聖ピオ十世会 Society of Saint Pius X

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ファチマの秘密(2-9) - 祈る、天主に赦しを求める、罪人の名において、罪人たちに代わって、彼らの罪の償いに

2017-01-24 01:32:27 | 聖母マリアとその出現について
 祈る、天主に赦しを求める、罪人の名において、罪人たちに代わって、彼らの罪の償いに、イエズスとマリアの聖なる聖心をお慰めするために、犠牲を天主に捧げる、これがファチマの霊性である。これがルシアとヤシンタ、フランシスコの聖性を得るためのプログラムであった。このプログラムは本当に簡単だ。このプログラムはキリスト教の核心に単刀直入に触れる。つまり、永遠の命、天国と地獄、罪の醜さ、贖いと諸聖人の通功、という贖いの玄義に。

 聖母は、私たちの人生のドラマをこの短い言葉で要約された。聖母はこの言葉を1917年の8月19日に、非常に悲しそうな面もちで、言われた。

「罪人たちのために、祈り、多く祈りなさい。犠牲を捧げなさい。何故なら、多くの霊魂たちが地獄に行くからです。それは、これらの霊魂のために犠牲となり、祈りをする人が誰もいないからです。」

 地獄!これこそ聖母マリアが何よりもまず私たちに思い起こさせようと望まれたことである。シスタールシアは、この点を強調して止まない。ルシアは、1957年フエンテス神父(P. Fuentes)と面会し、こう断言した。

「私の使命は、この世界が祈らず、償いを果たさなかったら必ず受けるであろう物質的な天罰について、この世界に指し示すことではありません。いいえ、違います。私の使命は全ての人々に、もし私たちがこのまま罪に頑なにとどまるなら、永遠に私たちの霊魂を失ってしまうというその身に迫る危険を指し示すことにあります。」

 1977年7月11日、ルチアニ枢機卿(すなわち、私たちの将来の教皇ヨハネ・パウロ一世)が、コインブラのカルメル修道院のシスタールシアを訪問した後、彼はこう語った。ファチマの第一の秘密を彼程良くうまくまとめた者はいないといわれる。

「地獄は存在し、私たちは地獄に落ちてしまうかも知れません。ファチマで聖母はこの祈りを私たちに教えて下さいました。『ああイエズスよ、我らを赦し給え。我らを地獄の火より救い給え。全ての霊魂、ことに最も必要とする者たちを天国に導き給え。』この世で重要なことはいくつかありますが、よく生きることによって天国を獲得するにふさわしいものとなることより重要なことはありません。そのことを言っているのはファチマだけではありません。聖書がそのことを言っています。『たとえ全世界を儲けても、魂を失ったら何の益になるだろうか?』と。」

 そうだ、聖母は言われた。「罪人たちのために犠牲をしなさい。たくさん、特に何か犠牲をするときにこう言いなさい。“イエズスよ、これは御身を愛するため、罪人たちの回心のため、そしてマリアの汚れ無き御心に対して犯される罪を償うためです”と。」

 わたしたちも祈ろう、天主に赦しを求めよう、罪人たちの名において、罪人たちに代わって、罪人たちの罪の償いに、イエズスとマリアの聖なる聖心をお慰めするために、犠牲を天主に捧げよう。これがファチマの霊性である。ファチマの秘密の核心である。私たちも、ルシア、ヤシンタ、フランシスコに倣おう。彼らの聖性を得るためのプログラムを私たちも実行しよう。このプログラムは本当に簡単だ。聖母の薦めに従い、私たちも、罪人たちのために犠牲をしよう。たくさん、特に何か犠牲をするときにこう言おう。

『イエズスよ、これは御身を愛するため、罪人たちの回心のため、そしてマリアの汚れ無き御心に対して犯される罪を償うためです』と。

「何故なら、多くの霊魂たちが地獄に行くから、それは、これらの霊魂のために犠牲となり、祈りをする人が誰もいないから」だ。

 

文責トマス小野田神父

「マニラのそよ風」より


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