガーデンは犯罪を減らすだけじゃなく地域の活性化にもつながる」と語る。仕事がないと心もすさんでくる、フードスタンプの受給に必要な指紋摂取は犯罪を犯しているような気分にさせられるが、必要な物をその場で作り出すことにより地域に雇用が生まれ、働くことで精神的にも肉体的にも健康になり、生きることそのものへの尊厳が生れる。若者の犯罪防止にもつながると言う。空き地やビルの屋上を利用して自分たちの手で作るので、食の安全も確保されるし都市の緑化にもつながる。住民が必要な分だけ生産するというコミュニティーガーデンのコンセプトは、筆者がリーサーチする工場制畜産業をはじめ、絶えず利潤を生み続けていなければならない資本主義のもとで発展してきた大量生産・消費が原因となる様々な問題解決にも通じるものがあると感じた。

 このデモが普通のデモと異なるのは参加者の要求が明確ではなく多岐にわたっているということだ。これには批判的な見解もあるようだが、その点こそがこのデモのまったく新しい側面であり注目すべき点でもある。なぜならそれは、企業や政府の政策さえ改められれば万事解決ということではなく、この社会を形成するわたしたち一人一人の生活意識の改善によってこそ解決される点が大きいからである。 
 集まった人たちは自作のプラカードに自分なりのメッセージを書いて掲げている。デモで配布されるビラに多く見られるのは「Mutual Responsibility(相互責任)」という文字だ。連邦建設業者としてイラクに駐留し、頭部に残る路肩爆弾の傷が生々しいドクさん(55)は「TASK(課題)」という言葉を掲げている。それはThink by you(自分で考える).Accept responsibility your act(自分の行動責任を持つ). Speak clealy & be understood(はっきりと話して理解してもらう).Keep an openmind(常にオープンマインドである)という意味を含んでいる。ドクさんは「テレビを見て世界を知った気になってるけど、ほんとうはテレビに映っていることしか知らされていないということに気付かなければならない」と言う。
 フィルムメーカーのピーターさんは、このデモが政治に利用されることを懸念しながらも「ひとりひとりが今まで生きてきた習慣を変えなければならない」という。公園のベンチに腰掛けていたヒスパニック系の老夫婦もたどたどしい英語ながら「get involved and wake up(参加して目を覚まそう)」。デモ参加者は問題が自分たちの日常生活と相互に結びついているということをよくわかっている。だからこそ、自分ひとりのささやかな行動も世界に変化をもたらすことができると確信している。
 シュプレッサさんは「職場の同僚にはデモを見て”彼らはただ職が欲しいだけだろ”という人もいるけど、そんな短絡的な決め付けや無関心こそが問題で、それは自分勝手な個人主義が引き起こしている」と指摘する。だが、朝9時の出勤時間のために自分のポケットにさえ手を伸ばせない満員電車に潰され、夜は5時かもっと遅い時間に会社を出、朝より少しだけ隙間のある電車に揺られて家にたどり着く頃には一日の気力と体力を使い果たしている。そんな毎日では、隣の人の声に耳を傾けるどころか自分自身の声にさえ気付くのも難しい。

 オープンでフレンドリー。だれもが早足で、ぶつかっても謝る余裕すらないビジネス街の中で、ズコッティ公園にははみんなの、知りたい、話したい、聞きたいという雰囲気が立ちこめ、いたるところで議論を交わす姿が見られる。その空気の中でみんなが自然と礼儀をわきまえリラックスし、お互いを尊重しあっている。その不思議な空間のなかに立ち、わたしはニューヨークという街のどこよりも身の安全を感じた。
 白人、黒人、ネイティブアメリカン、ヒスパニック、アジアン、ゲイ、レズビアン、若者、老人、子供、そこには、先のアレックスさんが言ったようにメルティングポットといわれる民主主義国アメリカの本来の姿があった。日本からの参加者もいた。日本山妙法寺の安田行純さんは、10月半ばからカリフォルニアで脱原発のピースウォークを行うという。それに先立ってこのデモにも参加した。「TASK」を掲げるドクさんは「大手テレビ局も取材に来てたみたいだけど、僕達のメッセージには見向きもしない。逮捕者とか暴動とか、センセーショナルなことが起こるのを待ってるんだろう」。
 周りを固める警察官は観光客に「立ち止まらず歩いて」と言うほかはほとんどなにもしてない。フェンスにもたれて談笑したり、コーヒーを飲んだり、観光客と写真を撮ったりしている警察官もいる。これも行って目にしてみなければわからないことだ。第三者が介在しない実際の現場では情報操作もなにもあったものではない。相手は目の前にいて、息遣いや熱気、背後に揺れる木々のざわめき、握手した掌の温かさを感じることができる。

