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旧ソ連で生まれた格闘技『サンボ』の研究所

サンボの技術・トレーニング法を徹底的に研究します。

トレーニングの効果

2005-03-03 08:59:02 | トレーニング理論
 サンボラボの初級トレーニング講座の効果について、個人差は当然のごとくあるわけですが、ほぼ、私と同じ順番で、効果が出てきているようです。

 1.今までの練習で使っていなかったと思われる筋肉の発達が目立つ。(特に上背部)
     ↓↓↓
 2.徐々に組み負けを、感じなくなる。必要な時、相手の組み手が切れる。

     ↓↓↓
 3.スパーリングを続けても、息が上がらなくなる。どんなに激しいスパーリングをしても、特定の部位だけが疲れてしまうと言った事がなくなり、水泳後の様な全身に広がる心地よい疲労感に変化する。

 初級編ではこんな感じです。
 
 チューブがメインのトレーニング法ということもあり、周りから変な目で見られてしまう方も多いようですが、3.の段階までくれば、こっちの勝ちです。
 そして、格闘技のトレーニング法を理解してくれる人が増える事によって、ウエイトの専門家が教えるトレーニング法の常識が、いつの日か、格闘技の世界では、非常識にかわるのではないかと思っています。

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 今までのトレーニングの常識とは違う、格闘技のトレーニング法を体験してみようと思った方はこちらをどうぞ!

 サンボラボHP・トレーニングについて

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懸垂

2005-02-19 00:21:05 | トレーニング理論
 サンボラボ・トレーニングテキストでは、基本的に反動を利用してのトレーニング法をおすすめしています。
 懸垂を錘をつけて行う場合は、反動をつけるのに邪魔にならないよう、錘は帯を使って、腰の位置に出来るだけ近いところにつけるのですが、ケトルベルを錘として使う場合、違うつけ方がありますので試してみてください。




 現役の頃は、帯を使うやり方と、上の写真の様に、つま先にケトルベルを引っ掛けて行う方法の2種類を、その日の気分によって変えていました。
 つま先にケトルベルを引っ掛ける事によって脛の外側の筋肉(前脛骨筋)を収縮・維持する力を養えますが、サンボにおいて、この力は立ち技、寝技共に必要なものになってきます。
 現役の頃、そこまで考えてやっていたわけではありませんでしたが、最近になって「サンボに必要なトレーニングを何気にやってたんだなあー」と思うようになりました。
 NPOの田中さんが横浜で指導された時、ヒザの力をつけるためのオリジナルの方法を紹介されましたが、古賀先生がそれを見て「少し強度は弱くなるけど鉄棒を使ってやる方法もあるよ」ということで、説明されたやり方も、私は現役の頃、深く考えずにやっていました。
 まだまだ、忘れている(或いは何も考えずにやっている)事がたくさんありそうな気がしますので、10年前を思い出しながら、いろいろと考えております。

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ケトルベル

2005-02-11 22:57:01 | トレーニング理論
 パーソナルトレーニングについては、おかげさまで、希望者が増えてまいりました。皆さんとても熱心で、私もついつい熱くなり、いつも指導時間をオーバーしてしまいます。(もちろん追加料金はいただいていません)

 パーソナルトレーニングの内容は、チューブのトレーニング、ケトルベルを使ったトレーニングをメインにしていますが、トレーニングの目的が格闘技のパワーアップの為ですので、技についても絡めながら行っています。

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 ケトルベルトレーニングを行う方はどんどん増えているようですし、私のところにも相談のメールが増えてきました。
 ケトルベルの製造について、私の方ではまだ、メーカーとの交渉を続けていますが、なかなか前に進まない状況です。というのも、私自身、「鉄の球に取っ手を溶接すればいいんだろう」くらいにしか考えておらず、安全性の問題など重要な事を忘れていたからです。もう少し時間がかかりますし、あまり重いものの製造は考えていませんので、本格的に始めたいという方はこちらからどうぞ。(私もここで購入しました。)
 あまり重いものを購入する必要はないと思います。最初であれば、体重×20%くらいの重さで十分です。2つは必要ありません。2つ買う余裕があれば、重さの違うものにしてください。

