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EM魔術師の構築と解説

2018年01月16日 21時32分33秒 | 遊戯王
こんにちは。今回は前回の覇王魔術師と同様にEM魔術師の構築と解説を書いていきたいと思います。

前回記事:『覇王魔術師の構築と解説

1.デッキレシピ

2.概要

3.基本戦略

4.メインデッキ

5.サイドデッキ

6.エクストラデッキ

7.採用しなかったカード

8.最後に

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1.デッキレシピ



バトロコBOX争奪戦時のレシピ(以下戦績)

1回戦→シード
2回戦→セフィラ(先)〇--
3回戦→メタル(後)×〇〇
4回戦→覇王魔術師(先)〇〇


2.概要

前回記事では覇王魔術師の構築及び解説について書きましたが、今回の記事は前回の記事の派生というか延長線上に位置するものになります。
EM魔術師にするメリットとは何か?EM魔術師でできる事、EM魔術師ではできない事を書きたいと思います。

◆EM魔術師の「EM」部分とはそもそも何か?

EM(エンタメイト)モンスターを採用する事により、《EMペンデュラム・マジシャン》の効果で自分のカードを破壊しながら採用したモンスターをサーチし更なるアドバンテージ獲得を狙いに行くギミックです。
サーチのために他のEMのPモンスターが採用されており、且つそれらがギミックの一部としてしっかりと機能するものになっています。
本命は「ペンマジで《虹彩の魔術師》などの盤面形成ができるカードを破壊しながらサーチしたEMカードで次の手を整える」事です。
EMのPモンスターはクセのあるカードが多く場合によってはPスケール以外で機能しない場合があります。
それでもペンマジで破壊するメリットが大きいのは魔術師とEMの両方のサーチに対応している《EMドクロバット・ジョーカー》の存在が最もペンマジのサーチ先として優れているからです。
ドクバのおかげでペンマジを無理なく採用でき、ドクバのおかげでサーチ先の枚数を抑えられると言っても過言ではないと思います。
また、ドクバ以外のEMも先攻展開やその後の戦術次第で採用・不採用を決められるほどのカードプールが存在するのである程度多様化できます。
これらのように、EMギミックを活用する事でデッキ展開に奥行きと横幅を与えてくれるのが他に無いアイデンティティだと思っています。

★EM魔術師を選択した理由と覇王魔術師との違い~お互いのメリット&デメリット~

EM魔術師を選択した理由は手札誘発が非常に多くなった環境となったからです。
1枚1枚が他のデッキと比べて重要となるPデッキで、手札誘発が致命傷となるギミックを作ってしまうとP召喚はおろか展開すら止まってしまう可能性があります。
例えばですが魔術師系統のデッキの場合、「《ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》で《アストログラフ・マジシャン》をEXデッキに送りたい。でも送ると《幽鬼うさぎ》で破壊されてしまうかも」というシチュエーションに必ず遭遇します。
覇王魔術師の場合、ここで効果を使わず虹彩を破壊して素材としたカードを回収するのか、うさぎ発動を割り切り送る効果を使うのかという選択を強いられると思います。
EM魔術師の場合、効果にうさぎを使われてしまってもペンマジをEXデッキに送る事ができるため結果的に破壊に繋げる事が可能になります。
また、何かしらの破壊をトリガーに《クロノグラフ・マジシャン》を特殊召喚し、さらに効果でペンマジを出せばP召喚をしなくても効果を使う事ができます。
上記のように相手の行動に合わせて自分の展開をある程度コントロールできるので致命傷になりにくいのです。
そして、キーカードである虹彩やペンマジをサーチしにいける《デュエリスト・アドベント》を無理なく複数枚採用できるのも長所だと思います。

反面、覇王魔術師には《超天新龍オッドアイズ・レボリューション・ドラゴン》と《覇王眷竜スターヴ・ヴェノム》のコンボが大きなメリットとなっています。
というのも、レボリューション(として)の効果で盤面をリセットしながらヴェノムで大ダメージを叩きだせるため、試合運びをかなり短くできるからです。
2本目以降はお互いにズルズル展開を遅らせつつ地道にアドバンテージを稼ぐ事になると思うので、その過程をスキップできるギミックがあるのは他に無い利点です。
また、動ける範囲がEM魔術師よりも狭い分、要求されるプレイングレベルも高くなく、サイドチェンジも考えやすく扱えるのが覇王魔術師の(デッキとしての)メリットです。

どちらの方が優れているという結論を導き出すのは簡単ではありませんので、その時の環境を見据えた上でどちらのタイプが好きか、どちらのタイプが扱いやすいかで使うのがいいというのが現在の個人的な感想です。


3.基本戦略

アドベントやドクバなどのサーチカードでペンマジや虹彩にアクセスしに行き、エレクトラムのリンク召喚とP召喚で盤面形成をしながらアドバンテージを獲得しにいきます。
虹彩はそれぞれ《星霜のペンデュラムグラフ》《時空のペンデュラムグラフ》を、ペンマジは《EMギタートル》《EMリザードロー》をサーチします。
これらを揃える事が目標であり、盤面を強固にした状態で先攻を終える事をゲームメイクの終着点とします。



このデッキで最も強い最終盤面です。《慧眼の魔術師》と裏の3枚(エレクトラムとギタードローでの引き枚数)は手札です。
カードゾーンの位置も今の環境と最新弾の《鉄騎龍ティアマトン》を意識するならこの並びが良いと思います。
この布陣を作る事ができれば最低4カウンターを用意でき、3枚ドローの内に手札誘発を引き込めればさらに妨害が可能になります。
もしここまで展開ができた場合、後攻で相手がこの布陣を崩しに来ると思うので除去範囲の広い時空と何でも無効にできる《オッドアイズ・ボルテックス・ドラゴン》は極力温存しておき、うさぎとシンクロを優先的に使いましょう。
当然ですが必ずこの布陣が作れる訳では無いので、展開する場合は自分の初手に合わせてグレードダウンする事を意識するのがいいと思います。

ペンマジやエレクトラムでカードを破壊する都合上、Pモンスターの消耗が他のデッキより激しいため、Pモンスターのリソースはきちんと管理し、《賤竜の魔術師》やボルテックスの効果でPモンスターの確保は怠らないようにしましょう。
余談ですが、試合をしていて《紫毒の魔術師》はどの局面においても重要なポジションに位置するカードであったため最も多く戻していました。

▼おまけ

アストログラフの使い方としては慧眼を経由して虹彩を張るなどすると、サーチの際に慧眼を選ぶ事ができるためこれも意識するといいと思います。
時読みの魔術師》を場に出しておくと1度だけ相手からのPスケール破壊を防ぐ事ができます。
また、Pスケールに張ると自分のPモンスターが《聖なるバリア-ミラーフォース-》のような攻撃反応系罠を無視できるようになります。
リザードローを場に出しておくと相手からの破壊に対してドロー効果を使う事ができるので、P召喚などで置いておくのも手です。


4.メインデッキ

今回はグラフマジシャンから特殊召喚できる星読み時読みに加えてリザードロー&ギタートルが初手事故の原因になる可能性になり、その枚数は4枚と決して少なくないです。
そのため、メインデッキに採用するギミックカードはこれ以上積まない方針で決め、《グローアップ・バルブ》のようなカードの投入は今回は無しになりました。
そして連続シンクロできるギミックが消失したため、《琰魔竜 レッド・デーモン・アビス》を出すのはやめました。
今回は無理なくギミックに介入可能で制圧できるオッドアイズセットを入れて、それを用いて展開する構想を練りました。
最大展開の大元は「エレクトラム&アストログラフがいる状態で《調弦の魔術師》を含めた3体のP召喚をする事」であり、これは前回記事の覇王魔術師の条件と同じです。
今回のEMタイプの場合はここにペンマジが絡む事で2枚ドローをし、後続や手札誘発を確保しにいく事ができます。
ヴェルズ・ナイトメア》がいない代わりにドローを行えるという事ですね。

◆採用したカード

補足・説明する必要のあるカードをピックアップします。

・《EMギタートル》《EMリザードロー
2枚ドローできるEMのサーチ先として採用しました。サーチ先としてクセの無いこの2種類の採用が1番無難だと思い、2枚ドローで手札誘発や後続を引き込みます。
単体ではほとんど何もできませんが、とりあえず高いスケールのカードとして機能するのでこれらが事故を起こす確率は高くありません。

・《白翼の魔術師
①「魔術師」Pモンスターである事
②低スケールである事
③チューナーである事
④星4である事
今回の構築でこの4つを満たしているモンスターが欲しかったので、1枚のみ採用しました。
①はPスケールとして機能させる際、慧眼と併せて事故率を下げるため
②はデッキ内のスケールバランスを整えるため
③は《サモン・ソーサレス》で出したいチューナーを用意したかったため&ハリファイバーの召喚確率を上げたかったため
④は《No.41 泥睡魔獣バグースカ》や《爆竜剣士イグニスターP》の召喚を容易にしたかったため
です。正直無くてもデッキとして機能しているので抜いてもいいと思いますが、エクストラデッキから出せるチューナーを用意しておくのは評価できる部分だと思いました。

