日々是エルヴィス

エルヴィスとかエルビスとかELVISを紹介しつつ、難易度「中」の考え落ちを提供してみる

2020-08 技術革新と、逃れるべき呪縛

2020年11月03日 12時07分00秒 | ペラペラちょこっと

「ElvisMixer」というYouTubeチャンネルをご存じでしょうか?
どうやら今から1年半ほど前に開設されたようですが、私はその存在を1年ぐらい前に知りました。
気付いた頃には正直に言ってあまり面白くもない音声ファイルを公開していたのですが
どうやら「ElvisMixer」の管理人(イギリス人?)が、オーディオ分離ツール「Spleeter」を
使用し始めたようで、私は成り行きを眺めていたのです。

「Spleeter」については、ここ「日々是」でもおよそ1年前の日記で触れていて
こんなことを書いていたのですが・・・

楽曲を最大5トラック(ヴォーカル/ドラム/ベース/ピアノ/その他)に分離できる
無料のオーディオ分離ツール「Spleeter」公開

  「The Beatles」の作品は、この手のソフトで分離したものを聞いたことがあるのですけど
  抜き出した「ボーカル」には高周波ノイズが乗ってしまうので
  「エルヴィスのボーカルだけを聴きたい」と思うファンには
  「好ましい結果」が得られないと想像しているのです

自分がそうであるからこのように信じているのですけど
エルヴィス・ファンのひとつの傾向として

  エルヴィスには他の歌手からは得られない声と歌い方が聞かれるのでファンになった
  だから可能であればエルヴィスの歌だけを抜き出して聞いてみたい

と考えるのが、ごく自然な姿勢なのではないかと思って、
1年前の日記に「好ましい結果が得られない」と書いていたのです。

で、「ElvisMixer」にも
エルヴィス・ファンと思われる傾向 が出たのは、今年の3月頃からで、
ボーカルを抜き出した [acapella] が貼られ始めたのです。
今回の「ペラペラちょこっと」の流れからして
まずは1954年の録音から「That's All Right [acapella]」を借りて来ました。



私が「Spleeter」の技術を知った当初の予想よりは
結構ボーカルだけを抜き出していますけど、やっぱり高周波ノイズが残っていますね。
次に1956年の録音「I'm Counting On You [acapella]」を聞いてみましょう。



そもそもコーラスが入っていなかった「That's All Right」よりも分離が難しくて
「I'm Counting On You [acapella]」には消したいのに消せない、
消してしまうとエルヴィスの音声にも影響が出てしまうコーラスが残っています。
当然エルヴィスもコーラスも「人間の声」なわけで周波数帯が同じだから、
エルヴィスの声だけを抜き出すのは現状困難なのです。

しかしエルヴィス・ファンに付きまとう「ボーカルだけを聞いてみたい」とする呪縛から
「ElvisMixer」が逃れる瞬間が「突如」やってきました

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