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World Scientists Association 講義・論文ライブラリー

The Origin of Light-Gravity Time-Space-Structure(光重力、時空の起源)

(78):「フラッシュ・クラッシュ(4)」

2011-09-23 15:29:56 | 講義(統一物理学)
2011/ 1/ 2 18:22 [ No.11824 / 11824 ]
(78):「フラッシュ・クラッシュ(4)」

今回は、APVさんが、第51節「フラッシュ・クラッシュ(3)」等で触れている、2010年5月6日、ニューヨーク証券取引所で発生した、フラッシュ・クラッシュ(以下、FC)を扱います。

私も、ニュースを見て、FCの発生は知っていましたが、リーマンショックの後なので、久しぶりに大きな下落が起きたな、とは思いましたが、特に気に留めていませんでした。

優良銘柄のP&Gが、一瞬で35%も下落する異常事態だったようですね。

(以下は、World Economics Standard Model v01_7 を前提とする。)

①まず、スタンダード・モデルのBS形式表示に注目する。

今回は、市場の大きな動きを見る為に、摂動項(b/τ^(m))、金利項(e^(rt) - 1)、を省略して、

<ブラック・ショールズ偏微分方程式の枠組みでの表現(以後、BS形式)>
S = τI
dS = I*dτ
S:現実株価
I:ファンダメンタルズからの理想株価
τ:リスク選好度
τ=B*e^(κ^(2))*e^(κ) (κ:リスク選好度の乗数表示)
κ=A*e^(j*(ωt + φ)) (振動の複素数表示)
j:root(-1)
ω:角速度
φ:初期値(現状のリスク選好度を示す)
A:振幅(影響度ウェイト)

と表現する。

リスク選好度τを、

τ=e^(κ) から、

τ=B*e^(κ^(2))*e^(κ) に修正しました。

B*e^(κ^(2)) の部分が、バブル頂点での異常な上昇、恐慌下での下落を表現する、「絶叫項」です。

運動エネルギー + 密集エネルギー = 一定

の関係の、密集エネルギー(κの加速度の絶対値に比例)を表現する項とも言えます。

また、リスク選好度の乗数表示κが、

マイナス → ゼロ → プラス と変動する際、株価の急下落を引き起こす原因項でもあります。

リスク選好度が、一気に上昇する時期、マーケットは一気に楽観的になります。

しかし、運動エネルギー項の増大で、密集エネルギー項は一気に低下、
楽観的な期待ほど株価が上昇しない時期の開始でもあるのです。

②第57節「ブラック・フライデー」の以下の記述に注目する。

「1987年10月に起きた、ブラック・マンデーから23年、
市場の固有周期の4倍、
固有周期、2倍周期、4倍周期の振動が重なって、調整幅が大きくなった。」

私は、上記の記述を読んだ時は、そういうことも有るのかもしれないな、という程度の捉え方でしたが、

手元のある、1983年~2004年、21年間の日本の、失業率、インフレ率の関係をプロットした、フィリップス曲線を見て、確かに、

リスク選好度の乗数表示κが、
マイナス → ゼロ → プラス と変動すると思われる時期に、
インフレ率の急落が見られるよう思われます。
(フィリップス曲線にも、BS形式が適用できることは、第44節「フィリップス曲線」を参照。)

私は、以下のように、解釈します。

1.市場は基本周期で周期運動をしている。

例えば、周期6年、地球(市場)の周りを、リスク選好度κの質点Moonが周回している。

2.市場は倍数周期で、公転運動をしている。

例えば、市場は、太陽の周りを、2倍公転周期12年、3倍公転周期18年、4倍公転周期24年で、公転している。

3.基本周期、2倍周期、4倍周期の、リスク選好度κ(-→0→+)の時期が同時に訪れる際、予期せぬ大調整が起きる。

よって、FCは、約24年周期で発生する。
3倍周期も重なる、72年周期で、更に規模の大きな大調整が起きる。

どうやら、リスク選好度κの質点Moonの公転運動、市場の公転運動には、一定の方向性があることが、FC発生の原因のようです。

③大調整寸前に際して、時間的に、下落可能性がより高い、先物に下げ圧力が発生。

現状の楽観的状況、現物上昇力と、先物下落力により、裁定取引関係への大きなせん断力が発生。

取引システムの容量オーバー、裁定家が取引から一時退避。

下落予想者の先物売りで、先物が瞬時に下落。

現物も、リスク選好度κ(-→0→+)の境界をまたいで、下落。

裁定家が退避した状況で、ポートフォリオ・インシュアランスの売りだけが入り、現物、大暴落。

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FC発生で、分かった事は、

常に、厳密に成り立つと信じられてきた、現物-先物の関係は、

裁定取引関係への、瞬時の、大きなせん断力が発生する状況では、

”折れる”こともある、という事だろうか。



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<参考:World Scientist Association 講義・論文目録>
<All rights reserved by Standard_Model.co>

東京弁護士会

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