・《EMペンデュラム・マジシャン》3枚
初手でこのカードを出せるかどうかで展開の質が変わる事、P召喚時にP効果で1000アップする効果を使う時がある事を考えて3枚にしました。
中盤以降でP効果を使い、召喚・P召喚したドクバを2800にし、2800圏内で且つ打点が高めなモンスターを少ない消費で倒しにいけるため、パンプ効果は意外と重要なものになります。
また、ペンマジなどのEMモンスターをP召喚などで並べてライフを強く取りに行けるのも強みになります。


5.エクストラデッキ

先攻展開ギミックとなるカードを減らした分、エクストラデッキにそのためのカードが加わっています。

・《サモン・ソーサレス》
エレクトラム2体でこのカードを出して先攻展開を助けます。
同じ種族でリンクマーカー先ならレベルの関係無しに特殊召喚できるため、アブソリュートの素材になれるアストログラフを出すのがセオリーです。
もしチューナーがいなければ白翼や調弦を出すのも有りです。

・《LANフォリンクス
展開を止めつつ出したバグースカを素材にしたかったので採用しました。エレクトラムがさくらで除外された場合に出す下マーカー持ちのリンクモンスターとしての機能も持っています。

・《オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン》《オッドアイズ・ボルテックス・ドラゴン
アストログラフ2体でアブソリュートを、アブソリュートとチューナーでボルテックスを出し、相手のカード1枚を何でも無効にできる置物として並べます。
ハリファイバーからのシンクロ、うさぎ、時空+紫毒では処理できない部分(魔法・罠の発動など)に対して使えるため、そこに合わせて無効にします。
2本目以降だと《拮抗勝負》のような致命的なカードに対しても使えるので有効に働けます。


6.サイドデッキ

・《霞の谷の巨神鳥
クロノグラフでおかわりできる何でも無効のカードとして採用しました。《神の宣告》ではライフを払い、《レッド・リブート》で無効にされる可能性があるためこちらを選択しました。
先攻用のサイチェンカードになります。

・《ハーピィの羽根帚
伏せカードが横並びになる相手に使います。後攻用です。

・《墓穴の指名者
彼岸や墓地を利用する相手に使用します。手札誘発に対して発動して無効にできる他、《彼岸の悪鬼 ファーファレル》などの厄介なカードも次のターンの終了時まで効果が無効になるため、継続範囲も広いです。
1ターンに持っているだけ使えるカードですが、使う相手が限定的であるため2枚に抑えました。ただし彼岸相手ならメインデッキで機能しないカードがあるため3枚目を入れてそこと入れ替えるのも有りです。

・《次元障壁
どのデッキ相手にも入れる事ができ、メインとなる種類のモンスターを宣言すればほぼ機能停止させる事ができるカードです。先攻で使わないカードと入れ替えます。

・《レッド・リブート》
時空や障壁、カウンター罠に対してピンポイントで発動できます。特に障壁などのフリーチェーンの通常罠カードに対しても有効的に発動できるのが伏せ除去カードとの違いです。

・《無限泡影
植物リンク用として3枚入れたのですが正直こんなに無くても大丈夫だと思いました。1~2枚が無難だと思います。

・《拮抗勝負》
主にPテーマ相手に撃ちます。裏側で除外するため再利用される心配が無いため除去性能にも優れています。後攻用です。

新弾直後に組んだものであったため、正直納得のいっていない部分もありましたが、それも微調整する程度でこの構築で概ね満足しました。


7.採用しなかったカード

・《EMダグ・ダガーマン
入れたい理由より入れたくない理由が多かったため抜きました。
挙げると多いため書きませんが、メリットとしてはペンマジのP効果で3000を超える事、ドクバを絡めたP召喚で神を踏ませてP効果で回収できる事くらいですね。

・《EMシール・イール》《EMラディッシュ・ホース
効果が強力なのですが先攻で必要が無い事が不採用の理由です。
そもそもEMモンスターは基本的にペンマジで回収したいカードのため、ペンマジが通った後に機能するカードでないと素引きで使う事になり、効力を発揮しにくいです。
後攻の場合ペンマジが通る可能性は高くないため、シールイールやラディッシュホースのようなサーチ前にプレイしたいカードとは噛み合いません。
スケールの数字を見ても、どのゲームにおいても紫毒を張る方がゲームを有利に動かしやすいので低スケール側は常に空けておきたいです。
ダガーマンもそうですがEM低スケールモンスターをペンマジ以外不採用にしている理由がその1つです。

・《フォーミュラ・シンクロン
実は結構迷いました。クロノグラフと合わせると星8になれるのですがクロノグラフを手札に呼び込めるケースはあまり多くないため単体で機能できるワンダーマジシャンにしました。

・《No.39 希望皇ホープ》《SNo.39 希望皇ホープ・ザ・ライトニング
ホープでできる事が他のカードでもできるのでやめました。ヴェノムライトニングで5000の守備貫通を作れるのは評価できると思います。

・《タイフーン
何に撃つのか分からなかったため不採用にしました。もし対魔術師想定で採用しているのだとしたらグラフマジシャンのトリガーになるので入れたくないです。

・《揺れる眼差し
ケアされる事が多いのでやめました。セフィラ相手も《セフィラの神意》の存在があるため入れたくないです。

・《魔のデッキ破壊ウイルス
入れている方をたまに見るのですが、そういう方達とのサイド後のスタンスが異なるため不採用です。


8.最後に

EMモンスターと魔術師モンスターはカードプールが広く、プランなどによって構築の選択肢を作る事が特徴です。
入れてみたかったカードとして、《EMオッドアイズ・シンクロン》《EMリターンタンタン》《刻剣の魔術師》があります。
オッドアイズシンクロンはP効果で自分のEMをチューナーとして扱う事ができます。
浮幽さくらでエレクトラムを除外されてもペンマジでサーチする事でエレクトラムに頼らない先攻盤面を形成できるようになります。
リターンタンタンはP効果でギタートルと併せて毎ターンドローしながら低スケール側を空けられる事、場に出したドクバを戻して再利用できる事が第一です。
また、そのレベルが2である事からP召喚が難しくなく、対彼岸において攻撃力100の差で守備表示にできない《彼岸の黒天使 ケルビーニ》に自爆しに行く事で
永遠の淑女 ベアトリーチェ》やサイド後の《魔封じの芳香》《醒めない悪夢》などのバウンスを狙えます。
刻剣の魔術師は自身のモンスター効果で相手のモンスターを除外した後、《PSYフレームロード・Ω》で除外したモンスターを墓地に送る事で擬似的な除去カードになる事ができます。
星霜の発動トリガーにもなれるため、相手の場にモンスターがいる限り毎ターン魔術師Pモンスターをサーチでき、場が壊滅状態であってもΩ、星霜、自身で場の復活を狙えます。
「エレクトラムがいなくなった場合のサブウェポン」として機能できるカードであるのが共通点で、エレクトラムがエンジン部分になるこのデッキにとって常に浮幽さくらは意識しなければなりません。
そのため、エレクトラムがいなくても2本目以降も勝ちに行けるカードが必ず必要になります。通常時でも無理なく採用・機能できるモンスターを採用できれば、マッチはかなり勝ちやすくなると思います。

◎浮幽さくらを発動されても機能できる構築にする事
◎無駄になる可能性のあるカードは採用しない事

この2点さえ守れてさえいれば、私はどんなスタンスでもギミックでも有りだと考え、またそういった方の意見は参考にさせていただいております。
以上で本記事を終わりにしたいと思います。この記事で魔術師ユーザーが増えると幸いです。ご質問等はTwitterで随時受け付けています。
最後までお読みいただきありがとうございました。

※誤字・脱字は随時修正させていただきます。予めご了承ください。

覇王魔術師の構築と解説

2017年12月07日 14時17分35秒 | 遊戯王
こんにちは。今回は覇王魔術師のデッキについて書こうと思います。

1.デッキレシピ

2.概要

3.基本戦略

4.メインデッキ

5.サイドデッキ

6.エクストラデッキ

7.採用しなかったカード

8.来期の覇王魔術師とそのポテンシャル

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1.デッキレシピ






2.概要

《ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》の登場により、PテーマのP召喚が有効的に行えるようになり、P召喚前にエレクトラムを召喚する事で展開をより強くする事ができました。
Pモンスターはフィールドから離れるとEXデッキに貯蓄されていくため、それらをリソースとして活用する都合上、Pモンスターを多く展開できない構築・コンセプトでは盤面が弱くなりがちです。
ただし、「強いPデッキ」の定義とする根幹には「安定性」が必ず密接に関わっています。
ここでいう「安定」とはPスケールを上下とも無駄なく確保できる事、P召喚するモンスターのステータスを理解・利用しながら更に展開できる事です。

今期の最後として覇王魔術師を選択した理由は「Pスケールの確保がPデッキの中でもトップクラスに安定している事」「モンスター同士のシナジーに無駄が無い事」「ドラゴン族モンスターが終始活躍してくれる事」でした。

