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旧ソ連で生まれた格闘技『サンボ』の研究所

サンボの技術・トレーニング法を徹底的に研究します。

ロープ登り

2005-07-26 12:55:47 | トレーニング理論

 ロシアの体育館や道場には必ずといっていいほど、肋木とそれに引っ掛けるタイプの懸垂用のパー、ディップスのバー、天井からぶら下がっている太くて長いロープがあります。

 ロシア人のトレーニング風景で一番ビックリしたのが、重量級の選手であっても、まるで猿の様に、するするとロープを登っていたことでした。足を絡めては当然すばやく登る事ができませんので、皆、腕だけで(足は自転車をこぐように、空中をバタバタさせ、反動として利用しますが)上手に登ります。

 当時左手の薬指を骨折していたので、ロープ登りは見学し、チューブでのトレーニングをメインにしていた私ですが、日本に帰り、試しにロープ登りをしてみたところ、嘘のようにするすると登れるではありませんか。下から誰かに押してもらっているような感覚で、自分の体重が全く感じられないのです。

 ロシア式トレーニングマニュアルは自宅で出来るようにしたものですから、ロープ登りは外してありますが、私の経験からチューブトレーニングでも、ロープ登りをしたのと同じくらい、鍛えられるというのは実証済みです。日本では危険な為か体育館のロープがないところもふえているようですが、もしお近くにロープがぶら下がっていたら、是非とも登ってみて下さい。これが自分の力なのかとビックリするはずです。

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大相撲

2005-07-23 19:00:30 | トレーニング理論

 久しぶりに大相撲を観てみました。いやー、いいですね琴欧州。背が高くて、ハンサムで。さぞかしもてると思います。うらやましい限り。
 顔では、私もひけをとらないと思っていますが(結構いい線いってると思うのですが、どんなもんでしょう?)足の長さにはひたすらコンプレックスを感じてしまった私でした。

 それはさておき、ブログを読んでいただいている方が知りたいのは、モンゴル、ブルガリア、旧ソ連勢の強さに関することだと思いますので、私の正直な感想を述べます。

 柔道でも中学、高校レベルでは、短期間のウエイトによって、成績が上がる場合がしばしばみられます。技術(本当に上手い力の使い方も含め)より、単純なパワーが上回ってしまうからだと考えますが、長期的な選手育成ではなく、その場の結果を急いでしまう導者からすれば、その方が都合がよいのだと思います。選手としても、ウエイトトレーニングによって、すぐに結果が出てくる訳ですので、ウエイト万能主義に陥ります。

 しかし、10代特有の勢いがなくなってしまうと、もうどうにもなりません。結果は出なくても、コツコツと技術を磨いてきた選手、本当に上手い力の使い方を勉強してきた選手に勝てなくなるのです。若いうちだけ、すぐ結果の出てくる単なる筋トレをしてきた選手と長期的な目で見て強くなることを考えた選手とでは立場は逆転します。

 モンゴル、ブルガリア、旧ソ連の強さは、短期的な目で考えたトレーニングを決してしていないことにもあると思います。おそらくサンボ強国の大相撲での活躍は制限をしない限り止めようもないと思いますが、10年後20年後を考え、今から指導者が方法を改めれば、少なくとも外国人横綱だけの大相撲なんてのは避けられるのではないかと思います。

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大腿部の筋肉

2005-05-16 18:40:11 | トレーニング理論

 ロシア式のトレーニングでは特定の筋肉を鍛えるといった考えはなく、全ての力を連動させる為の運動である事は既に述べた通りですが、それでも未だに「脚の筋肉を鍛える種目を教えてください」というような質問がきますので、今回は大腿部について、それのみを鍛えてしまう事の弊害を書いてみようと思います。



