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日々冒険

船橋市在住のエディター、ライター陶木友治の活動記録および雑感

『この世界の片隅に』

2017-01-18 11:10:07 | 映画の感想

昔、ウィリアム・ワイラーの『我等の生涯の最良の年』を観て激しく心を揺さぶられ、
「こんな素晴らしい映画には二度と出会えないんだろうな」と思いました。
もしかすると、出会ったかもしれません。
この世界の片隅に』、、
忘れられない映画になりました。


好きな映画ランキング100・パート2

2010-09-04 06:12:36 | 映画の感想
こんにちは、陶木です。

仕事に追われています。現実逃避したくなったので、好きな映画ランキング100を作成してみました。

何年か前にもランキングを発表したことがありましたが、その後、新たに観て好きになった作品がありますし、以前に観た作品の中にも印象や評価が大きく変わったものがあります。なので、新しくランキングを作り直すのもいいのではないかと。

以下、ランキングです。何かの参考になれば幸いです。ちなみに、★の付いている作品が、新たにランク入りしたものです。

1.「グレート・ブルー」(1988年/リュック・ベッソン/120分)
1.「アラビアのロレンス」(1962年/デビッド・リーン/220分)
3.「天空の城ラピュタ」(1986年/宮崎駿/124分)
4.「ライトスタッフ」(1983年/フィリップ・カウフマン/192分)
5.★「2001年宇宙の旅」(1968年/スタンリー・キューブリック/139分)
6.「アマデウス」(1984年/ミロス・フォアマン/158分)
7.「ショーシャンクの空に」(1994年/フランク・ダラボン/142分)
8.「ミニヴァー夫人」(1942年/ウィリアム・ワイラー/134分)
9.「わが谷は緑なりき」(1941年/ジョン・フォード/118分)
10.「ドクトル・ジバゴ」(1965年/デビッド・リーン/197分)
11.「ゴッドファーザーⅡ」(1974年/フランシス・フォード・コッポラ/200分)
12.「ブレードランナー」(1982年/リドリー・スコット/116分)
13.「バック・トゥ・ザ・フューチャー」(1985年/ロバート・ゼメキス/116分)
14.★「瞳の奥の秘密」(2009年/ファン・ホセ・カンパネラ/129分)
15.「七人の侍」(1954年/黒澤明/207分)
16.★「我等の生涯の最良の年」(1946年/ウィリアム・ワイラー/)
17.「ゴッドファーザー」(1972年/フランシス・フォード・コッポラ/175分)
18.「遠い夜明け」(1987年/リチャード・アッテンボロー/158分)
19.「日の名残り」(1993年/ジェームズ・アイヴォリー/134分)
20.「ライアンの娘」(1970年/デビッド・リーン/176分)
21.「風の輝く朝に」(1984年/レオン・ポーチ/100分)
22.「怒りの葡萄」(1940年/ジョン・フォード/129分)
23.「バリー・リンドン」(1975年/スタンリー・キューブリック/185分)
24.「カリートの道」(1993年/ブライアン・デ・パルマ/144分)
25.「エイリアン2」(1986年/ジェームズ・キャメロン/155分)
26.★「イントゥ・ザ・ワイルド」(2007年/ショーン・ペン/148分)
27.「シティ・オブ・ゴッド」(2002年/フェルナンド・メイレレス/130分)
28.「レイジング・ブル」(1980年/マーティン・スコセッシ/129分)
29.★「ビッグ・フィッシュ」(2003年/ティム・バートン/125分)
30.「ロッキー」(1976年/ジョン・G・アビルドゼン/120分)
31.「刑事ジョン・ブック/目撃者」(1985年/ピーター・ウィアー/112分)
32.「風の谷のナウシカ」(1984年/宮崎駿/116分)
33.★「赤ひげ」(1965年/黒澤明/185分)
34.「街の灯」(1931年/チャールズ・チャップリン/85分)
35.「パルプ・フィクション」(1994年/クエンティン・タランティーノ/155分)
36.「影武者」(1980年/黒澤明/179分)
37.「シャイニング」(1980年/スタンリー・キューブリック/119分)
38.★「ロスト・イン・トランスレーション」(2003年/ソフィア・コッポラ/102分)
39.「オネアミスの翼 王立宇宙軍」(1987年/山賀博之/119分)
40.「エイリアン」(1979年/リドリー・スコット/117分)
41.「イヴの総て」(1950年/ジョセフ・L・マンキウィッツ/138分)
42.「カッコーの巣の上で」(1975年/ミロス・フォアマン/133分)