◆Pスケールの確保がPデッキの中でもトップクラスに安定している事

まず、《ペンデュラム・コール》によってPスケールを確保できる点が【魔術師】ギミックの最大のメリットの1つです。
制限カードではあるものの《デュエリスト・アドベント》によってサーチ可能であり、アドベント自体が複数積み可能なカードであります。
また、手札コストを要しますが自己蘇生できる《覇王眷竜ダークヴルム》を捨てる事でエレクトラムのための素材を1体確保しながら低スケールの《覇王門零》をサーチできます。
今回はここに少し重きを置きました。
破壊耐性を得ているPスケールを消す事は簡単ではないため、返しの自分のターンまで存在している可能性は高いです。ここに制圧モンスターを加えたらどうなるか。
全ての展開のルーツをペンコ+ヴルムにしたわけではないですが、この組み合わせによる恩恵と展開を頭に入れておきながら構築しました。

また、Pスケール確保の安定という点においては《慧眼の魔術師》の存在も忘れてはいけません。片方が魔術師カードであるならば違うPスケールに変身でき、P召喚に繋げる事ができます。
ダークヴルムも場に出せば低スケールの零をサーチできるため、ダークヴルムにアクセスしやすい構築ほど高スケールのPモンスターを投入でき、そこでバランスを取る事ができます。

◆モンスター同士のシナジーに無駄が無い事

エレクトラムで《アストログラフ・マジシャン》をEXデッキに送り、Pスケールを割りながらアストログラフを回収する事でアストログラフを出しながら破壊されたモンスターのサーチとエレクトラムのドローが発生します。P召喚前にこれを行う事ができれば大抵の場合は失ったアドバンテージが戻ってくるので狙わない手は無いと思います。

P召喚した覇王門零のモンスター効果でドラゴン族の融合・Sモンスターをステータスを無効にして呼び出せます。
Sモンスターのドラゴン族には《瑚之龍》及び《ライフ・ストリーム・ドラゴン》の2体のチューナーが存在し、《水晶機巧‐ハリファイバー》のリンク召喚に繋げる事ができます。
今回の構築ではハリファイバーの存在が不可欠であり、零自体がチューナーに変身できるため、零の存在が展開を安定させている要因の1つになっています。
破壊によるディスアドバンテージは《虹彩の魔術師》を選ぶとディスアドを抑えながら布陣をより強くできます。
余談ですがモンスターゾーンの零が破壊されるとPスケールに移せるため、モンスター効果を使用すれば少なくとも低スケールが残る事になります。

◆ドラゴン族モンスターが終始活躍してくれる事

使いたいカードが使えるという個人的なモチベーションから来るものですが、遊戯王におけるモチベーションは何よりも大事にしています。
「安定している事」「使いたいカードが採用できる事」という2つの要因は自分の遊戯王のデッキ採択における重要な部分であり、その内の1つがこれになります。
後々説明する《琰魔竜 レッド・デーモン・アビス》は使う機会を考えていたカードであり、ギミックとシナジーする強いデッキが中々ありませんでしたが、試行錯誤の末魔術師に採用する事ができました。
他にも、コピー能力が強力な《覇王眷竜スターヴ・ヴェノム》や全体除去能力を持つ《覇王眷竜クリアウィング》など、EXデッキに魅力的なカードを多く採用できたのも理由です。


3.基本戦略

スケールの確保を安定させる事を最優先に構築しました。

[1]《超天神龍オッドアイズ・レボリューション・ドラゴン》3枚
低スケールを確保できるダークヴルムへアクセスできるカードとして《超天神龍オッドアイズ・レボリューション・ドラゴン》を採用しました。
このカードはLPを500払えばデッキから☆8以下のPモンスターをサーチできる効果を持ち、更に回数制限が無い事から便利なドラゴンPサーチャーとなっています。
また、レボリューションドラゴンにはPスケールに置いた時に自壊する事で墓地にいる融合・S・Xのドラゴン族を蘇生できる効果もあります。
今回ドラゴン族を展開に絡ませた最大の理由の1つがこれで、相手によって破壊されてしまったドラゴン族をこのカードで復活させる事が目的でもあります。
また、スターヴヴェノムでコピーする事でLPを半分払う事で場と墓地のリセットを容易にでき、自身の上昇効果も相まって相手のライフを大幅に削る事ができます。

[2]《デュエリスト・アドベント》2枚
ペンデュラムコールへアクセスできるカードとして《デュエリスト・アドベント》を2枚採用。1ターンに1度の発動制限があるものの、初手で複数枚手札に被る確率が低い2枚に抑えました。
虹彩やペンデュラムグラフカードをサーチできるため、選択肢は狭くは無く、無理な採用には至っていません。


[3]《慧眼の魔術師》3枚
慧眼はもう片方のPゾーンに魔術師がいれば自壊させる事でデッキ内の他の魔術師に変身できる効果があります。
魔術師と自身があれば最悪P召喚できるカードを+1しながら展開できるため、それを安定させるための1枚です。
状況に応じた変身を行いたいため、今回の構築には闇属性以外の魔術師Pモンスターも採用しました。

…展開のための安定要因として、この8枚は【覇王魔術師】と銘打つ以上は変えるつもりはありません。
スケールの成立こそがP召喚の基本戦略であり大義であり、そのパワーを最大限に活かせると思っているためです。
ただし制限改訂やカードプールの増加で変化する可能性があるため、これが絶対というわけではありません。

4.メインデッキ

★展開における理想的な布陣を「レモンアビス+ハリファイバー+☆4モンスター」としました。

レモンアビスは墓地に行ってもレボリューションで蘇生可能であるため、1度きりの使用に留まりません。
除去の撃ち合いでジリ貧になりがちな中盤以降で、レボリューションを引くという所謂トップ解決の脅威を相手に与える事ができます。
打点は3200あり、戦闘ダメージをトリガーに墓地からチューナーを蘇生できるため、妨害札になる《幽鬼うさぎ》やハリファイバー経由で出したSチューナーを蘇生し再度相手ターンSの構えを取る事でゲーム中盤以降でも相手の行動を制限できるのが魅力です。
無効効果は破壊を介さないため、破壊をトリガーとするカードの発動にも安全に無効化できます。フリーチェーンであるためギリギリまで無効効果を使わない事もできます。これは同じドラゴン族の無効持ちである《オッドアイズ・ボルテックス・ドラゴン》には無いメリットです。
※レモンアビスと比較すると、ボルテックスには特殊召喚時のバウンス効果があり、無効と同時にEXに送ったPモンスターをデッキに送って再利用できるメリットを持っていますが、召喚方法に些か手間をかける事から不採用にしました。
※また、《オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン》経由で出してしまうと、手間は省けるもののレボリューションでボルテックスを蘇生できません。

レモンアビスへのS召喚は最低2回行わなければなりませんが、ハリファイバーで蘇生可能なチューナーを特殊召喚する事で手間を省けます。
非チューナーにはエレクトラムで簡単に場に用意できるアストログラフを使います。
とすると蘇生できる☆1チューナーが理想的になります。
《グローアップ・バルブ》《ジェット・シンクロン》《調律の魔術師》が候補になりますが蘇生の条件が最も簡単なのはバルブであるためバルブを採用。
☆1チューナーであるため覇王門零(の効果を使わないまま)でS召喚を狙うのもいいと思います。
理想的布陣を用意するには、アストログラフ、チューナー、☆4モンスター、ハリファイバーの素材が必要になります。

これら4体を用意するのは一見簡単そうには見えませんが、それを可能にするのがエレクトラム及びP召喚の強さです。
調弦を採用する事でチューナーと☆4モンスターの確保はクリアー。アストログラフもエレクトラムで出しておけば解決です。
ハリファイバーの素材は最悪EXモンスターゾーンのエレクトラムでもいいですし、EXデッキからP召喚したモンスターでもいいでしょう。
P召喚のモンスター増加などで数を増やせばレモンアビス+《ヴェルズ・ナイトメア》+ハリファイバー+☆4モンスターの布陣を作る事もできます。

レモンアビス及びその過程で使ったモンスターがフィールドから離れてもリソースとして活用できる事がレモンアビスの採用理由となりました。


▼魔術師モンスターの採択

★の説明の通り、レモンアビスのルートへ行き着くためには素材の中にチューナーと☆4モンスターが必要です。
調弦の魔術師を採用すればその1枚で補完する事ができ、この展開に限らず返しの展開に強力なEXモンスターを出すのにも活用できます。
調弦の特殊召喚先及びペンデュラムコールと併せて魔術師Pモンスターを採用していきたい所ですが、それぞれに採用理由が無いと試合では活躍できないと思います。
以下が魔術師Pモンスターを採用した理由です。

~スケール8~

《虹彩の魔術師》
破壊されればペンデュラムグラフカードをサーチできます。
破壊できるカードは覇王門零やエレクトラムが存在するため先攻でも妨害札である《時空のペンデュラムグラフ》をサーチするのは難しくないと思います。
P効果でアストログラフのダメージを倍化させてスターヴヴェノムの効果を使えば《メタルフォーゼ・オリハルク》のような高打点での倍加貫通が可能になる事も覚えておいて損は無いと思います。

