【雑記】黄色いイプシロンミゼット

かつて㈱バンダイ様から発売されていた『ベータミゼット』、その販売休止後一種のガレージ版として製造・販売されておりますのが『イプシロンミゼット』ですが、商品は基本的に赤・青(水色)・白・黒の４色がセットで出ております。
実はその４色のほかに黄色と緑色のイプシロンミゼットが存在するのですが、これは原則的に販売しておりません。
この２色は元々工場側が金型の成型テスト時に予算外で製造したもので、イプシロンミゼットの発売後「レアカラーとして売ったら？」と送って頂いたものです。
しかしその数量は各色100体分あまり、しかも予算外で製造したものを販売する抵抗があったため、結局プレゼント用にすることにしました。

一方の緑色は以前公式HP上にて一般プレゼントを終え、現在手元に残っているのはごく僅かですが、黄色は営業とご挨拶に伺った関係者や個人的に交流のある方にお渡ししただけで６～７割がたがまだ残されております。

さて、これをどう「しかるべき方々の手にお届けしようか」と以前色々考えたことがあります。
元より販売する気は無し、原則的に無償での譲渡、しかしできれば大切にしてくれる人の手にお渡ししたい…ついでに個人的に親交のある人間にお渡ししても100には到底及ばない…さてさて…。
一つの計画として、私が単身全国各地に赴き、どこかに隠し置いたものをネット上にて公開、ヒントを提示しそれを手がかりにユーザーの方々に探し出してもらう…なんてことを考えていたのですが、それは結局頓挫してしまいました。原因は「そんな全国各地に出かけられるほどの予算が無い！」という理由。
そんなわけで黄色のイプシロンミゼット(因みにコードネームは『イエローセクション』)はいまだに私の手元にあります。

…と、ここまでは笑い話。先日あるニュースを観てそのことを思い出し自分のやろうとしていたことについて考えさせられる一件がありました。
事件は去年から全国各地で何者かが置き去った封筒に入った紙幣が相次いで発見されている…というもの。添えられた文面には「～修行のため…云々」と書かれており、額面通りに解釈するならば、これを善行に生かして欲しい…とも取れるわけですが、私、このニュース観てちょっとひっかかってしまいました。
というのも、そうした金銭の拾得物を拾った人間が(額面通りの解釈として)置いていった人の望むような善人であるならば、まず間違いなく警察に届けちゃうのではないか？と。そしてそれを届けずに持ち帰る人間が、そのお金を世のため人のために使うことは…ちょいと考えづらいなぁ…とも思うわけです。
勿論拾得物は持ち主が現れなければおよそ半年後に拾った人間のものとなります。それから何かしらの目的に使われるのであれば、ある意味その何者かの目的は果たせたとも言えますが、その何割かの「拾い逃げ」を考慮すると…決して得のある人物のすることではないように思えるのですけどね。
それよりかは被災地に募金をしたり、本当に世のため人のために何かを為そうとしている人間を身近で探し出し、そうした人に投資する方がよほど有意義に感じるのは私だけでしょうか？
むしろその行為そのものは多分に愉快犯的で、たとえそれが当人の本意でなくとも悪質な行為にも感じます。
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…で、はっと我に返る。自分が黄色のイプシロンミゼットを使って計画していたことは、これと同じではないか？と。











そうした経緯もあって色々猛省しつつ、今後は黄色いイプシロンミゼットは「自分と個人的交流を交わしてくれている」且つ「ミゼットの企画を具体的に支援してくれている」人物に「直接」手渡そうということに決めております。
これもまたある意味「贔屓」です。ですが決して分不相応な特権では無いと私は考えます。
もとよりイプシロンミゼットは「ミゼットの商品が市場で出回ってない時のためのミゼット」。それ故に太陽の出ていない時にのみ見ることが出来る『日蝕(エクリップス)』の別称を冠しているわけで…。ですのでいつかイプシロンミゼットを持っている方には「俺達はこの作品が危機的状況にあったときに支えていたんだ」という事実の証明としてほしいと考え、またいずれはそう誇って頂ける様にと今後も努力をしていくつもりではあります。

そしてイエローセクションもまた何らかの形で、いつか出会うであろうミゼットを支援して下さる方々へ…いつか幸せの黄色いミゼットをその手元に。

…ってな感じで。




追記：…とか言って、まだ何名かの親交のある方に渡していない事に気付く。ごめん、また今度会った時に渡すわ(謝)。