ちまちますぎて50回になってしまいましたちまちま連載型追加クエストもどき。前回のあらすじ、妖精の笛でゴーレムを眠らせ、ミミたちは無事に町に入ることができた!・・・
町長は旅人である二人を歓迎してくれた。強力なゴーレムに町の入り口を守らせている割には、余所者に厳しいというわけでも無さそうだ。ミミとイザヤールは、とりあえず、ロール姫からこの町の名物の菓子を頼まれていることを話した。
「おお、姫様の使いの方でいらっしゃいますか!それはご苦労様です!さっそく菓子店に手配しておきますので、後ほどお持ちになってください」
ミミは礼を述べてから、疑問を尋ねてみた。
「この町は、どうしてこんなに厳重な壁とゴーレムに守られているのですか?」
「いやなに、単に昔の名残なんですよ。伝説の勇者の時代に、魔王軍の襲撃に備えて城塞を作り、ゴーレムに町の入り口を守らせたのです。その後世界は平和になりましたが、せっかくの壁をわざわざ壊すのもめんどくさいし、ゴーレムもすっかり町の住人と仲良くなったので、ずっとそのままうまいことやっていたんですが・・・。最近になって、人間の町の出入りを妨害するようになったなんて、壊れたとしか思えないですよ」
これも終焉の竜の影響なのか気になるところだが、ずっと町の中に閉じ込められていたせいか、ここの住人たちには終焉の竜やロール姫が拐われて救助されたことなどの情報は伝わっていないらしい。
「そういえば、キメラのつばさを使っての出入りは出来なかったのか?」イザヤールがふと尋ねた。
「いや~、キメラのつばさって、町の入り口に着地するじゃないですか。出るのはともかく、戻ってきたらゴーレムの目の前に着地して一発アウトですよ。・・・食糧の自給ができなくなったら、いずれそうやって脱出するしかなくなるでしょうがね・・・。できれば、町を捨てたくはないのですが・・・。そこで、お願いがあるのです」
町長は深々と頭を下げ、続けて言った。
「あなた方のお持ちのその『妖精の笛』を譲って頂けませんか。それがあれば、町の者は安心して出入りができます」
ミミとイザヤールは顔を見合わせた。譲るのは構わなかったが、ゴーレムが何故このような行動をしたのかの根本的な解決にはならない。〈続く〉
町長は旅人である二人を歓迎してくれた。強力なゴーレムに町の入り口を守らせている割には、余所者に厳しいというわけでも無さそうだ。ミミとイザヤールは、とりあえず、ロール姫からこの町の名物の菓子を頼まれていることを話した。
「おお、姫様の使いの方でいらっしゃいますか!それはご苦労様です!さっそく菓子店に手配しておきますので、後ほどお持ちになってください」
ミミは礼を述べてから、疑問を尋ねてみた。
「この町は、どうしてこんなに厳重な壁とゴーレムに守られているのですか?」
「いやなに、単に昔の名残なんですよ。伝説の勇者の時代に、魔王軍の襲撃に備えて城塞を作り、ゴーレムに町の入り口を守らせたのです。その後世界は平和になりましたが、せっかくの壁をわざわざ壊すのもめんどくさいし、ゴーレムもすっかり町の住人と仲良くなったので、ずっとそのままうまいことやっていたんですが・・・。最近になって、人間の町の出入りを妨害するようになったなんて、壊れたとしか思えないですよ」
これも終焉の竜の影響なのか気になるところだが、ずっと町の中に閉じ込められていたせいか、ここの住人たちには終焉の竜やロール姫が拐われて救助されたことなどの情報は伝わっていないらしい。
「そういえば、キメラのつばさを使っての出入りは出来なかったのか?」イザヤールがふと尋ねた。
「いや~、キメラのつばさって、町の入り口に着地するじゃないですか。出るのはともかく、戻ってきたらゴーレムの目の前に着地して一発アウトですよ。・・・食糧の自給ができなくなったら、いずれそうやって脱出するしかなくなるでしょうがね・・・。できれば、町を捨てたくはないのですが・・・。そこで、お願いがあるのです」
町長は深々と頭を下げ、続けて言った。
「あなた方のお持ちのその『妖精の笛』を譲って頂けませんか。それがあれば、町の者は安心して出入りができます」
ミミとイザヤールは顔を見合わせた。譲るのは構わなかったが、ゴーレムが何故このような行動をしたのかの根本的な解決にはならない。〈続く〉
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