《黒牙の魔術師》
ナイトメアで墓地に送った魔術師を特殊召喚したり、相手の打点を半分にする事で相手の布陣を突破しやすくできます。
2枚にしている理由は《神の通告》などの召喚無効のカードを警戒する際に一緒にP召喚したり、2枚目が無いと打点で突破できない相手に苦労したからです。
今の環境でなら《究極電導恐獣》や召喚獣融合モンスター、大型インフェルノイドなどが当てはまります。
また、☆4闇Pモンスターの数を増やしたかったというのも理由の1つです。

《竜穴の魔術師》
ペンデュラムコールでサーチする筆頭であり、相手の伏せを破壊できるPモンスターです。
ペンデュラムコールの発動後はPゾーンの魔術師を破壊できないため、先攻で発動した場合は覇王門零やエレクトラムで虹彩を破壊できなくなります。
そのため、先攻でPゾーンに張りたい高スケール魔術師Pモンスターは他のカードがいいなと思ったのが始まりでした。
高スケールの魔術師Pモンスターを自身、虹彩、黒牙以外に挙げますと
《調弦の魔術師》《時読みの魔術師》《相乗の魔術師》《EM 五虹の魔術師》《貴竜の魔術師》
の5種類です。調弦の魔術師は既に採用されていますね。
実は調弦以外のこれらの魔術師のP効果には全てデメリットが付与されるようになっており、
・時読み→自分の場にモンスターがいない時のみ発動できる。片方のPゾーンにオッドアイズ、魔術師が無ければ4になる。
・相乗→自分の場のカードが相手より多いと4になる。
・五虹の魔術師→手札からP召喚できない上に無効化されない。
・貴竜の魔術師→片方に魔術師Pモンスターが無いと破壊される。
と、読んでみると自分の首を絞めかねないようなデメリットばかりで、デメリット以外の効果も実践的とは言い難いです。
しかし、通常モンスターであるおかげか竜穴にはこれらのようなデメリットはありません。
先攻で発動しておけば《竜星の九支》《セフィラの神撃》などの発動を無効にするカードを撃たれずに破壊する事ができ、後攻でも《スキルドレイン》のようなカードを破壊しに行けます。
ダークヴルムを捨てて相手の伏せを破壊すればそのまま蘇生でき、零などと一緒にP召喚へと繋がります。
片方に魔術師Pモンスターが発動されている事が前提ですが、慧眼、紫毒、賤竜、星読みと8枚の低スケール魔術師が存在するため素引きでも使用できる可能性はあります。

面白い所ではこのような動きも可能です。



魔術師Pの内、片方が慧眼でもOKです。



①竜穴と虹彩を発動。竜穴効果でダークヴルムを捨てて虹彩を破壊。
②虹彩効果でペンデュラムグラフをサーチ。
③ダークヴルムの効果発動。デッキから覇王門零をサーチ。

これで残りの手札の内の下級Pモンスターを召喚してエレクトラムを出してもいいですし、残りが全て手札誘発などのカードであってもP召喚で虹彩は出ます。
使った分のカードのアドバンテージは戻ってきている上に召喚権も残るという展開です。
覚えておいて損は無いテクニックであり、また《PSYフレーム・ギア γ》以外の手札誘発に対して強いのも特徴です。
γを撃たれてしまうとエレクトラム召喚に必要な素材の1つを失うだけでなく零のサーチも行えなくなるためです。
また、バルブと合わせれば《爆竜剣士イグニスターP》のS召喚も可能であるため、後攻などでEXデッキから出す候補にもできます。


~スケール1、2~

《紫毒の魔術師》
闇魔法使いの打点を1200上げるP効果と場から破壊された時にフィールドのカード1枚を破壊できるモンスター効果があります。
調弦が守備表示で魔術師を特殊召喚するという性質と守備力が2100もあるという事で、調弦から出すモンスターの筆頭となります。
レモンアビスの展開では、レモンアビス&ハリファイバー&星4モンスターが用意されますが、この星4モンスターも有効的に活用できなくてはなりません。
このカードを置いておけば守備力が高いおかげで下級からの戦闘では滅多に負けませんし、何らかの方法で破壊されてしまっても相手のカードも道連れにできます。
また、P効果も強力で下級の魔術師が上級レベルの打点を獲得しながら追加で場のカードを破壊できます。
時空のペンデュラムグラフで破壊対象に選べば合計で2枚のカードを消せるため除去能力を高くする事もできます。
魔術師の名前を有しているだけでなく単体でのスペックも高いため文句無しの3枚投入です。

《賤竜の魔術師》
魔術師またはオッドアイズを回収できるスケール2のモンスターです。
先攻でP効果を使いスケールの確保をしておく事で3ターン目も安全に返す事ができ、攻めの選択肢を増やす事ができます。
また、モンスター効果はオッドアイズを回収できるため手札から捨てたレボリューションも回収でき、そのままレボリューションを発動、P効果を使い墓地に行ったドラゴンを場に復活させる事もできます。
P召喚でこのカードしか出せない状況の時、墓地にレボリューションがあれば逆転できる可能性を生む事ができるため、解決札としてのポテンシャルも高いです。

《星読みの魔術師》
Pモンスターの祖であり一番最初に収録されたスケール1のモンスターです。
このカードの使用方法は主にアストログラフのP効果からの特殊召喚で、召喚権を残したままエレクトラムの素材の1つを確保できます。
デメリットとして魔術師PモンスターがPゾーンに無ければ4になってしまいますが、慧眼を含め高スケールの魔術師Pモンスターを多めに採用しているのもありデメリットを多少抑えています。


■その他のカード

《覇王眷竜ダークヴルム》《覇王門零》
前の説明があるので多少省きます。
ダークヴルムはモンスターゾーンに出せばサーチができ、Pゾーンで発動すれば1~4の闇属性がP召喚できます。
1枚で魔術師下級モンスターを狙いに行けるため、展開札を全然持てなかった場合に重宝します。
クリアウィングの隠された効果でダークヴルム2体を復活の素材に出来るため、中盤以降で零をサーチし切ってしまった場合でもバニラに成り下がる事はありません。

《アストログラフ・マジシャン》
エレクトラムでEXデッキを経由して手札に加えれば破壊されたモンスターを、自身を場に出しながらサーチできます。
エレクトラムとのコンボでアドバンテージが増えていくため、また後攻でも相手からの破壊をトリガーに展開を狙いに行けるため3枚採用です。
また、3枚にした事で星読みの魔術師を投入し、エレクトラムへのアクセスを増やしました。

《星霜のペンデュラムグラフ》
魔術師Pモンスターがフィールドから離れると魔術師Pモンスターをサーチできます。
時空のペンデュラムグラフやクオンダムでのS召喚で魔術師を指定するとトリガーとなり、手札に魔術師が増えていきます。
EM魔術師と比較すると2ターン目以降のスケールの供給力は劣るため、安定した返しを作るために採用しました。
2本目以降の後攻では抜きますが、1本目であれば相手を選ばず使えるカードであり、また慧眼の採用もあり効果発動を狙いに行きやすいのも理由です。

《時空のペンデュラムグラフ》
文句不要のサーチ可能な除去罠カードです。

《増殖するG》
特殊召喚効果に撃てば撃った分が返ってきます。
2回目以降の特殊召喚ならどんどん手札が増えていくと同時に攻めの選択肢もどんどん増えていくため採用しました。

《PSYフレームギア・γ》
展開する前にサーチカードやP効果を使う事が多く、相手の手札誘発モンスターに合わせて撃てばモンスターを2体増やした上で展開できます。
PSYフレームセットでハリファイバーにもなれるため無駄がありません。3枚採用です。

《幽鬼うさぎ》
ハリファイバーの特殊召喚の候補として、また相手の展開を妨害するカードとして採用しました。
このカードが1枚ないしは手札誘発が合計6枚の理由があります。
まず、このデッキの動きとして最低3枚のカードが必要であり、それら全てがPモンスター或いはそれに準ずるカードで無ければなりません。
SPYRALのように手札2枚で動くのとは大きな違いであり、ましてやPデッキであるため上下スケールと出せるモンスターが存在しなければ展開ができないので手札が整っていなければ手札誘発を何発撃ち込んでもこちらが有利になる事はほとんど無いです。
デッキとしての安定性を上げるにはこの手札誘発のスロットを削らざるを得ませんでした。
その中でもアドバンテージを損失する事が無いGとγをまずは採用。ハリファイバーの候補先としてこのカードを採用して6枚です。
《灰流うらら》やこのカードの2枚目はサイドデッキに回し、必要な相手に応じて増減させました。


5.サイドデッキ

《灰流うらら》《幽鬼うさぎ》
メインのうさぎの項目に書いた事に加え、先攻展開が強い相手に投入します。
相手のデッキによって抜く手札誘発、入れる手札誘発を調整する際にこの2種類がサイドデッキにあった事で非常にサイドチェンジがやりやすかったです。

《溶岩魔人ラヴァ・ゴーレム》
SPYRALや恐竜竜星など、セットで強いモンスターを並べるデッキ相手に投入します。
召喚権を失うものの1枚消費でモンスター2体をリリースさせられるのは非常に強力です。
しかし被ったら弱いという理由から1枚のみにしました。他にも返しのカードが入っているからというのもあります。

