突如スタートした「ぺらぺらちょこっと2020」が「モノラルからステレオへ」の歴史に
触れているのに気が付いた閲覧者が、そろそろ出て来ている頃だと思いますが
「突如」の理由については、解説をまだ先送りにしておいた方が
「日々是エルヴィス」的な「サービス」になるかと考えています
映画第2~第4作の「Loving You」、「Jailhouse Rock」、「King Creole」と
バイノーラル録音が行われたものの、1950年代にはエルヴィスが
ステレオ録音のレコーディングセッションに関わることがないまま
1958年の入隊により歌手活動中断となりました。
そしてエルヴィスの兵役期間に合わせたかのように
音楽界、レコーディング技術が「モノラルからステレオへ」切り替わり、
エルヴィス退役後最初の1960年3月の「ナッシュビル・セッション」からは
他の歌手がうらやむほどの録音状況となったのです。
そのように「時代がステレオ」となると1950年代にモノラルで録音された
ヒット曲も疑似ステレオ化されるようになりましたが、これが何とも・・・
YouTubeを探ったらこの「That's All Right」(↑)が疑似ステレオのようなのですが
今から60年近く前の技術の限界というか・・
「ステレオ」って言ってもこの程度のものだったのです
【 余分な話 】
1977年8月16日からエルヴィスに対する興味が沸き始めた私が
レコード店でLPをせっせと買い集めだした頃、
売られていたのはやたらとこの疑似ステレオレコードでして
今でも覚えているのは、1978年に高校生となった私に
同級生がこんなことを語りかけたのです。
エルヴィス・プレスリーのレコードは何であんなに音が悪いの?
その質問に私は「そうだよね」としか答えられなかったのですが
彼が指摘したのが疑似ステレオのことだとすぐに理解したのは
そもそも私が聞いていてそのように感じていたからでした。
程なくしてピクチャーレコードの「A Legendary Performer Vol.3」を入手し、
マスターテープの状態が悪いもののモノラルに戻った「Hound Dog」を聞き、
疑似ステレオという劣った技術の呪縛から逃れられた感覚が
「エルヴィス考古学」ってなこだわりを生み出す最初の体験だったのかも知れません。
わざわざレコードのB面にして撮影するのも「日々是エルヴィス」的な「サービス」
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