      食べ物もみんなドネーション(寄付) 

クリスさんは「自分はもうこんな目にあってしまったけど、自分の子供や次の世代にはこんな思いをしてほしくない。ここに立って自分の経験を話すことで、今この国に何が起きているのかということがみんなに伝わればいい。いろんな人の話に耳を傾けて、なぜこんなことが起こる世の中になってしまったのか考えることが大切」と、起こったことをただ嘆くだけではない強さが光る。
 公園入口のオブジェ横で自作のプラカードを抱えた女性が「このデモはもう世界中83カ国に影響してるわ!」と声を上げた。
 何かがおかしいと気付いたら、たとえはっきりとは見えなくても諦めずに考え、何か訴えようとしている人がいれば立ち止まって耳を傾ける。相手を尊重するということは目や耳を傾けるということだ。そうすれば、物語の英雄や一握りの選ばれた人たちのそばにだけあると思っていた歴史はわたしたちが思っているよりもずっと身近にあることに気付くだろう。


在日アメリカ軍の電気代=日本の税金

2010-05-22 05:13:37 | アメリカ 国
ろうそくで基地反対の人文字
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1189088&media_id=2

何年か前沖縄に住んでいましたが、その時はじめて

基地の電気代やらなんやらは日本の税金でまかなわれていることを知ってショックだった。

しかもこれらは日米地位協定では支払う義務のない経費にもかかわらず、
昨年度までに5兆6千億円を日本が支払っているそうです。

基地の軍人たちは夏なんて部屋にいないときでもクーラーつけっぱなしです。
かれらに基地の光熱費がアメリカでなく日本の税金でまかなわれていることをはなすとびっくりしていました。みんな知らないのです。

米軍が日本にいるのは日本の防衛のためといってるけど、特に沖縄の基地は極東の戦略的にとても重要な位置だからというのがアメリカの本音だと思う。ベトナム戦争にも、イラクアフガン戦争にも沖縄から出撃していっています。

ドイツ、イタリア、韓国、日本など
2005年の時点で世界中に散らばるアメリカの軍事基地は737(アメリカ本土は含まない)だそうです。

日本には29都道府県に57 専用施設, 28共同利用施設, 119一時利用可能施設
があり、沖縄にはそのうち25 専用施設, 8共同利用施設, 4一時利用可能施設があります。
専用施設=いわゆる基地です。

お知らせNo2 「冬の兵士 イラク・アフガン帰還米兵が語る戦場の真実 」

2009-08-17 02:41:16 | アメリカ 国
ボランティアで翻訳をお手伝いさせていただいた
「冬の兵士 イラク・アフガン帰還米兵が語る戦場の真実 」が2009年8月18日に発売(6日発売が延期されました)されます。
2009年8月17日現在アマゾンジャパンでノンフィクション部門第三位です。

戦闘に参加していないはずの市民を兵士がふつうに殺すという行為がなぜ起こるのか
そしてなぜ先進国であるはずのアメリカという国で危険な軍隊に志願する若者が後を絶たないのか

「冬の兵士(Winter Soldier)」はイラク・アフガニスタン帰還兵による証言集で、2008年3月にメリーランド州シルバースプリングで行なわれた集会での証言がもとになっています。

「冬の兵士」とはかつてヴェトナム帰還兵たちが戦場での現実と自らの罪をアメリカ国民に訴えた集会「冬の兵士」に習ったもので、
今回はイラクとアフガニスタンからの帰還兵たちが証言に立ちました。

「テロリストからアメリカを守る」「イラクの解放」という題目を純粋に信じて戦場に赴いたすえに兵士たちが目にしたのは、
自分たちがいままで教え込まれてきたものとあまりに違う現実でした。
しかし母国アメリカでは事実を伝える立場にあるはずのメディアはその現実を伝えず、ほとんどの人たちが実際に起きていることとは異なることを信じています。
本当に何が起こっているのかということは、その場所にいる、あるいはいた人にしかわかりません。

証言に立った彼らを、「売国奴」「うそつき」と批判する人々がでてくるのを覚悟の上で語り始めました。
いつの間にか人々が「無知と無関心」に支配されてしまうことがどれだけ恐ろしい結果をまねくことになるのか、現実を目の当たりにさせられた彼らは知っているからです。
みんながそろって正しいと信じていることに対して疑問を投げかけるのは簡単ではありません。
しかし彼らはアメリカという国を愛するがゆえに、真実を公表することを決意しました。