《霞の谷の巨神鳥》
先攻を取る場合に投入します。手札誘発モンスターと入れ替えて先攻の布陣を強くするのが狙いです。
相手の展開カードを始め拮抗勝負のようなメタカードなどどのカードに対しても発動できる上、打点が高いためその拘束力は高いです。
入れすぎても仕方が無いので2枚投入です。

《ハーピィの羽根帚》《ツインツイスター》
強力な罠カードを使う相手に投入します。

《拮抗勝負》
後攻の返し札として採用します。
フィールドにカードを多く並べるデッキが多い環境では強力な除去カードになり、カードを裏側で除外するので相手のリソースを作らせません。
出た大会の返し札としてはこのカードでほとんど解決できました。見られる相手が多いのも理由でした。3枚投入です。

《王宮の勅命》
魔法カードで展開してくる相手に投入します。ジャンクドッペルやSPYRALがその筆頭です。


6.エクストラデッキ

《ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》《水晶機巧‐ハリファイバー》
展開の潤滑油となるリンクモンスターです。
リンクマーカーの向きやアドバンテージの獲得が優秀な事から採用しました。

《セフィラ・メタトロン》
モンスターが過剰気味な場合に使いましたが、正直このカードではなく他のリンクモンスターでも良い気がします。
ナイトメアが殴り倒された時にバルブで墓地に行ったGを回収した実績があります(一応)。

《ヴェルズ・ナイトメア》
展開を抑えるカードです。
S・X・リンク召喚はモンスターが表側でいないと行えないため、展開のために特殊召喚するモンスターをこのカードで裏側に抑えられるのは強みでした。
《No.41 泥睡魔獣バグースカ》との違いはレモンアビスやハリファイバーと競合できる事、上記の召喚法を抑えられる事、素材の指定がある事です。

《聖刻の魔術師》
あっても無くても、といったカードでしたがチューナー抜きで突破できるカードは1枚くらいは欲しかったため入れました。

《覇王眷竜スターヴ・ヴェノム》
このカードでレボリューションをコピーすると、相手のLPの半分の数値だけ打点が上がります。
8000だった場合は6800になるため下級を置いて殴るだけで勝ててしまう凶暴性があります。
覇王魔術師にあまり詳しくない相手でもこのカードは警戒してくると思うので、このカードはリーサルに使いたいです。
残念ながらレボリューションで蘇生できないです。出す時は慎重に使いましょう。

《覇王眷竜クリアウィング》
展開の中継地点となるカードです。このカードとバルブでレモンアビスを出すのが定石です。
ヴルム2体をP召喚してリリースすれば再利用もでき、戦闘に強い効果もあるため返し札の1枚として活用できます。

《琰魔竜 レッド・デーモン・アビス》
先の説明の通りです。

《閃珖竜 スターダスト》
スターヴヴェノムでワンショットを狙いたい時にうさぎから守ったり、ナイトメアを戦闘から守ったりできます。
《スターダスト・ドラゴン》との違いは戦闘からも守れる事、場から離れない事、破壊するカードを無効・破壊できない事です。
スケールを指定してそのスケールを対象に時空のペンデュラムグラフを使えば2枚除去できというテクニックもあります。

《PSYフレームロード・Ω》
γやハリファイバーからのSで出す候補です。
お手軽にハンデスができる事、EXモンスターゾーンを空けられる事が主な理由で、γから出すケースは墓地にダークヴルムがいる時です。
除外される性質から相手の除去から逃げる事ができ、場に帰還する事でリソースとして存在する事ができます。
先攻でハンデス効果を使えば相手のデッキが特定しやすいのも評価です。

《爆竜剣士イグニスターP》
対象を取らずにデッキバウンスするという強力な除去方法を持つモンスターです。
除去耐性があるカードには大抵このカードで除去しに行きます。レボリューションで蘇生可能です。

《水晶機巧‐クオンダム》《TG ワンダー・マジシャン》《ライフ・ストリーム・ドラゴン》
クオンダムは星8Sの布石として、ワンダーマジシャンは相手の魔法罠を割りに行くカードとして使います。
ライフストリームは高打点のバーンメタとして機能しました(チェーンバーンとトリックスター相手にのみの活躍でしたが)。
零で出すと効果が無効になるため、ライフストリームの席は《瑚之龍》でもいいと思います。コーラルだと壁として出してドローを狙いに行けます。



7.採用しなかったカード

《おろかな埋葬》《竜の霊廟》《竜呼相打つ》《魔界劇団‐カーテン・ライザー》
ダークヴルム及びエレクトラムにアクセスできるカードとして考えましたが、変な時に引きたくないなと思って採用しませんでした。
カーテンライザー以外についてはダークヴルム(及び零)にアクセスするため、実質低スケールカードとも置き換えられます。
高スケールモンスターを無理なく多めに積められる構築・環境・ギミックであるなら採用は充分に有り得ます。また、アドベントの2枚目を採用しているのはこれらのカードを入れたくなかった代わりのカードという理由でもあります。

《EM ペンデュラム・マジシャン》他EMモンスター
エレクトラムのおかげでペンマジを1枚だけでも採用できるようになりましたが、単体で機能できる強い高スケールのEMが無かったのでやめました。
今後新規で収録されるような事があればその都度考えたいです。

《アモルファージ・ノーテス》
強いカードではあるのですが召喚権を使うかP召喚を使うかしないと上手く機能できないため不採用になりました。
スケールが8だったらとりあえずのレベルで採用していたかもしれません。

《クロノグラフ・マジシャン》
レベルの都合上抜けました。また時読み素引きがどうしても辛かったためギミックとして採用するのを見送りました。
ポテンシャルとしては、バルブと合わせて《オッドアイズ・メテオバースト・ドラゴン》から《クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン》を蘇生させるのは有りです。
何かしらの破壊をトリガーとしてノーテスなどの制圧モンスターを最後に出すというギミックも良いと思います。

《BF-朧影のゴウフウ》
《鎖龍蛇‐スカルデット》まで到達できれば手札交換を行いつつ展開を行えますが、当時はエクストラデッキの空きを作らなかったため不採用にしました。
採用自体は充分に有りだと思います。

《オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン》《オッドアイズ・ボルテックス・ドラゴン》
前述の通り、アブソリュートで出したボルテックスはレボリューションで蘇生できません。
無効には破壊が伴うため、破壊をトリガーとするカードに無力です。
優秀な除去カードや壊獣モンスターなどの存在を考慮すると、どうしても1回きりのモンスターにしたくは無いのです。
またボルテックスの正規召喚は手間がかかるので両方不採用です。
レモンアビスと違って手札誘発や墓地発動にも干渉できる点は評価できます。


8.来期の覇王魔術師とそのポテンシャル

規制された、されなかったに関わらず環境を見てコンセプトを考えます。
SPYRALの影に隠れていたデッキがポテンシャルを見せ始めるのが来期初めだと思います。
また、苦手な対面は存在するものの、それらは対策をすれば充分に勝機を見出せます。
Pテーマが好きな方は来期も是非触ってみてください。
魔術師はPテーマの中でも変幻自在にギミックを成立できるため、使っていてとても楽しいです。

最後に今現在のレシピです。改訂までこのままにすると思います。



最後までお付き合いいただきありがとうございました。

水晶機巧ーハリファイバーを得たEM魔術師について

2017年10月24日 13時45分42秒 | 遊戯王
お久しぶりです。今回は「LINK VRAINS PACK」に収録される《水晶機巧-ハリファイバー》を使った構築などを紹介します。

1.《水晶機機巧-ハリファイバー》によってできるようになった事

2.EM魔術師におけるシンクロ召喚、エクシーズ召喚を行うそれぞれのメリット、デメリット

3.構築

4.展開方法、意識する事など

5.終わりに

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1.《水晶機機巧-ハリファイバー》によってできるようになった事

発売前から話題の《水晶機機巧-ハリファイバー》、ポテンシャルが非常に高いモンスターです。



クリストロンとは名ばかりの、デッキを選ばないような汎用的な効果です。
①リンク召喚(以下L召喚)成功時にデッキから☆3以下のチューナー1体を特殊召喚する効果
②相手ターンにEXデッキからSチューナー1体をS召喚扱いで特殊召喚する効果
特に②の効果で出るSチューナーは相手ターンでS召喚できる効果を持つものが数体存在し投入する事で、S召喚の条件さえ揃えば相手ターンにも干渉できる要素を増やす事ができます。

①の効果では展開を促す《グローアップ・バルブ》や《ジェット・シンクロン》、妨害効果を持つ《ナチュル・ローズウィップ》や《幽鬼うさぎ》などを特殊召喚できます。
デッキや用途に応じて相性の良いチューナーを採用すればデッキパワーを更に上げられます。

以下は②の効果に対応している「相手ターンでもS召喚をする事ができるSチューナー」です。



S召喚成功時にドローする事ができる唯一の☆2のSチューナーです。
ステータスは低いですがレベルの低さが幸いし様々なSモンスターの召喚条件を満たしやすいです。
ハリファイバーの効果をチェーン(以下C)2以降で発動してしまうとタイミングを逃すため注意しましょう。