 図は大腿部の筋肉を正面からみたものです。脚をよく鍛えた人は、外側広筋や内側広筋も発達し、膝の付け根あたりで2つのコブが(下向きの)出来上がります。
 サンボ選手の上半身はサンボ着によって隠れていますので、あまりみることはないと思いますが、脚の筋肉は柔道と違い半ズボンですから、試合を観る機会があれば、強い選手を観察してみてください。正面から見た、大腿部は強い選手ほど目立たないのです。
 ロシアのトップクラスの選手で正面から見た大腿が発達しているのを見たことがありませんし、私もロシア式のトレーニングが進むにつれ、目立たなくなりました。

 図をよーく見てください。大腿部の正面から見える筋肉(大腿直筋・外側広筋・内側広筋)はいずれも、筋繊維が斜めに走っています。この様な筋肉を羽状筋といいますが、この羽状筋については筋肥大が進むと、筋繊維の走る方向(羽状角)がより大きくなってしまう為に、筋繊維が細い場合に比べ、真っ直ぐな同じ力を使うときにも、大きな筋力を使わないといけないのです。
 車で例えるなら、アクセルを踏みながら、同時にブレーキをふんでいるようなものです。

 これなどは、筋肥大しているのに、戦う力がアップしないという、わかりやすい例です。

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 あなたは、力を発揮する時、ブレーキをかけるようなトレーニングをしていませんか?

 ロシア式のトレーニングマニュアルについては、こちら→サンボラボHP

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連動

2005-05-12 13:09:41 | トレーニング理論

 ロシア式のトレーニングマニュアルには従来のトレーニングの様な特定のパーツを鍛える考え方はありません。組み技格闘技の場合、基本的には力を伝える一番先端は手になります。ですので、トレーニングも、例えばスクワットとかレッグレイズの様に腕を使わない種目というのはありません。逆に足だけを集中的に鍛える種目がない関係からか、「足を鍛えるトレーニング法を教えてください」というような、ご質問もかなり多いのです。しかし、連動を覚えるトレーニングではやっぱり「足だけ鍛える」という種目はないのです。元々、足の筋力は強いですし、その強い力を手に伝える為にはどうすればいいのか?ということに目を向けてください。





 ロシア式トレーニングマニュアルからケトルベルクリーンです。

 意外に思えるかもしれませんが、この種目はほとんど上半身の力は使いません。最後のところでも、普通ならば肩が鍛えられそうですが、私は左足から伝わってくる力を右手に伝えていますので、肩に負担はかかっていません。

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 ロシア式のトレーニングマニュアルについては、こちらもどうぞ→サンボラボHP

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ありがとうございました

2005-05-05 00:29:45 | トレーニング理論
 昨日のケトルベルですが、おかげさまで購入者が決まりました。たくさんのお問い合わせ有難うございます。予想以上に反響があったため、お返事が遅れてしまった方には申し訳ないことをしました。お詫び申し上げます。

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 最近、ケトルベルトレーニングの愛好者が増えて嬉しいと思う反面、認識の低さから、ガックリくることも、しばしばあります。

 ロシア式のトレーニングマニュアルを購入された方は、既におわかりだと思いますが、極端な話、何キロのケトルベルであろうが、連動のクセさえ覚えてしまえば目的は達成した事になるのです。そこには重量を競い合うとか、筋肉がついたなどと言う話は入る余地がありません。
 また、日本で売られているマニュアルにも問題があり、あれは実際にロシアでやっているトレーニング法とは異なります。方法が違うと言う事は当然、トレーニング理論も違い、目的も違うわけです。確かに長年ウエイトをやりこんできた人が、違う刺激を受け、更なるバルクアップだとか、筋力増加を目的とする分にはよいかもしれませんが、競技に活かせるトレーニング法ではないと思っています。

 誤解を生むような表現かもしれませんが、ロシア式トレーニングマニュアルで紹介しているトレーニング法や利用する器具は、競技のパフォーマンスを高める為の矯正法・矯正器具の様に考えて頂いた方がいいのではないかと思うのです。そうでないと、ロシアで長く用いられ効果が認められているケトルベルでさえ、日本では、ただのブームで終わってしまうのではないかと危惧しています。

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 競技に活かせる、ロシア式のトレーニングマニュアルについては、こちら→サンボラボHP

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