アメリカの健康保険事情

2009-08-16 12:20:00 | アメリカ 国
いまオバマ大統領が健康保険問題について改革しようとされています。

いい機会なのでアメリカの現在の保険&医療事情を説明しようと思います。

わたしは正社員で働いているので会社の保険が使えますが、同じオフィスにいる派遣社員の友人会社の保険が使えないため自費で保険代を出していますが、その金額は月々$500(一人ぶん!)で、それより安い保険に入るとカバー率も悪いので最善の選択としてそのバカ高い保険を月々しはらっています。なので健康保険のないひとがたくさんいます。
わたしは会社の保険がありますがそれも日本にくらべるととても馬鹿馬鹿しいシステムになっています。

1例を挙げると↓↓

わたしの年間保険料(本人+旦那のぶん)
$120×12ヶ月=$1440

わたしが歯科治療において保険会社に請求できる年間最大金額=$1500(旦那ぶん合わせると計$3000)

備考*****
In Network(保険会社と契約のある医者)
Out Of Network(保険会社と契約のない医者)
があり、Out Of Networkの病院、医者を選ぶと保険会社から費用がおりない、あるいは少量しか返金がないなどがあります。
患者が医者を選べないのはこういった理由があるからです。
*******

わたしの受けた歯科治療の詳細↓

☆奥歯(歯茎)の治療
計$800
保険会社からの返金$775
その内訳=====
※保険会社がカバーできない(したくない)費用-$25
治療ぶんの100%カバー=$775

☆欠けた前歯の修理
計$640
保険会社からの返金$335.75
その内訳=====
保険会社がカバーできない(したくない)費用-$145
年間自己負担額-$100
自費負担-$59.25
治療ぶんの85%カバー=$335.75

☆奥歯の治療(虫歯)
計$550
保険会社からの返金$340
内訳=
保険会社がカバーできない(したくない)費用-$150
自費負担-$60
治療ぶんの85%カバー=$340


*****************
合計金額=$1990
わたしが保険会社に請求して受け取ったトータル$1450.75
わたしが自費で払った金額=$539.25(毎月の保険料を支払っているにもかかわらず!!!)

なので
今年わたしが保険会社に請求できる金額は$1500-$1450.75=$49.25
しかのこっておらず、
ほかの虫歯を今年中に治療したいのであればわたしはほとんどすべて自費で払わねばならないことになります(怒)

※「保険会社がカバーしたくない」という記述の意味は↓
わたしの場合の例
奥歯の詰め物はコンポジットという日本でも使われている白いものにしてもらいましたが、
保険が利くのは、水銀がふくまれているので現在の日本ではまれにしか使用されていないアマルガムという詰め物のみだからです

わたしがわざわざOut Of Networkの歯科医に通っているのは、この歯科オフィスが数ある歯科オフィスの中でも一番信頼できるからです。
ほかの歯科オフィスでは間違った請求書や事前の報告なしにキャンセル量を払わされるなどのトラブルが絶えませんでした。(アメリカではあたりまえといえばあたりまえですが。。。)
今通っている歯科オフィスは事前説明(歯の材料や保険がどれくらいきくかなど)をきっちりしてくれますので(日本ではあたりまえですが。。。)、余計な心配をしなくても良いのです。
でもOut Of Network。。。うう。

アメリカに新幹線

2009-07-16 02:54:16 | アメリカ 国
JR東海が、高速鉄道計画中のオバマ政権に日本の新幹線をアメリカに売り込もうとしているらしい。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090630-00000079-mai-bus_all