唯一の☆4のSチューナーであると同時に、唯一バトルフェイズでもS召喚ができるモンスターです。
☆4であるため他の素材を☆4にする事で少ない素材で☆8のS召喚を可能にできます。
後述の《覇王眷竜クリアウィング》を使うとバトルフェイズ中に表側モンスターを一掃できます。
バトルフェイズに入ってしまえば相手の行動はある程度制限されるため、展開しきった所で一掃出来ればテンポアドバンテージを得る事ができると思います。
ハリファイバーもバトルフェイズ中に効果を発動できるのがとても良いです。



とりあえずピックアップしてみました。将来的に使い道があるかもしれません。



サイクロンを内臓し、破壊された時にドローする事が出来ます。
全体除去を避けられない時にディスアドバンテージを軽減する要員として採用するのも有りです。


今回、私がこの中からEM魔術師で相性が良いと思ったのはフォーミュラとクオンダムです。
前者はドローによるディスアドバンテージを回避しながら☆6のSモンスターを、クオンダムは☆8と☆9のSモンスターを出すために使い分ける事ができるためです(こちらも後述で詳しく説明します)。

この段階で簡単に説明しますと、相手の展開に合わせてハリファイバーでSチューナーを呼び出し、その状況にあったSモンスターで妨害していくという流れを作ります。
これは最初から妨害対象を固定してしまう《No.41 泥睡魔獣バグースカ》や《ナチュル・ビースト》とは違い相手に合った妨害を作る事ができる利点をハリファイバーは得ています。


2.EM魔術師におけるシンクロ召喚、エクシーズ召喚を行うそれぞれのメリット、デメリット

ざっくりとですがそれぞれのメリットとデメリットを紹介します(エクシーズ召喚は以下X召喚)。

◆S召喚
◎メリット
→PモンスターがEXデッキに送られる。そのため次のP召喚ではEXモンスターゾーンに出せる後続になる。
→魔術師Pモンスターを素材にする事で《星霜のペンデュラムグラフ》の発動条件を満たせる。
→魔術師PモンスターをEXデッキに送った種類だけ《調弦の魔術師》のP効果の上昇値を高く出来る。

×デメリット
→魔術師Pモンスター(厳密には闇魔法使い)がEXデッキに送られるため《黒牙の魔術師》の発動条件を満たしにくくなる。
→《EM ドクロバット・ジョーカー》を素材にしてしまうと《EM ダグ・ダガーマン》の効果を活かしにくくなる。
→チューナーがいないと出す事ができない。しかし《EM オッドアイズ・シンクロン》である程度のケアが可能。

◆X召喚
◎メリット
→魔術師Pモンスターを素材にし取り除く事で《黒牙の魔術師》の発動条件を満たせる。
→黒牙と同様で《EM ダグ・ダガーマン》の発動条件を満たせる。
→緩い召喚条件を持つ上に役割を使い分けられるランク4モンスターが多い。

×デメリット
→素材がEXデッキに送られないためP召喚による再利用ができない。
→ランク4以外が採用しづらい。
→当然だが場のモンスターのレベルが全て異なっているとそもそも出ない。

S召喚でできる事とX召喚でできる事は明確に区別すべきであり、その2つを区別できていないとEXデッキに歪みが現れると思います(現に自分のEXデッキも頻繁に変わっています)。
主観的ではありますが、EM魔術師におけるそれぞれの役割は「Sモンスターは相手ターンでも行える、除去に特化したカード群」「Xモンスターは蓋をする、またワンショットキルをする事に特化したカード群」と区別しています。


3.構築



※《Em トラピーズ・マジシャン》は《覇王眷竜スターヴ・ヴェノム》に、サイドデッキの《黒牙の魔術師》は《グローアップ・バルブ》に変更しました。

採用したカードの理由をそれぞれ書いていきます(説明不要のものは除く)。

《BF-朧影のゴウフウ》《リンクリボー》
セットで採用しました。恐らくですがリンクリボーまで採用する必要は無いと思います。
ただしリンクリボーのメリットとして、残しておけば相手モンスター1体の攻撃を実質無効にできる事ができます。
ゴウフウは召喚権を使わずにLモンスターを用意できるため、EXデッキに送られた《慧眼の魔術師》《EM リザードロー》を無駄なく展開できるようになります。
ゴウフウを出す事によって発動をされるであろう《増殖するG》はPスケールを両方貼る事によって確認する事ができますのでPテーマとゴウフウの相性は非常に良いと考えています。
このカードと朧影トークンでハリファイバーをL召喚、効果でチューナーを特殊召喚できれば《鎖龍蛇-スカルデット》のL召喚及び素材3つ時の効果発動を行う事ができます。

《EM オッドアイズ・シンクロン》
ハリファイバー判明前は《EM セカンドンキー》《EM ペンデュラム・マジシャン》をチューナーに変えて《ナチュル・ビースト》をS召喚するギミックの1つでした。
ハリファイバーの必要素材の1つにチューナーを指定しているため場のモンスターをチューナーにでき、またペンマジでサーチが可能なこのカードを採用しました。
ハリファイバーのリクルート先としても優秀で、このカードと☆4のPモンスターを素材にする事で《メタファイズ・ホルス・ドラゴン》の奪取効果と無効効果の両方を使えるようになります。
闇属性・魔法使い族なので場にいれば闇魔術師のP効果を受けられるのもメリットの1つです。

《フォーミュラ・シンクロン》
☆4のPモンスターを残しておく事で妨害ルートを2つ敷く事ができます。
・リクルートした☆3チューナーとこのカードの3体を素材に《水晶機巧-グリオンガンド》をS召喚する。
・リクルートした☆3チューナーは温存したままで《メタファイズ・ホルス・ドラゴン》をS召喚する。
グリオンガンドは場に並んだモンスターや墓地リソースを一掃する際に、メタホルは強力な相手モンスターを奪取する際に利用できます。
上記の2種は場にカードが並んだ際に効果を発揮できるカードであるため、クオンダム及びその派生と使い分けます。

《水晶機巧-クオンダム》
フォーミュラ同様に☆4のPモンスターを残しておく事で☆3チューナーを温存しながら
・表側モンスターを全体除去できる《覇王眷竜クリアウィング》をS召喚
・手札を除外、または除外ギミックを邪魔できる《PSYフレームロード・Ω》をS召喚
する事ができます。
ハリファイバー及びクオンダムはバトルフェイズでも発動できるため、バトルフェイズまで持ち込みクリアウィングで除去する事が可能です。
Ωは環境で見え隠れしているインフェルノイド相手に有効で、《煉獄の虚夢》によるデッキ融合を行わせない事、下級インフェルノイドからスタートされた際に無難に出せる事から採用しています。

《メタファイズ・ホルス・ドラゴン》
P効果モンスターを混ぜる事で1度に2枚のカードを見る事ができます。
特にPモンスターを素材にしたときの奪取効果が優秀で、相手に選ばせるものの対象を取らない効果であるためある程度耐性を持ったモンスターでも自分の場に引き込む事ができます。
Lモンスターを奪えばLINKの数値分のL素材に出来るので利用価値は広いです。
他の☆6では《獣神ヴァルカン》が妨害候補でしたがただ1枚バウンスするだけで利用価値があまり無いと判断し採用を見送りました。

《覇王眷竜クリアウィング》
クオンダムを経由する事でメインフェイズ、バトルフェイズによる全体除去を可能にします。
戦闘中効果も強力で返しのターンの戦闘でゴッソリライフを奪う事もできるため、今回不採用のホープセットに成り代わる存在としても考えています。

《PSYフレームロード・Ω》
クオンダムの項目の通り、主にインフェルノイド相手に使用します。
相手が虚夢を持っていれば融合後の《インフェルノイド・ネヘモス》《インフェルノイド・リリス》をグリオンガンドで除外し打点で殴り倒す戦術も取れます。
しかしそれは虚夢からスタートされた場合で下級インフェルノイドから入られた場合、また何かしらの理由で☆3チューナーを温存したい場合はこのカードを出します。
余談ですが手札除外後はメインモンスターゾーンに帰還するためP召喚、L召喚の邪魔をする事はありません。

《水晶機巧-グリオンガンド》
フォーミュラ、☆3チューナー、☆4モンスターで出します。
トリシューラと違いモンスター限定ですが場、墓地のリソースや展開素材をゴッソリ持って行く事ができ、打点も高く破壊された場合に《D・D・R》を行う効果まで持っています。
ハリファイバー経由ならハリファイバーが除外されているはずなのでLINK2モンスターとして帰還させるも良し、除外した相手モンスターを利用するのに呼び込むのも良しです。
ハリファイバーを呼び出したら墓地に闇魔法使いがいれば黒牙と召喚権でスカルデットを呼び出せます。
グリオンガンド→ハリファイバー帰還の流れを想定してL3のモンスターを入れるのも視野に入れてもいいかもしれません。

