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アマゾンは、ホールフーズの買収

2017-06-25 11:28:11 | 日記
ホールフーズは、自然・有機食品の品揃えを特徴ととしており、庶民向けの低価格型スーパーとは一線を画した運営をして成長してきた。しかしながら、ホールフーズは既存店売り上げの下落が続くなど、業績は芳しくない状態が続いており、リアル店舗がネット通販の勢いに押され、生き残りの道程を画策している。買収金額137億ドル(約1兆5200億円、負債を含む)。アマゾンによる今回の買収は、「品揃えの拡大(ラインロビング)」という文脈から捉えるのが妥当であろう。アマゾンは「腐らないモノ」を中心にラインロビングすることで業容を拡大してきた。仮に質的に劣化した商品が増えたとしても、時間をかけながら売価を下げてECで販売していくことで、在庫を削減することは可能である。そうしたアマゾンにとって、残された未開拓の大陸は「食品」であった。
また、アマゾンはドライブスルー型の食品スーパーの開発を行っている。「アマゾン・フレッシュ・ピックアップ」と呼ばれるこの仕組みでは、家や外出先などで買いたいものを注文すれば、リアル店舗に着く頃には商品の袋詰めが終了している。そして、消費者が駐車場に車を停めると、店員が袋詰めしておいた商品を車に届けてくれる。ホールフーズの店舗網を使えば、こうしたアマゾンの新しい取り組みは一気に全米でのスタンダードとなり、他の先進国の流通システムに大きな影響を与えることとなる。
日本の消費者の年間消費支出のうち食費の占める比率(外食除く)は15%前後である。ちなみに米国では食費の比率は9%前後であり、日本における食品分野への切り込みはアマゾンにとって米国以上に重要なことになる可能性がある。資料:ダイヤモンド

介護は終わりなき後退戦  (その1)

2017-06-19 05:59:01 | 日記
~松浦晋也:ノンフィクション作家~1週間単位のスケジュールは以下のようなものになった。
まず月曜日はデイサービスに通う。朝の9時から夕方の5時までは、出かけてくれるので、私はやっと自分の時間を取り戻すことができた。
火曜日から木曜日、そして土曜日は、昼食の時間帯にヘルパーさんが入って、昼食を作り、同時に身の回りの世話をしてくれる。私は昼食作りから解放されたわけだ。
金曜日は午前中半日を、リハビリテーション主体のデイサービスに通う。
日曜日は、従来通り、私が全部の世話をする。
欠かせないのは、老犬を連れての毎日の散歩だ。4月に散歩途中で転び、上前歯のブリッジを吹っ飛ばして以来、散歩には私が付きそうようになった。月曜日と金曜日は帰宅後、火曜日から木曜日、そして土日は朝食後すぐ、「散歩に行きましょう」と誘って、犬と共に母を外に連れ出す。犬の引き綱は母に持たせ、私は犬の糞を回収する袋を持って付き従い、1kmほどを40~50分ばかりかけて歩く、なにより母にとって犬の散歩は長年の習慣なのでなるべく途切れさせたくはなかった。
徐々に母は数日のショートステイに行ってくれるようになった。例によって母は最初は利用を拒否したが、今や私一人ではなく、送り出しを担当するヘルパーさんがついている。宿泊ありの出張をこなせるようになった。
認知症介護の恐ろしいところは、通常の老化と認知症の症状とが手を取り合って進行するところにある。尿漏れパッドでは追いつかなくなり、リハビリパンツを常時着用しなくてはならなくなった。
次に起きたのが、過食である。つまり異常な食欲だ。
年初に料理ができなくなった時点で、用心のために常時ガスの元栓は閉め、トースターなども電源を抜いておくようにしていたので、火事などの大事には至らなかった。「いったい何がしたいんですか、こんなことをして」すると母は、「だって、お腹が空いてお腹が空いてたまらないのに、あんたがいないから、私がつくるしかないでしょ」という。
アルツハイマー病の過食は、脳細胞の萎縮が満腹中枢まで影響することで起きるのだという。満腹感が感じにくくなる上に「食べた」という記憶が残らなくなっているために、いくらでも食べてしまうのだ。資料:日経ビジネス

介護は終わりなき後退戦  (その1)