ぜひ導入してくれ。
一日も早く。

飛行機恐怖症のわたしとしては大陸横断新幹線をつくっていただきたいです。
そしたら少なくともLAまでは飛行機に乗らんでもすむようになるし。

土地があほみたいに広いにもかかわらず鉄道が発達しておらず、
飛行機か車しか移動手段がないなんてアホとしかいいようがありません。

ライバル会社としてフランスのTGVがあるらしいですが、この際どっちでもいいからさっさと鉄道ひいてください。

そういえば同じように馬鹿でかい土地を持つロシアとかカナダはどうなんだろう。。。
中国は鉄道あるしね。

お知らせ

2009-07-04 02:05:53 | アメリカ 国
わたしがボランティアで翻訳をお手伝いさせてもらった本が八月にでます。

イラク・アフガニスタン帰還兵の証言集です。

兵士が、戦闘に参加していないはずの市民をふつうに殺すという行為がなぜ起こるのかわかると思います。

ふつうにテレビを見てニュースを見ているだけでは、現地でおきている本当のことはわかりません。

詳しくは↓
http://kouenjishorin.jugem.jp/?eid=791

http://www.news.janjan.jp/culture/0902/0902268330/1.php



題名:「冬の兵士」原題"Winter soldier"
出版社:岩波書店

興味のある人はみ読んでみてください。

アメリカ軍隊の現実

2009-06-27 00:25:22 | アメリカ 国
こんな事かくと必ずどっかから反対意見がくるもんなんですが、もっと事実を知ってほしいので書きます。

一年ほど前、海兵隊員は子犬を崖に放り投げ殺す映像がYoutubeなどで流れました。

このショッキングな映像は「捏造ではないか」などの意見が飛び交っていましたが、動画は本物で、犯人の海兵隊員が処分を受けたとの記事をたまたま見つけました。

http://wiredvision.jp/news/200806/2008061319.html

こういったアメリカが不利になるようなニュースは、アメリカ追従の日本や本国アメリカではおおっぴらには報道されないものです。
なのでもっと多くの人に知ってもらいたいと思ったのでかきました。

わたしはこのニュースで、規律正しいはずの軍隊の腐りっぷりがここまですんでいるということに怒りを感じました。

日本に比べてアメリカ人の仕事の仕方はいい加減だ(日本がきっちりしすぎている国というのもありますが)ということは十分わかっていましたが(実際にアメリカに住めばわかります)、規律正しいはずの軍隊にまで及んでるとは予想していませんでした。

実際、軍隊は大学卒業資格が必須条件の仕官クラスを除いて、十分な教育(家庭や学校で)を受ることができなかった人が多いです。
そして末端の兵士たちは、軍隊で厳しく教育されるはずなのですが、その「教育」の結果がこれなのです。

教育を軍隊に求めるということ自体、まず日本人の感覚からするとありえないことですが、実際にそれがふつうのこととなっているのがアメリカのおそろしい現実のうちのひとつです。
そして、こういった子供たちが軍隊に入って送られるのは最前線のイラクやアフガニスタンのです。

その前線で、こういった無秩序なことが起こっているというのが現実です。
今回の子犬の事件だけではありません。

わたしの旦那も軍人ですが、軍隊が大好きな彼もこういった責任感、プロ意識のない人たちの蔓延する状況を悲しんでいます。

アメリカの軍隊の末端までもっとプロとしての自覚を持って仕事をできる人材の教育を徹底してほしいと思います。

ヒーローという言葉の危険性

2009-01-17 05:21:45 | アメリカ 国
きのうハドソン川に飛行機が不時着しました。
はじめにこの一方を聞いたときは小型飛行機かとおもいきや、ジャンボジェットということでみんないっせいにインターネットを確認。

幸い乗客、乗組員全員無事ということでほっとしていましたが、
翌日のニュースはその飛行機を無事不時着させたパイロットの話題でもちきりでした。
アメリカのメディアは彼をヒーローとよび、こぞってとりあげています。

なんやそれ。

確かに、彼の長年の経験からくるとっさの状況判断と操縦の腕は見事なものです。

でも彼の仕事はパイロットです。

飛行機を操縦して、乗客を無事に目的地に届けるのはパイロットとしての仕事です。

パイロット=飛行機の操縦、乗客を無事に目的地までとどける。
消防士=火事を消したり、その中の人を救う
警官=市民を危険な出来事から守る、犯罪者をつかまえる
軍隊=効率よく戦争を遂行する、国民を国内外の攻撃から守る
漁師=いろんな魚を獲る、売る
技師=機械をなおす、壊れないようにメンテをする
花屋=いろんな花を育てる、売る、デザインする。
ヘルプデスク=ユーザの質問、要望をよく聞き、正しい答えをわたす。
医者=病気、怪我を治療、予防する。

など、この世には数え切れないほどの職業がありますが、なぜ特定の職業を遂行している人だけが英雄視されるのでしょう。

逆に、オフィスで日々の仕事をやり遂げているひとをみて「英雄だ」という人はどこにもいません。

すべての職業は同じようにリスペクトされるべきであると考えています。
仕事にはそれぞれ、他の人には見えない苦労があります。

この国の人たちは、なにかものを言う前に立ち止まってえ考えるということをもうちょっと心がけてほしいと思います。

わたしは仕事をちゃんとまじめに遂行している人は誰でもすごいとおもいます。


戦争犯罪という考え方

2008-12-10 05:04:30 | アメリカ 国
なんとなくまえから思ってたんですが。
今日本で騒がれている「私は貝になりたい」。
わたしはだいぶ前にテレビで見たことがありました。所ジョージが主人公を演じていて、意外にシリアスな役をこなしていたのに驚いた記憶があります。

