野球肩・野球肘・腰痛のプロ治療院(東京)🥎サエキ89メディカルトレーナーズ

「アスリートの肖像」 清原和博

 いよいよプロ野球も開幕。開幕戦を「1/146」と捉えるか「野球界の正月のような特別な日」
と捉えるか選手たちにとって考え方は様々です。

 私のプロ野球での指導者人生は言い表せない緊張感の連続で始まりました。トレーニングの
専門家であっても、プロ経験のない者がコーチとしてプロ野球のユニフォームを着るという
球界でもあまり例のない出来事で、当然のように浮いた存在になりかけるところでしたが、
その時に真っ先に声をかけてくれた選手が「清原和博」選手でした。

 キヨは一見近づき難い雰囲気を持っていますが、実は素直で向上心旺盛な人柄で、フィールド
ではトレーニング談義をしながら一緒になってランニングやストレッチング、体幹トレーニングなど
を行いました。
 99年のシーズンも終わろうとしていた頃、「本格的にトレーニングに取り組もうと思っている
のですが・・・」という相談を受け、トレーニングの先進国アメリカへ行くことを薦めました。
さすが人脈のあるスーパースター、即座に某格闘家の紹介でシアトルへ。その後の軌跡は皆さん
ご存知の通りと思います。

 肉体改造一年目のオフが終了し春季キャンプがスタート。数ヶ月ぶりに見るキヨのからだは
驚くほど引き締まり、順調なキャンプの仕上がりから今シーズンは順風満帆であろうと誰もが
考えていましたが、3月岐阜、雪の中のオープン戦で肉離れを起こし開幕はファームでの調整を
強いられてしまいました。しかし毎日のように泥だらけになり練習後のボール拾いやネットの片付け
など率先して行っている姿は、現在主力として活躍する当時若手の選手たちの目に焼きついて
いたことでしょう。

  そんな中、キヨが食事中にある相談をしてきました。
  「力はついたはずなのに打球が飛ばない感じがする」。

 そこで「キャパシティ(排気量)」と「プロプリオセプター(反応スピード)」の話をして、室内練習場で
ヘッドスピードの測定をしました。パワーとは単なる力ではなく「力×スピード」のことを指します。
そのことに取り組み、ケガの癒えた夏以降は一軍に昇格し、軽く当てたボールがライトのビッグボードを
直撃するホームランになるなど、シーズン後半からの活躍でチームを日本一に導きました。

 今年のキヨは、東海大高野進助教授の指導の下、ランニングフォーム改造に着手し更なる進化を
遂げています。20年前に入団したときのような表情はシーズン終了後にきっと好結果をもたらしている
ことでしょう。

「Shake it off !」
力まずにリラックスしてケガのない(そういえば毛がない?ゲン担ぎ?)シーズンを願ってやみません。

◆ 佐伯トレーナーズ治療院  http://www.saekitrainers.com ◆


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