《鎖龍蛇-スカルデット》
召喚条件が一見厳しいように見えるものの、素材の数はLINK数が合致すれば2体でも3体でも良く、無理に4種類のモンスターを素材にする必要はありません。
マーカーが下に3つ向いており、《トポロジック・ボマー・ドラゴン》と違い出したモンスターを場に温存できるためPテーマと相性が良く、返しのターンの〆などに利用します。
2体素材時の効果はワンショットキルをする際に活躍します。
このカード+《星刻の魔術師》+リンク先に出した1000以上のモンスター(又は元の攻撃力が1300以上のモンスター)でワンショット成立です。
3体素材時の効果は手札からペンマジを出す事でP召喚前にEXデッキを肥やす事が可能です。P召喚前にセカンドンキーを出すのも手です。
4つ目の効果はあまり使いませんがゴウフウ経由でエコに使えるため引いた際は意識しましょう。


4.展開方法、意識する事など

基本的に「ハリファイバー+幽鬼うさぎ+☆4のPモンスター」を作り構えます。
ナチュビ、バグースカ単体では壊獣や相手の手札次第で突破されてしまうためです。
現環境における有効的なSモンスターは以下の通りです(が、この限りではありません)。

▼SPYRAL→グリオンガンド。蘇生及び《SPYRAL-ザ・ダブルヘリックス》の効果発動をさせないようにします。
▼セフィラ→メタホル+うさぎ。メインからの対面はあまりいいとは言えません。
▼恐竜→グリオンガンド。S、L素材及びアルコンのためのリソースを剥ぎ取ります。
▼ノイド→グリオンガンド又はΩ。相手のスタートで使い分けます。
▼後ろが厚いデッキ→無理に頑張らないでサイドからバルブとフェニキシオンを持ってきて焼きます。


5.終わりに

ルートを多く取れば取るほど対応できるパターンは増えますが、その分必要なカードも増やさなくてはなりません。
素引きによるダメカードを減らしながらEXデッキを選んだ結果この展開パターンに行き着きました。
EXデッキのSモンスターの割合が非常に高く、枠の取りすぎでは?と思う所もあるかもしれませんがゆっくりと調整したいと思います。

パズドラ~闘技場3周回PT紹介(ジュリ編)~

2017年07月20日 13時53分22秒 | その他
こんにちは。今回は闘技場3の周回PTを紹介しようと思います。

1.闘技場3の周回について

2.編成紹介

3.立ち回り

4.最後に

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1.闘技場3の周回について

まず、パズドラにおいて極限の闘技場3の安定クリアができるメリットとは何か。

(1)タンが手に入る
(2)潜在覚醒たまドラが手に入る
(3)ぷれドラ(500MP)が手に入る
(4)レーダードラゴンが手に入る
(5)ピィが手に入る

魔法石を使わない場合、各色ランダムではあるもののスタミナ100でこれらを手に入れる事ができます。
潜在覚醒たまドラについては欲しいものが中々手に入らずかなりの数を周回された方もいると思われます。
ですが、7月よりアップデートにて実装されたトレード機能によって、欲しい潜在覚醒を交換する事が可能になりました。
また、潜在覚醒同士では無くとも同じレア度で100未満のMPモンスターであればトレードできるため、
交換素材としての潜在覚醒たまドラの価値は上昇したと言えるでしょう。

この闘技場3を安定して周回するにはできるだけ各階層での運要素が極力少ないPTを選択する必要があります。
今回は自分が闘技場内で最も適正であると判断したPTの内の1つである「ジュリPT」(以下ジュリパ)を紹介したいと思います。

闘技場3のジュリパでの周回は今更ではありますが、潜在覚醒たまドラの価値がより上昇した事が紹介する機会であると判断し投稿しました。

2.編成紹介

闘技場3周回PTはいくつもありますが、まずジュリパを選択した理由をいくつか紹介したいと思います。

(1)LSがお手軽
ジュリパのLSは水と木のドロップを消すだけで発動できるのでとても簡単で欠損率も低いです。
2種類のみ消せばいいという都合上、コンボ数を意識する事でダメージを調整できるのも強みです。
これは後述の対ノア=ドラゴンでとても重要なので周回では意識しなければならない項目です。

(2)一部の敵に対してとても有利に機能できる
ジュリパはLSの倍率が低く設定されているものの、ジュリ自身は一部の敵に対する覚醒キラーが備わっています(攻撃、神、ドラゴン)。
また、サブのモンスターも覚醒キラー持ちを起用する事によって低い倍率を補う事ができます。
LFで56.25倍ではあるものの、そこに覚醒キラー(1つにつき3倍)がかかる事を考えると頼もしいです。

(3)スクルドの分岐究極進化
スクルドが分岐究極進化した事により、回復を縦列で5つ消す事により起こる「追い討ち覚醒スキル」を発動できます。
かぐや姫、ソニア=グラン、ゼウス&ヘラ、覚醒カグツチ、イルシックスなど、面倒な根性持ちモンスターを1ターンで倒せる強みを手に入れました。
スクルド自身のスキルもジュリのLS発動&追い討ち発動の両方を満たせるという強力モンスターになりました。
現在追い討ち覚醒を持つモンスターが少しずつ実装されてきていますが、
その全体的なステータスがPT全体に馴染んでいるのはジュリパのスクルドが最適だと思っています。

さて、編成ですが今回はラグナロク=ドラゴンを複数編成する通称「ラグドラ編成」になっております。

(1)リーダー



リーダーのジュリには転生オロチをアシスト、潜在覚醒はマシンキラー1、神キラー2を選択しました。
リーダー側のジュリは基本的にぷれドラを倒すためにアストレイミストを使うため、アシストスキルを使う事は基本的にはありません。

転生オロチをアシストした理由は、ステータスアップが主な理由であり、そのステータスの高さからアシストボーナスも大きく反映されています。
また、後述する立ち回りにおいても八相の暴圧が持ち腐れする事は無いのでアシストにおいては特に問題ありません。

潜在覚醒ですが、神キラー2という数はノアドラを主な仮想敵としており、他の神タイプのモンスターにも機能するという理由で付けました。
ノアドラ相手はPT内のモンスター全てが水木の2コンボで初ダメージをギリギリ無効にならない範囲で与えられるように調整してあります。
もう1つのマシンキラーはガイア=ドラゴン相手に少しでもダメージを与えておきたいため付けました。

(2)サブ1、2



3体の内2体のラグドラには風神をアシスト、潜在覚醒は神キラー1、マシンキラー2を選択しました。
この2体のラグドラは自身のスキルを使わずに風神のスキルが使えるようになるまで溜めていきます。

風神をアシストする事でPTの性質上必ず吸収されてしまう相手(ヴィシュヌ、ヘラ=ドラゴン)に勝てるようにしています。
ウルカを所持されている方はウルカの方が良いと思いますが、風神にするとアシストボーナスやヘイストが付きます。

潜在覚醒は神キラーを1つだけにする事でノアドラに対して無効にならないギリギリのダメージを与える事ができるようになっています。
マシンキラーを2つ付ける事でガイドラを倒しやすいようにしています。

超究極進化をさせるとステータスがアップし強力になるのでオススメです。

(3)サブ3



こちらのラグドラにはアザトースをアシスト、潜在覚醒は風神ラグドラと同様になっています。

陣スキルであればアシストは何でもいいと思いますが、オススメするのはスキルターンを15に調整できるモンスターです。
15ターンに調整する事によって対ヘパイストス=ドラゴンにおいてこのラグドラが使用可能な状態でスタートできるため非常に有利に働けます。
ライトニングをアシストすればぷれドラを倒せますが、後述の立ち回りで支障が出る可能性があるので考えてアシストする必要があります。

(4)サブ4



スクルドには別分岐のスクルドをアシストし、潜在覚醒は体力キラー1、悪魔キラー2を選択しました。

アシストは陣を確実に発動できるように同じスキルを持つスクルドにし、別分岐する事でHP面のアシストボーナスを大幅に得る事ができるようにしました。
スキルレベルは1にする事をオススメします(ヘパドラ戦、カーリー戦で使えるようにするため)

潜在覚醒ですが、体力キラーは覚醒メイメイの高防御を貫通しやすいように付けました。水4木3含む7コンボ以上で抜けます。
悪魔キラーはグリザル、覚醒シヴァ、ベルゼブブを想定し、覚醒パールに吸収されないギリギリの火力になるように2つに調整しました。
悪魔キラーを3つにしてしまうと覚醒パールに吸収無効を使う事になってしまうためナンセンスです。

スクルドの主な役割は
・根性持ち相手の処理
・他のサブ(のキラー)が機能しない時の火力要因
です。

(5)フレンド

画像はありませんが、シーンアシストのジュリが適しています。

3.立ち回り

ジュリパを気を付けなければならない点は
・回復倍率が無い事
・毒ドロップ及びそれを生成するモンスターの処理
です。特に毒については回復倍率が無いジュリパにとっては処理は不可欠な要素になります。