第二次世界大戦における日本の「戦犯」を裁いたのは極東国際軍事裁判です。
裁判は極東軍事裁判所条例に基づいて行われました。

でも、ちょっと考えたくなるのは、それは戦勝国が作った法律ということです。
プラスそれは戦争終結直前(1945年7月~8月にかけてのロンドン協定)に作られています。ということは、戦争に負けて裁かれる側になった人は、こんな法律が後になって作られるとは思いもしていなかったということです。

主な内容は

平和に対する罪
戦争をはじめたこと自体への罪
人道に対する罪

に対してです。

戦争前にこの条例がすでに制定されていたのならば、なにも問題はないでしょう。でも、これは戦争終結の直前に作られています。(戦争前からすでにあったものとしては、ハーグ陸戦条約や、ジュネーブ条約があります)

これは後に「戦争自体に対する犯罪」という新しい概念をつくりだした、という賞賛の声もありますが、(ルーズベルト大統領は「世界の平和に対して行う、いかなる攻撃も、国際的犯罪とみなすということを、ドイツ人たちおよびその他の何人にも知らせたい」と言っています)よく考えてみると、大国のご都合主義がよく見えてきます。

ドイツの戦争と日本の戦争の内容の違いや背景も考慮されていません。

わたしは「日本は悪いことをしていない」と言っているのではありません。
ただ、この裁判や条例が公平に作られて実行されものではないといっているのです。

実際、昭和天皇は後のアメリカによる日本統治に有利であるとして、逮捕されませんでした。(でも後のイラク戦争でフセイン大統領は絞首刑になりました)

人道に対する罪を考えるとき、アメリカによる原爆投下はどうなのかという疑問がわいてきます。でも、これに対して国際的に大々的な非難の声があがるといったことは第二次世界大戦終結から60年以上たったいまでもありません。

「いかなる攻撃も国際的犯罪とみなす」のであれば、後にアメリカが行った数々の戦争は一体何だというのでしょうか。


アメリカ大統領オバマ氏

2008-11-07 10:01:49 | アメリカ 国
このごろろ全然かけてないです。

おとといは大統領選挙でした。このごろ体調を崩してて発表の時間は寝てたので、結果は次の日に知りました。

アメリカで選挙権のないわたしは選挙に参加できませんでしたが、旦那は投票に行きました。

マッケイン氏が勝ったらどうしよう。。。と不安でしたが、オバマ氏が勝利してくれました。

リベラルな人々の多いマンハッタンはみんながオバマ氏の勝利を喜んでいて、いたるところでお祭り騒ぎだったようです。(わたしは家で寝込んでましたが。。。)
選挙の最中もみんながこの大統領選に関心を持って自分の国の行く末をあんじているのがわかりました。
昨日の野球の結果の話をするように、みんな気軽に「昨日の討論みた?」と話したりしています。日本の総理大臣交代時には見られない光景ではないでしょうか。(日本は大統領制ではないからというのもあるでしょうが)

大統領選挙でこんなに感動したのは初めてです。

ほかの候補者と比べて経験不足を指摘されているオバマ氏ですが、間違った戦争をいまだに支持していたり、自分が何を言っているのかもわかっていないようなひとを副大統領にしたりするような人に大国アメリカのリーダーシップをとられるよりは何倍もましでしょう。

それに、とくに重要な点はオバマ氏がお金持ちの家の出身ではないことです。
もともと政治家になるような人たちはもともとコネが強かったり、政治家の家系であったりというのが多いようですが、こういった、生まれたときからめぐまれた環境で育った人たちには、十分な教育を受ける機会も得られずにフードスタンプに頼って生活している人や、最低限の生活保障のために軍隊に入る人の気持ちは解らないでしょう。
しかし、オバマ氏は両親の離婚など、過酷な幼少時代を過ごしており、政治家以前の活動も、貧しい人々の救済活動をするなど、国の底辺で生活する人たちの現実を目の当たりにしています。

そういう点から、わたしはこの人なら今のアメリカの本当の問題を解決することができるのではないかと思うのです。
オバマ氏の勝利宣言にもその辺がよく現れているのではないかと思います。
http://www.asahi.com/international/president/obama/index.html

白人至上主義者からの暗殺の脅威のなかでの選挙活動も、とても勇気のある行為なのではないでしょうか。

これから大統領としてアメリカを本当の意味で「良い大国」へと導いていってほしいと思います。