43.「天国から来たチャンピオン」(1978年/ウォーレン・ビーティー/101分)
44.「息子」(1991年/山田洋次/121分)
45.「遊星からの物体X」(1982年/ジョン・カーペンター/109分)
46.★「アバター」(2009年/ジェームズ・キャメロン/162分)
47.「椿三十郎」(1962年/黒澤明/96分)
48.「サラシン橋心中」(1987年/ピアック・ポースター/121分)
49.「フィールド・オブ・ドリームス」(1989年/フィル・アルデン・ロビンソン/106分)
50.★「ブラックブック」(2006年/ポール・ヴァーホーヴェン/144分)
51.「ラストエンペラー」(1987年/ベルナルド・ベルトルッチ/163分)
52.「グラディエーター」(2000年/リドリー・スコット/155分)
53.「フレンチ・コネクション」(1971年/ウィリアム・フリードキン/104分)
54.「たそがれ清兵衛」(2002年/山田洋次/129分)
55.「フルメタル・ジャケット」(1987年/スタンリー・キューブリック/117分)
56.「ソナチネ」(1993年/北野武/93分)
57.「知りすぎていた男」(1956年/アルフレッド・ヒッチコック/120分)
58.「ローマの休日」(1953年/ウィリアム・ワイラー/118分)
59.「脱走特急」(1965年/マーク・ロブソン/117分)
60.「隠し砦の三悪人」(1958年/黒澤明/139分)
61.「ジャッカルの日」(1973年/フレッド・ジンネマン/142分)
62.「薔薇の名前」(1986年/ジャン・ジャック・アノー/131分)
63.「静かなる男」(1952年/ジョン・フォード/128分)
64.★「十二人の怒れる男」(1957年/シドニー・ルメット/96分)
65.「アルカトラズからの脱出」(1979年/ドン・シーゲル/105分)
66.「千と千尋の神隠し」(2001年/宮崎駿/125分)
67.「タイタニック」(1997年/ジェームズ・キャメロン/194分)
68.★「es」(2001年/オリヴァー・ヒルシュビーゲル/119分)
69.「ルパン三世 カリオストロの城」(1979年/宮崎駿/100分)
70.「蜘蛛巣城」(1957年/黒澤明/110分)
71.「ベン・ハー」(1959年/ウィリアム・ワイラー/222分)
72.「コンタクト」(1997年/ロバート・ゼメキス/150分)
73.「マッチスティック・メン」(2003年/リドリー・スコット/116分)
74.「ライフ・イズ・ビューティフル」(1997年/ロベルト・ベニーニ/116分)
75.「レオン」(1994年/リュック・ベッソン/110分)
76.「大魔神」(1966年/安田公義/87分)
77.「アルタード・ステーツ」(1979年/ケン・ラッセル/103分)
78.「ターミネーター」(1984年/ジェームズ・キャメロン/108分)
80.「チャンプ」(1979年/フランコ・ゼフィレッリ/123分)
81.「アパートの鍵貸します」(1960年/ビリー・ワイルダー/125分)
82.「スケアクロウ」(1973年/ジェリー・シャッツバーグ/112分)
83.「冒険者たち」(1967年/ロベール・アンリコ/112分)
84.「パラダイム」(1982年/ジョン・カーペンター/102分)
85.「スターリングラード」(2000年/ジャン・ジャック・アノー/103分)
86.★「時をかける少女」(2006年/細田守/96分)
87.「レインメーカー」(1997年/フランシス・F・コッポラ/135分)
88.「道」(1954年/フェデリコ・フェリーニ/104分)
89.「北北西に進路を取れ」(1959年/アルフレッド・ヒッチコック/136分)
90.「スティング」(1973年/ジョージ・ロイ・ヒル/129分)
91.「未知との遭遇」(1977年/スティーブン・スピルバーグ/137分)
92.「白い嵐」(1996年/リドリー・スコット/129分)
92.「12モンキーズ」(1995年/テリー・ギリアム/130分)
93.「オーロラの彼方へ」(2000年/グレゴリー・ホブリット/118分)
94.「もののけ姫」(1997年/宮崎駿/133分)
95.★「モーターサイクル・ダイアリーズ」(2004年/ウォルター・サレス/127分)
96.「シンドラーのリスト」(1993年/スティーブン・スピルバーグ/195分)
97.「羊たちの沈黙」(1991年/ジョナサン・デミ/118分)
98.「ミリオンダラー・ベイビー」(2004年/クリント・イーストウッド/133分)
99.「第三の男」(1949年/キャロル・リード/104分)
100.「ディア・ハンター」(1978年/マイケル・チミノ/183分)

