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What a wonderful day !

日々の感動を綴った記録です。
自作スピーカや、自然農法などにも興味があります。

2023/03/04

2023-03-04 07:31:00 | 往年の銘スピーカのレストア
ダイアトーン DS-66EXのレストア(2)   ウーハー編
<エッジ軟化の指標>
ウーハーエッジがどのような状態なのかを定量的に把握するためにウーハーユニットのインピーダンスを測定しました。

最低共振周波数fsは110Hzでした。また、このインピーダンス特性から算出される総合共振先鋭度Qtsは1.24、機械的共振先鋭度Qmsは15.7でした。
DS-66EXのカタログデータによると、このスピーカの再生周波数帯域は38Hz〜30kHzなので、密閉型スピーカであることを考えると本来のウーハーユニットの共振周波数は30〜40Hz程度と思われます。現状では、本来の共振周波数とはかけ離れた値になっていることが確認できました。
総合共振先鋭度Qtsが1.24と大きな値なので、振動板に対する制動力が弱くウーハーは振動的な状態です。また、機械的共振先鋭度Qmsも15.7と非常に大きいことから、機械的減衰力が極めて小さくエッジが硬い状態であることが分かります。
以降のエッジの検討では、最低共振周波数fsと総合共振先鋭度Qts、機械的共振先鋭度Qmsを頼りに、エッジの状態変化を把握したいと思っています。
>>続く

2023/03/03

2023-03-03 09:59:00 | 往年の銘スピーカのレストア
ダイアトーン DS-66EXレストア(1)   

Diatone DS-66EXは製造から40年近く経ち、所有するスピーカのウーハーの布エッジは、例に漏れず、カチカチに硬く低音が出ません。そこで、このDS-66EX本来の音を取り戻すことに挑戦しています。


1)スピーカ状態の調査
スピーカの状態を把握すべく、ツイータ前面30cmでの音圧の周波数特性を測定しました。

100Hz付近以下の低音域では、音圧が大きく低下しており、これでは低音が出ないはずです。また、4kHz近傍に想定外の大きなデップが見られます。本来、音圧の周波数特性は比較的平坦に設計されている筈なので、低音域ばかりではなく中高音域においても音圧特性は劣化しているようです。
インピーダンス特性では、ウーハーによるピークが100Hzに、500Hzには中高音域側に裾を引くようなミッドレンジ のピーク、4kHzにはツイータのピークがありました。

ウーハーだけで無く、ミッドレンジやネットワークにも問題があるのかもしれません。
まずは、エンクロージャーからウーハーを取り外してカチカチのエッジの再生から始めました。
>>続く