こんばんは。
本日の京都は、お昼過ぎから夕方にかけて
少し雲行きが怪しかったものの、
ほぼ一日秋晴れの爽やかな土曜日でした。
さて。
ここ数日、表を歩いていると
秋らしい香りを感じる季節になってきました。
本日の画像の、秋の薫花「金木犀」
どこで咲いてるのかは一見分からないものの、
穏やかな陽射しの中で、ふわりとした芳香が
今日はことのほか強く増したように感じられました。
特に目立った花をつけるわけでもなく
濃い緑の葉の影で、橙色の小さな花は
ひっそりと小さな身体を寄せ合うように咲いています。
それでいて、香りによって
その小さな花の存在は確かに顕れる。
何となく、でしゃばる事を良しとしない
匂い立つような魅力を湛えた女性のようにも思え、
私はこの花がとても好きです。
この花が咲く頃、私は亡くなった父親を思い出します。
先週法事があり、ちょうど明日で13年目。
その時も、父の好きだったこの花は
今年と同じ香りを実家の庭に漂わせていたっけ。
月日の流れって早いなぁと、今日もふと思いました。
金木犀と同じ形をした花で、「銀木犀」という花があります。
この銀木犀は花が白く、華やかな金木犀の香りより、
少し香りがおとなしい花です。
父は金木犀の花が好きではあったのですが
「銀木犀」の花の方が好きだったのかも、
私は実は、そう思う事がよくあります。
父自体はとても気性の激しい人でしたが
相対して、母は「なんで?」と思うほどおとなしい女性です。
そんな彼女の様子は、菊でも蘭でもなく
銀木犀といった風情です。
母にベタ惚れだった父が、この銀木犀を好まないはずはないだろう
そんな気がしないでもない宗流です。
ちなみに。
先日あった、父親の十三回忌。
実家にいつもお願いしているご住職にお越し頂いたのですが
そのご住職、もう随分のご年配。
実家の前の横断歩道を歩く足取りも、どうもおぼつきません。
うっかりすると、途中で信号が変わりそうな勢いです。
そして、肝心の読経の際も最近ではおかしな所で途切れがち。
「ネジ止まったの!?」と、ひやひやせずにいられません^^;
先日も袈裟をつけられる際、あまりにスローリーだったため
思わず「大丈夫か!?」とじっと見ていたら、隣に座っていた弟に
「ガン見しちゃダメでしょ!」と小声でたしなめられる宗流。
イモウトジャナイノヨ~オネエチャンナノヨ~!!
そしてそして、ふと弟と私が母親の方を見ると…
私以上にガン見まっさい中の宗流ママ。
隣でひっそりと弟がため息をついたのが
聞こえた気がするのは気のせいでしょうか^^;
何だかこう…
お行儀よくしないといけない時に限って、
何でもないものが、ミョーに面白く見えちゃう。
気になるものから、つい目が離せない!
こういうところは母娘そっくりです。
サスガDNA~!!
宗流
和装小物 宗流
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