これは傑作!「瞳の奥の秘密」

2010-08-16 07:40:40 | 映画の感想
こんにちは、陶木です。
週末、有楽町でアルゼンチン映画「瞳の奥の秘密」を観てきました。

印象を一言で述べると、「10年に1度の傑作」。

その魅力を息継ぎなしに表現すると、
「ワンショット撮影を多用した映像に目を見張り、サスペンスに引き込まれ、役者陣の見事な演技に脱帽し、情念の深さに心を打たれ、社会の不条理に憤りを覚え、終盤のどんでん返しに驚愕し、ラストの余韻に涙腺が刺激される」作品です。

詳しい内容には触れませんが、テーマは「愛」。かつて愛するものを奪われた男、愛するものを手に入れられなかった男が、数十年の時を経て自らの人生に決着をつけるストーリー。アルゼンチンの学歴社会や政治腐敗などの歴史的背景も巧みに取り入れられており、奥行きのある物語に仕上がっていました。

映画館を出た後、出口で待ち構えていた「ぴあ」編集部の取材に協力。「満足度は100点満点で何点ですか?」との質問に「95点」と回答しました。95点献上します。

※採点基準
 ・0~49点……「観る必要のない作品」
 ・50点…………「可でも不可でもない作品」
 ・51~60点……「観ても損はなく、それなりに楽しめる作品」
 ・61~79点……「名作とは言えないが、それなりに完成度が高い作品」
 ・80~100点……「文句なしの名作」

J・キャメロンの新作「アバター」を観てきました

2009-12-26 00:18:28 | 映画の感想
こんにちは、陶木です。

ジェームズ・キャメロン12年ぶりの新作「アバター」を観てきましたので、ネタバレしないよう注意しながら感想を報告します。

映画としてはほとんど「完璧」に近く、映画監督としてのキャメロンが格の違いを見せつけた一作に仕上がっています。これほど創造性と芸術性に富み、また臨場感の高い映画に僕は今までお目にかかったことがありません。

着想が14年前ということもあってテーマが少々古臭く(意識こそが生命だ、というメッセージは斬新ですが)、ファンタジーを基調としたストーリー展開にも新鮮味はあまり感じられないのですが、それらを批判することが低俗な行為に思えてくるほどのクリエイティビティとクオリティの高さ。目の前で展開される圧倒的な映像世界に、観客は「喜怒哀楽」のすべての感情を刺激されるに違いありません。

