■Amazonからの引用です。
■出版社/著者からの内容紹介
原作はアメリカ・ミネソタ州在住の作家、ダグラス・ウッドさん、絵はアイルランド・ダブリン在住のイラストレーター、P.J.リンチさんによる水彩画で、原題は“Grandad's Prayers of the Earth”、1999年に刊行され、2000年にクリストファー賞を受賞した絵本です。
翻訳はネイチャーライターの加藤則芳さん、訳者の友人で作家のC.W.ニコルさんがエッセイを添えています。
原題を訳すと〈おじいさんの地球のお祈り〉とでもなるのでしょうか。カバー画に描かれているように、本書はおじいさんと孫との交流を描いた絵本です。二人の会話と、主人公である少年の回想を柱に進んでいきます。イラストは繊細なタッチの水彩画で、四季や自然、光や空気感をやわらかに表現しながら展開し、ページをめくっていくと、二人と一緒に森を歩いてでもいるような感じを抱きます。本のサイズはB4判の変型で、見開きで左右50センチ、天地30センチほどの大型絵本です。
孫と一緒になって、自然のいとなみ、人間とのかかわり、家族のことなどを考えていこうとするおじいさんの姿。おじいさんとの会話を理解しようとし、一緒に森を歩くことが楽しくてならない子ども。やがて、おじいさんに死が訪れ、少年はその現実に対応できなくなります。時は過ぎ、ある日、森に出かけた少年は、おじいさんが話していた〈地球のお祈りのことば〉が聞こえてきます。子どもから青年へと向かう少年の成長も描かれています。
おじいさんと孫、自然と観察、森と生きもの、祈りと魂、家族、生き方、自然観と世界観……、さまざまなテーマ、示唆に富んだ絵本ではないかと思います。本文は、小学3年生以上の学年別配当漢字によみがなをつけました。
お子さんと一緒に夏休みに読む本、また大人が心を休める本としても読んでいただけるのではないかと思います。