【B1(モブ軍団)】
河童が出た時は1ターン待つと水の目覚めを発動してくれるため欠損率をより低くできます。

【B4(タン)】
地道に削りましょう。水4水3木3含む7コンボ以上でモクタン以外を貫通できます。

【B9(中国降臨)】
沙悟浄と周瑜は追い討ちで倒しましょう。

【B13(ぷれドラ)】
リーダー側のジュリのスキルを使用し、闇を消して倒します。
水、木、回復は次の階で使うため消さないようにしましょう。
暴圧が溜まってしまった場合は使用して地道に削りましょう。

【B14(ゼヘラ、グラン)】
ぷれドラ階で取っておいたドロップを使い追い討ちで倒しましょう。

【B16(エジプト降臨)】
ソティスが出たら水と木を両方消さないようにすれば地道に削っていけます。
(例:木+闇、水+闇など)
落ちコンが続き削れなかった場合は仕方が無いので風神スキルを使用しましょう。

【B18】
・覚醒メイメイは水4と木3を含む7コンボ以上を組めばスクルドが貫通してくれます。
・覚醒パールは水3+木3含む4コンボ以下でダメージを削ります。5コンボは形容範囲ですが
6コンボ以上は吸収されてしまいます。
・覚醒カグツチは追い討ちで倒しましょう。

【B19(グリザル)】
水4と木3を含む7コンボ以上を組んで倒します。
無理な場合は2ターンを跨いで倒します。割合ダメージが来ますが次の階の先制ではやられませんので大丈夫です。

【B20】
ヴィシュヌは風神スキルでやっつけましょう。
シヴァは水4と木3を含む7コンボ以上を組んで倒しましょう。

【B21(ナンバードラゴン)】
イルシックスは追い討ちで倒せます。
他のドラゴンは楽に倒せます。

【B22】
このPTにおいて、ベルゼブブが意外に固いのでスクルドのスキルを優先的に使用して全力で倒しましょう。
(中途半端に削ると毒花火をもう1回貰ってしまいます)
アテナとヘラは楽に倒せます。

【B23(レーダードラゴン)】
〇ヘパドラ
遅延スキルを使ってきますが削るのはそこまで辛くないためやられる前に地道に削りましょう。
〇ノアドラ
火吸収になった時に水3と木3の2コンボで半分以上削れます(3コンボ以上は無効化されます)。
ファーストジャッジメントで5色陣を作ってくれるのでそのまま倒しましょう。
(ダメージを3/4カットしているためコンボ数は多くなっても無効化されませんので安心してください)
〇ガイドラ
フレンドのシーンのスキルを使って全力で倒します。暗闇のターンまでに削りきりましょう。
〇ゼウドラ
全力でコンボを組み次のターンで倒しやすいHPにしておきましょう。
何コンボしても無効化される事はまずありません。エンハンスはとっておきましょう。
〇ヘラドラ
風神スキルを使って倒します。

【B24(カーリー)】
闇カーリーはキラーの相性もありかなり簡単に攻略できます。
光カーリーは半減の上から削るのが少しだけ難しいので1ターン待つかシーンを使用し削りましょう。

4.最後に

採用されるモンスターなどの自由度が高いためどのジュリパも個性的で自分自身参考になるものが多いです。
自分の手持ちと相談してある程度変えるのも良いですし、水染めなどで瞬間火力を高めるのも良いと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。

新マスタールールを基にしたEM魔術師について

2017年07月11日 14時29分12秒 | 遊戯王
お久しぶりです。今回はEM魔術師についての記事を書こうと思います。

1.制限改訂とCIBRのリリースでできるようになった事

2.デッキレシピ

3.回し方


1.制限改訂とCIBRのリリースでできるようになった事

まずは制限改訂によって《慧眼の魔術師》が無制限に、《EMペンデュラム・マジシャン》が準制限になりました。
それぞれが過去の魔術師デッキ、EMデッキの要となっていたため枚数が増えた事は朗報だと思います。

サーキットブレイクのリリースによる強化は《アカシック・マジシャン》でしょう。



なんと言っても「リンク召喚のしやすさ」が目を引く性能で、EM魔術師なら魔術師モンスターも一部のEMモンスターも魔法使い族であるため簡単に出せてしまいます。
リンクマーカーは自分に1つしか向いていませんが本命は①のバウンス効果で、これによってモンスターを再利用していきます。
《調弦の魔術師》《EMドクロバット・ジョーカー》をバウンスする事で次の自分のターンの展開を補う事ができます。
壊獣モンスターを採用すれば相手フィールドのリンクマーカーの先に特殊召喚する事でこのカードでバウンスする事も可能です。

また、闇属性・魔法使い族モンスターであるため各種魔術師モンスターの恩恵を受ける事ができます。
特に黒牙の魔術師でLINK2モンスターとして特殊召喚した後、残りのモンスター1体を素材にすれば《デコード・トーカー》をリンク召喚でき、P召喚に繋げられます。

このように一見地味ながらも広く応用が利くようになったので回していてとても楽しく試合ができると思います(個人の感想)

2.デッキレシピ





最近になりEM魔術師の使用者が増えているように感じます。
できるだけ対戦における手札誘発などのリスクを低くして構築されているため、無難に創られたというイメージがありますが、
今回紹介するこの構築はそういったスタンスで組まれた方達にとっては違和感のあるものになっていると思います。

◆採用カード
《レスキューラビット》
通常モンスター2体を特殊召喚できるモンスターです。
このカードとPスケール2種類があるだけで《ミセス・レディエント》+《No.41 泥酔魔獣バグースカ》の布陣を作る事ができます。
しかし現在採用されている手札誘発全てを反応させるリスクもあり、所謂ハイリスクハイリターンなカードになっているのが現状です。
それでも1度通ってしまえば残りのカードと併せて強めの布陣を作れる点、善い手段とは言えないものの手札誘発を撃たせるチャンスを作れる点もあります。

《黒き森のウィッチ》
前々回の制限改訂でエラッタされ制限へ、前回の制限改訂で準制限へ緩和されたカードです。サーチ範囲は変わらず1ターンに1度のみの発動になりました。
召喚権を使っていない場合、そのターンにP召喚した後に星刻の魔術師でこのカードをサーチし召喚すれば星刻とこのカードでアカシックのリンク召喚に繋がります。
その場合このカードの効果が発動するため手札誘発カードの《増殖するG》をサーチできるため、アクセス手段として利用する事ができます。
また《紫毒の魔術師》《EMセカンドンキー》以外のカードであればサーチが可能です。
リスクとしてはP召喚成功が前提である事、手札に持っていなければ召喚権を使ってのアクションとなってしまう事です。
このカードを絡める時は大抵ペンマジが絡まなかった時なので、今回はペンマジが絡まなかった時の策として採用しました。

《チキンレース》
1枚ドローしながらペンマジへアクセス、破壊できればいいなと思い採用しました。特に明確な理由が無いのでこの枠は自由に変えられます。

《覇王眷竜スターヴ・ヴェノム》
フィールドか墓地のモンスター1体の能力をコピーできます。
この構築ではコピーして強い起動効果モンスターがほとんど無いため、基本的には相手のモンスターを使う事になると思います。
《輝竜星-ショウフク》《クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン》など、ゲームが進めば進むほど美味しい効果を持つモンスターが墓地に行くと思います。

《覇王眷竜クリアウィング》
S召喚時に相手の表側モンスターを全て破壊する効果と相手モンスターと戦闘するダメージ計算前に破壊し攻撃力分のダメージを与える効果を持っています。
頻繁に使う事はありませんが、ゲームの終盤などで一気に勝負を決めたい時に活躍すると思われるので採用しました。

《リンク・スパイダー》
《龍脈の魔術師》が2枚来てしまい、且つP召喚以外に行動できるカードが無い場合の救済措置です。
龍脈を通常召喚し、このカードをリンク召喚。このカードの効果でもう1枚の龍脈を特殊召喚。
こうする事でミセスへアクセスしながらP召喚時にエクストラへ行った龍脈2体をを呼び戻す事ができます。
最終手段のようなものではありますが龍脈を複数投入するなら採用しても良いと思います。

3.回し方

先攻の展開として、
①ミセス+バグースカ
②アカシック+バグースカ
③地属性モンスター+バグースカ
が基本となります。
②のパターンは調弦やドクロバットを再利用する時の動きになり、モンスターが無事であればそのままデコードをリンク召喚できる布陣です。

大事になってきたのはモンスターの配置で、特に②の動きをする場合はバウンスしたいモンスターを意識した並びが必要になります。
返しのターンで2体のモンスターでリンク召喚し、P召喚でモンスターを展開した後は《Emトラピーズ・マジシャン》などを使いワンターンキルをする流れを意識すると良いと思います。
テキストは単純なものが多めに入っていますが、闇属性魔術師のP効果の対象、エクストラデッキから出すモンスターはとても重要なのでひたすら実践しましょう。

4.最後に

簡単なデッキ紹介となりましたが、仮想敵は主に恐竜デッキ(特に究極電導恐獣)です。P召喚ができても展開を邪魔されるとターンを渡すしかなくなってしまうため、
カードの使う順番を間違えないように回してみましょう。
ご要望があれば採用候補カードやサイドデッキの組み方なんかも書きたいと思います。