映画というジャンルそのものの次元を、そして映画を見る人々の意識を一段階引き上げるような力を持った革命的な作品という印象で、その視聴体験は、無声映画からトーキー映画、モノクロ映画からカラー映画に移行したときに当時の人々が体感したであろうものと同種の驚きと興奮、そして感動に満ちていました。まちがいなく、映画史上に残る作品になるでしょう。

これは絶対に映画館で見るべきです(DVDの発売を禁止すべきでは? とさえ思ったほど)。1万円払っても損はありません。僕はもう一度観に行くつもりです。90点献上します。

※採点基準
 ・0~49点……「観る必要のない作品」
 ・50点…………「可でも不可でもない作品」
 ・51~60点……「観ても損はなく、それなりに楽しめる作品」
 ・61~79点……「名作とは言えないが、それなりに完成度が高い作品」
 ・80~100点……「文句なしの名作」

「スター・トレック」に脱帽

2009-06-04 12:33:57 | 映画の感想
こんにちは、陶木です。

昨日、とある予定が急きょキャンセルになって出先で時間を持て余すことに。そのまま帰宅するのも芸がないので、映画を観ようと思い立って近くの映画館に立ち寄りました。特に観たい作品があったわけでもなかったため、タイミングよく上映が始まりそうだった「スター・トレック」を鑑賞することにしました。

スター・トレックに関してはオリジナルのTVシリーズも劇場版も観たことがなく、知っていることと言えば「カーク船長」と「ミスター・スポック」という二人のキャラクターが活躍するということと世界中にコアなファンが存在するということだけ。基本的には「B級スペースオペラ」という認識を持っており、内容にはほとんど期待せずに視聴に臨みました。

ところが、予想をはるかに上回る見事な出来映え。僕のような「一見さん」に配慮したのか、キャラクターの性格描写に一定の尺を割いてくれているのでスムーズに作品世界に入っていくことができました。

特に目を見張ったのが、驚異的なクオリティのCG。壮大かつ深遠な宇宙空間を見事に表現しており、自分自身が宇宙を漂流しているような錯覚すら覚えたほど。また戦闘シーンは目の肥えた映画ファンを唸らせるほどの新鮮さと迫力で、物語も「ジェットコースター・ムービー」さながらのスピード感で展開していきます。

麻生政権の経済政策ではありませんが、この「驚異のCG」「ド迫力の戦闘シーン」「テンポ良く展開するストーリー」の三段ロケットが観るものの心を掴んで最後まで離しません。

SFだけに物理的にありえないテクノロジーやシーンもたくさん登場しますが、それらの矛盾点を補って余りあるほどの魅力とパワーを秘めた作品に仕上がっています。原作を知っていればより楽しめたであろうと思わせるシーンも少なくなく、オリジナルシリーズを観ずに鑑賞したことが残念でなりません。

この作品の意図は新たなファン層の拡大にあると思われますが、その狙いは見事に成功していると思いました。なぜなら、今作を観てスター・トレックの作品世界についてもっと詳しく知りたくなってきたからです。お金と時間を割いて劇場で鑑賞する価値は充分にあるでしょう。78点献上します。

※採点基準
 ・0~49点……「観る必要のない作品」
 ・50点…………「可でも不可でもない作品」
 ・51~60点……「観ても損はなく、それなりに楽しめる作品」
 ・61~79点……「名作とは言えないが、それなりに完成度が高い作品」
 ・80~100点……「文句なしの名作」

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「紀元前1万年」

2008-04-29 00:13:33 | 映画の感想
こんにちは、陶木です。

先日、映画「紀元前1万年」を観てきました。監督は「スターゲイト」「インデペンデンス・デイ」「パトリオット」「デイ・アフター・トゥモロー」などで知られるローランド・エメリッヒ。どうでもいいような話をそれなりに手堅くまとめることに長けたエメリッヒですが、彼のその才能は今作でも見事に発揮されています。

ストーリーを一言で説明すると、「ある部族の若者が、さらわれた恋人を助けるために追跡行を開始し、救出のついでにエジプトの専制君主を倒してハッピーエンドを迎える」というもの。ホント、どうでもいいような内容です。しかも、紀元前1万年の世界を舞台に設定する必要性が全く感じられません。別に紀元前3000年でもいいですし、紀元500年でも構わないような話の展開。なんで紀元前1万年なんでしょうか????

