セントシュタイン三丁目

DQ9の二次創作(主にイザ女主小説)の、全くの個人的趣味なブログです。攻略の役には立ちません。悪しからずご了承ください。

終焉の竜と勇者とロール姫80

2019年12月13日 23時59分32秒 | クエスト184以降
ちまちま更新追加クエストもどき。前回のあらすじ、聖なる祠で三つのアイテムを差し出したミミたちは・・・。

 老人の手には、消えた三つのアイテムの代わりに、雫の形をした美しい虹色の石が輝いていた。
「雨と太陽が合わさる時、虹の橋がかかる・・・。古の言い伝えじゃ。この虹の雫を魔の島を臨む岬で掲げれば、島へと渡ることができよう」
 そう言って、老人はミミにを差し出した。ミミは虹の雫を受け取り、少しの間呆然とそれを眺めた。その美しさにみとれていたのと、あまりにも思いがけない出来事に少し放心していたのだ。だが間もなく、老人の声で我に返った。
「さあ、もうここに用は無かろう。立ち去るがよい」
「・・・でも、私たちは・・・」
 伝説の勇者の子孫ではない、と改めて言おうとしたミミを遮り、老人は呟いた。
「邪なるものは、勇者の証を手にすることすら叶わぬ。そなたたちが三つの神器を揃えてきたことにも、きっと意味があるのであろう。さあ、行け」
 聖なる祠を出てから、ミミは手の上の虹の雫を再び眺め、困惑したように呟いた。
「何かが起こるとは思っていたけど、まさか、こんなことが起こるなんて・・・。本当に、私たちが持っていていいのかな・・・」
「いいんじゃないか」イザヤールはどこか楽しげな表情で答えた。「聖なる祠の賢者の子孫も言っていただろう、我々があの三つのアイテムを揃えてきたことには何か意味があると。どこまでがさだめなのか、見届けてみるのはどうだ?」
「そっか・・・そうかも。それにしても、精霊の使いの妖精さん、どこに行ったんでしょう?こんなときこそ、何か言ってきそうなのに」
 ミミは少し考えてから、頬を染めながらもいきなりイザヤールに抱きついた。
「な・・・?!どうした、ミミ?」
 困惑しながらも嬉しそうなイザヤールに、ミミはしどろもどろに説明した。
「あの・・・ラブラブ・・・なことしたら、妖精さんたち、出てくるかな、って」
「あのなあ・・・」
 しかしそのとき、本当に何者かの気配がした。〈続く〉
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