7日午前10時55分頃、東京都渋谷区神南の雑居ビルに入る探偵事務所の社員から、「男がなたを持って錯乱状態になっている」と110番があった。
警視庁渋谷署員が駆けつけたところ、男はビルにおらず、約2時間後、隣のマンション14階の自室に1人で立てこもっているところを発見した。同庁で説得を試みたが、男はベランダから拳銃のようなものを下に向けるなどして応じず、約7時間半後の午後8時45分頃、同庁捜査1課特殊班の捜査員が屋上からロープを使って部屋に突入。自室のベランダから捜査員に向かって物を投げたとする公務執行妨害容疑で男を逮捕した。けが人などはなかった。
同庁幹部によると、男は探偵事務所の代表をしていた伊藤博重容疑者(47)(港区南麻布)。
伊藤容疑者はこの間、ベランダに何度も姿を見せ、何かわめきながらゴルフバッグやプリンターなどを次々と投げ落とした。逮捕時は興奮状態で、調べに対し、「覚えていない」と供述しているという。室内からは拳銃のようなものが4丁見つかったが、いずれもモデルガンだった。
現場は、渋谷駅の北約700メートルの繁華街で、通称ファイヤー通り近くのマンション。同庁は半径約100メートルの一帯を封鎖して立ち入りを制限した。近くの雑貨店の男性店長(51)は「この辺は渋谷でも静かなところなのに、こんな事件が起きて驚いた。土曜日はお客さんが多く来るのに、営業ができずに困った」と話した。
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