恐らく一般大衆の興味を喚起して興行収入に結び付けたかったんでしょう。確かに、設定自体に興味は惹かれますよね。この時代に舞台を設定している以上、観る人間は何らかの理由があると考えるはず。紀元前1万年の世界をどのように描き、なおかつストーリーに活かしているのか興味が沸きますから、どうしたって劇場に足を運びたくなります。でも、意味はほとんどありませんでした。

ただ、そんな具合に興味津々なこともあって特に序盤は話に引き込まれますし、なかなか面白い。よくよく考えてみると、エメリッヒの作品はみんなそうです。「スターゲイト」も「インデペンデンス・デイ」も「デイ・アフター・トゥモロー」も、設定の妙から前半はそれなりに面白さを感じます。でもその設定をうまく活かせず、後半になると一気にトーンダウンしたり予定調和に走ったりして作品全体を貶めてしまうのが彼の特徴。その点は、今作でも変わっていません。

恐らく、この監督にはある種の「作家性」のようなものが大幅に欠落しているんでしょう(「パトリオット」は面白かったんですけどね)。ただ設定作りがうまいことは確かですから、今後は監督業からは退いて企画やプロデュース業に専念してみてはどうでしょうか。

この作品の見どころはCGでリアルに再現された動物たちの姿と雄大な自然の風景のみ。それ以外には特に見るべきものはありません。時代考証はめちゃくちゃだし、ストーリーもリアル感の薄いお伽話。とはいえ手堅くまとめることに長けたエメリッヒですから、最低限のクオリティは保っています。このあたりはさすがですね(褒めているわけではありません)。

誰が観るべき作品かと言えば、映画を観慣れていない中学生とか高校生あたりでしょうか。これまであまり映画を観たことがない人にとっては、楽しめる内容になっています。その意味では映画ファンの拡大に貢献できる作品ですから存在価値は認めますが、逆に言うと大人の鑑賞に耐えうる内容ではないので50点としたいと思います。

※僕の採点基準
 ・0~49点……「観る必要のない作品」
 ・50点…………「可でも不可でもない作品」
 ・51~60点……「観ても損はなく、それなりに楽しめる作品」
 ・61~79点……「名作とは言えないが、それなりに完成度が高い作品」
 ・80~100点……「文句なしの名作」

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「ブラッド・ダイヤモンド」と「ロッキー ザ・ファイナル」

2007-05-06 16:41:18 | 映画の感想
 こんにちは、陶木です。
 先週、立て続けに映画を2本観に行ったので、感想を報告します(長くてゴメンナサイ)。

 まず4月25日に鑑賞した「ロッキー ザ・ファイナル」。観に行ったのは平日の午前中だったにもかかわらず、客席は7割方埋まっていました。なんだかんだ言って、やっぱりみんなロッキーが好きなんですね(笑)。
 ネタバレになってしまうのでストーリーは詳述しませんが、なかなかの良作だと思いました。前2作が駄作だったこともあり、正直に言うとあまり期待せずに劇場に足を運んだのですが、良い意味で裏切られました。100点満点で採点すると、71点くらいでしょうか。ちなみに僕の採点基準は、0~49点は「観る必要のない作品」、50点は「可でも不可でもない作品」、51~60点は「観ても損はなく、それなりに楽しめる作品」、61~79点は「名作とは言えないが、それなりに完成度が高い作品」、80~100点は「文句なしの名作」というものです。

