【改題】ひとり公論(IT公論)

アラフィフとなりIT土方卒業したのでタイトル変更しました
こちらはどちらかといえば再録中心

[IT土方]指示の甘さを思い知ってほしい。

2007-11-08 07:03:44 | IT土方(マネージメントの質の低下)
いきなりデカいハナシになるけど、太平洋戦争において、アメリカ軍は、中将クラスまでもが現場に出てきて、末端に対して細かい作業指示をしていたそうな。
なぜならば、アメリカには、はるかムカシから、労働というのは「罰」という考え方があり、労働者は言われたことしかやらないし、さらに、言われたことを自分の都合のいいように考えて、やる仕事を最小化する。(今はそれほどヒドくはないみたいだけど)
だから、かの国では契約書は何百ページにもなるし、いちいちエビデンスが発生する。
上の人間が、下に対して、自分の「やってほしいこと」を細かく細かくくだいて伝えるのは当然なのだ。

それに対して日本は。。戦争の例でいえば、中尉クラスでさえも末端に対して「よきにはからうように。以上!」で終わっていた、と。で、その結果報告をみて、「違う!」とブン殴る。「察しろ!」と。何度でもやり直しさせる。やり直しさせるときも最小限のヒントしか与えない。あるいはヒントすら与えないこともある。

つまり、指示内容は、最上層部の指示がそのまますとんと末端まで下りてくるわけね。最上層部の指示なんて、思いっきりアバウトでしょ。で、中間はそれを咀嚼しない。今ふうにいえば作業にブレイクダウンしなかった、と。

で、偶然なのか必然なのかわからんが、たまたま、その最上層部の思惑どおりに作業を行う末端がいると、ソイツは重宝されて、出世するわけね。

「空気を読む」という現代の風潮は、これに近い。最小限のコトバに対してその行間を察することが暗黙のうちに奨励される。


これってさあ。。スポーツとか芸能の師匠-弟子の関係ならアリだと思うけど。。
仕事でしょ? 仕事っていうのは要求に対して効率的に一定の成果を出さなきゃならないんだからさ、ラインが一丸となって、いかに効率的に成果を出せるか考えなきゃいかんだろ。
なぜかといえば、仕事、特に、このギョーカイでは、ヒトを作業させると分単位でカネがかさんでゆくからだ。末端の作業者に余計な労働をさせるのは致命的だし、本来はリーダがそれに関しては責められる。

作業者には、作業「量」(時間)に見合った給料を払わなくちゃならないんだから。。 弟子だったら無給でコキ使えるけどな。。 部下は弟子じゃねんだよ。


上流が一番考えるんだよ。どうしたら、お客の要求を満たせるか、あるいは、それ以上の成果を、限られた人数で出せるか、と。そんなんアタリマエだろ?

下流の人間は、ほとんど考えずに、手を動かすのが仕事。

その中間がさ、考えることは、どう下(「駒」)を動かしたらもっとも効率的かを考えて、具体的な指示を出すんだよ。

上層部の指示を租借せずにそのまま下のほうに「考えてやれ、以上!」って流してどーすんだよ。じゃあアンタはなんのためにいるのか、っていうこと。


戦争のハナシに戻ると、日本が戦争に負けたのは物量だけでなくそのあたり(指示系統)にも原因があったはず、と考える向きもある。
(余談になるけど、今の自衛隊はそのあたり改善されているのだろうか。。心配)


ここからやっと本題。