2017-06-18 08:15:52 | 日記

1週間単位のスケジュールは以下のようなものになった。
まず月曜日はデイサービスに通う。朝の9時から夕方の5時までは、出かけてくれるので、私はやっと自分の時間を取り戻すことができた。
火曜日から木曜日、そして土曜日は、昼食の時間帯にヘルパーさんが入って、昼食を作り、同時に身の回りの世話をしてくれる。私は昼食作りから解放されたわけだ。
金曜日は午前中半日を、リハビリテーション主体のデイサービスに通う。
日曜日は、従来通り、私が全部の世話をする。
欠かせないのは、老犬を連れての毎日の散歩だ。4月に散歩途中で転び、上前歯のブリッジを吹っ飛ばして以来、散歩には私が付きそうようになった。月曜日と金曜日は帰宅後、火曜日から木曜日、そして土日は朝食後すぐ、「散歩に行きましょう」と誘って、犬と共に母を外に連れ出す。犬の引き綱は母に持たせ、私は犬の糞を回収する袋を持って付き従い、1kmほどを40~50分ばかりかけて歩く、なにより母にとって犬の散歩は長年の習慣なのでなるべく途切れさせたくはなかった。
徐々に母は数日のショートステイに行ってくれるようになった。例によって母は最初は利用を拒否したが、今や私一人ではなく、送り出しを担当するヘルパーさんがついている。宿泊ありの出張をこなせるようになった。
認知症介護の恐ろしいところは、通常の老化と認知症の症状とが手を取り合って進行するところにある。尿漏れパッドでは追いつかなくなり、リハビリパンツを常時着用しなくてはならなくなった。
次に起きたのが、過食である。つまり異常な食欲だ。
年初に料理ができなくなった時点で、用心のために常時ガスの元栓は閉め、トースターなども電源を抜いておくようにしていたので、火事などの大事には至らなかった。「いったい何がしたいんですか、こんなことをして」すると母は、「だって、お腹が空いてお腹が空いてたまらないのに、あんたがいないから、私がつくるしかないでしょ」という。
アルツハイマー病の過食は、脳細胞の萎縮が満腹中枢まで影響することで起きるのだという。満腹感が感じにくくなる上に「食べた」という記憶が残らなくなっているために、いくらでも食べてしまうのだ。資料:日経ビジネス

「日本の生産性」は、どうして低すぎるのか?

2017-06-16 05:04:45 | 日記
働き方をめぐり、さまざまな議論が行われている。なぜ今、働き方が問われているのか。それは、日本がいよいよ本格的な人口減少社会に入ってきたからだ。働き手が減っても、経済水準を大きく落とさないようにするためには、労働者1人あたりの生産性を高める必要がある。
そもそも日本の生産性は低いのか。この単純な疑問に対し、アトキンソン氏は1人あたりGDPを用いて検証した。「日本のGDPは世界第3位。でも、1人あたりGDPで見ると、3年前が24位、2年前が27位で、昨年は30位というように、年々低下している」。
1人あたりGDPは、GDPの総額を総人口で割って求められる。国民1人が生み出す付加価値が低い、つまり生産性が他の国に比べて低いことを意味する。
「いまや、銀行窓口を通して行われている顧客対応業務の大半は、コンビニエンスストアに設置されているATM(現金自動預け払い機)でも可能になった。なのに、今も大勢の女性行員を窓口に張り付けている。生産性の良しあしは、現場ではなくマネジメントの問題に帰着する。また生産性が低い要因は、労働賃金が安かった時代の成功体験が、そのままマネジメントの考え方に残っていて、稼ぎ方を変えようという意識が希薄だからだ」
エリア・イノベーション・アライアンス代表理事の木下斉氏は次のように話す。「地方は、大勢の人を動かしながら、1銭にもならないことをやっていることが少なくない。夕張市はその典型例で、炭鉱が次々に閉山された後、テーマパークやスキー場の開発などリゾート開発に力を入れたものの、失敗。また、たとえば全国にある『道の駅』は、約8割が行政の設置。わずかな成果をあげるために、過剰な投資が行われる」と指摘。税収不足の昨今、本当の意味で生産性を高めなければならないのは、地方公共団体のほうなのかもしれない。
アトキンソン氏は、もっと経営者にプレッシャーをかけるべきだという。
「欧州も、人口が増えないから、社会保障を維持するのに生産性を向上させる必要がある。企業が生産性を向上させ、リスクを取ってリターンを上げないことには、株価が上昇せず、年金運用もままならなくなる。
人口減少社会を迎える日本にとって、生産性の向上は必須だ。そのためには、組織のリーダーがその必要性を認識することが、何よりも求められる。資料:東洋経済