 この基準によると、ロッキー ザ・ファイナルは「それなりに完成度が高い作品」に分類されることになりますが、自分でもかなり甘めの採点だと思っています。ロッキーシリーズに関しては、どうしても採点が甘くなってしまいます。
 例えば、僕の好きな映画に「アラビアのロレンス」と「グラン・ブルー」があります。完成度という点では、ロッキー ザ・ファイナルはもちろんのこと、一般的に名作と言われている第1作の「ロッキー」でさえこの2作品の足元にも及びません。それにもかかわらず、点数で評価すると「アラビアのロレンス」と「ロッキー」にそれほど大きな差はつかないのです。

 なぜそうなるかと言うと、僕は完成度以外の観点でロッキーを評価しているからです。具体的には、作品の持つパワーに魅力を感じています。確かに、スタローンの演技はお世辞にも上手いとは言えませんし、ボクシングシーンもお粗末そのものです。批判すべき点は多々ありますが、小細工一切なしのストレートなメッセージと気分を高揚させるあの音楽によって、「ロッキー」という作品は観る者の魂を揺さぶることに見事に成功しています。

 例えば「アラビアのロレンス」を観ると、テクニカルかつ美しい映像や壮大なストーリー、作り手の意識の高さに感動しますが、魂を揺さぶられるようなことはありません。一方の「ロッキー」は、映像的にも大したことありませんし、ストーリーも平凡そのもの。しかし、奇をてらわない直球勝負の演出によって大いに心を動かされます。だからこそ、僕は「ロッキー」を高く評価しているわけです。このように評価範囲の幅がひじょうに広いことが、映画の奥深いところでありまた良いところですよね。

 こうした点で考えてみても、「ロッキー ザ・ファイナル」は鑑賞者の心を動かすだけの充分なパワーを持った作品と言えます。惜しむらくは、ロッキーと試合をすることになる現役世界ヘビー級王者の戦う動機が曖昧なこと。上映時間が長くなっても構わないので、強すぎるがゆえの王者の苦悩をもう少し丁寧に描いて欲しかった。

 次いで、4月26日に鑑賞した「ブラッド・ダイヤモンド」。

 アフリカ某国の内戦を背景とした、いわゆる「紛争ダイヤモンド(戦争の資金調達のために取引されるダイヤモンドのこと)」を巡る社会派サスペンスです。社会派、と聞くとドキュメンタリータッチのお堅い映画をイメージするかもしれません。確かにそのとおりなのですが、この作品はバイオレンスシーンやアクションシーンもひじょうに秀逸です。諸処で展開される戦争シーンや逃亡シーンは緊迫感に溢れ、それこそ手に汗を握りました。全編にわたって凄まじいまでの暴力描写が展開される中で、人間の持つ醜い欲望や男女間の恋愛、家族愛、人種を超えた友情といった要素がうまく散りばめられており、総じて完成度の高い作品に仕上がっていると思います。主演のレオナルド・ディカプリオの演技も見事でした(ホント良い役者ですよね)。一言で表現するなら、「極上の社会派エンターテインメント作品」と言ったところでしょうか。2時間40分の長尺も全く気になりませんでした。

 それにもかかわらず、なぜか観終わった後に心に残るものがありません。理由を考えてみたところ、いまいち「キレ」が感じられなかったからではないかという結論に達しました。例えば、アフリカを舞台とした社会派サスペンス作品に「ナイロビの蜂」があります。また、暴力描写の秀逸な作品として「シティ・オブ・ゴッド」があります。ブラッド・ダイヤモンドはこの2作品に共通する部分が多々ある(と個人的に思った)のですが、サスペンス性では「ナイロビの蜂」に及ばず、またバイオレンス性では「シティ・オブ・ゴッド」にかないません。

 それだけに「突き抜け感」がなく、鑑賞後の印象が希薄になってしまったと考えられます。とはいえ、それでも「ブラッド・ダイヤモンド」が素晴らしい映画であることに間違いはありません。劇場に足を運ぶ価値は充分にあります。78点を献上したいと思います。

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