 トレーニング法についてはマイク・マーラー氏のマニュアルがありますが、私がロシアで教わったものとは若干違うようです。

 私の行う方法を知りたい方は、サンボラボトレーニングマニュアルの上級編を購入していただくか、パーソナルトレーニングで。また、小田川道場においても、私が指導を行っています。

 ケトルベルスクワットですが、マイク・マーラー氏のマニュアルとは形が違います。

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トレーニングについて

2005-01-16 11:26:32 | トレーニング理論
 ロシア留学で、私の最大の収穫は、ロシアの選手の体(力)の使い方がはっきりイメージでき、チューブでのトレーニングでそれが身についたことだと思っています。

 そしてこの時得たものを初級トレーニング編としてテキストにし、販売をしている訳なんですが、購入される方が増える事によってどうも、間違った(私のトレーニング理論・イメージとは違う)考えでトレーニングをされているのではないかと思うような質問を受けるようになりました。

 「もっと違う種目はないのか?」「ロシア独自の珍しい種目はないのか?」

 何度も説明してますように、「何を使うのか」「どんな種目を行うのか」が大切なのではありません。「どう行うのか」が大切なのです。

 前々回、書きましたように、例えば「腕立て伏せ」は珍しい種目ではありませんが、同じ腕立て伏せでも、やり方によっては格闘技に必要な体(力)の使い方や体を慣らす方法として有効な種目に変化するのです。

 椅子に座っている人が立ち上がるとき、必ず一度、上体を前に倒し、反動を利用して立ち上がります。立ち上がろうとするとき、おでこの辺りを指一本の力でも押さえられ反動が使えないと、よっぽど足の筋力がない限り立ち上がるのは不可能です。

 格闘技の体(力)の使い方は一般的な生活動作にはないものが多く、日本人は使い方が下手な民族であると思っています。初級トレーニングの目的はその使い方をマスターする為の方法なのです。(椅子の例で言うと、特に意識しなくても自然に立ち上がる事・方法を覚えるということになります。又、技術の練習はおでこを指で押さえる側で、身につけた力を相手にダイレクトに伝える・防ぐ方法を身につけるものであると考えています。)

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 次回はロシアでの食事がどんなものであったか、食事法について先生に注意された事などを書いていこうと思います。

サンボラボ・ビデオ国際試合集の、おまけ映像より。
 (1992年・全日本選手権)

チューブトレーニングについて

2005-01-12 20:21:13 | トレーニング理論
 「今までウエイトトレーニングをやっていて、チューブトレーニングを試してみたいのだけど、どうしても、不安で踏み切れないのですが・・・。」
 
 と言った質問が多く寄せられるようになりました。ウエイトトレーニングの常識からすれば、チューブの様な負荷が少ない物を使って、本当に効果が表れるのか、やはり心配になるのは当然と言えば当然なのかもしれません。

 私は、今までのウエイトで効果が感じられる方に対して、何が何でもチューブトレーニングを勧める気はありません。又、チューブトレーニングこそが最高のトレーニング法であるといった考えも持っていないわけです。

 私のトレーニング法の最大の目的は戦う為のパワーを身につけることです。筋肥大の為、強烈な負荷をかけるのが目的ではないのですが、筋力がつけば、単純な意味でパワーアップは可能です。しかし、体(力)の使い方を知らなかったりバランスが悪ければ、全く意味のないものになってしまいます。

 痩せている人でも組み合った時めちゃくちゃ力の強い人がいます。あるいは逆にめちゃくちゃマッチョなのに、全く力が弱い人もいます。

 格闘技(スポーツ)の世界には2つの言葉があると思います。

 アタマ言葉カラダ言葉です。

 野球の長島監督が指導する時「ドーンとやって」とか「ヒュッとやって」と言った表現をされるのは皆さんご存知だと思いますが、これはカラダ言葉の代表です。この指導法の悪いところは、相手も同じようなカラダ言葉を理解していないと全く伝わらないということです。カラダ言葉をアタマ言葉にしようとしても正直なかなか難しいものがあり、私がサンボやトレーニング法を指導する時も悩んでいる点です。

 ともかく、痩せていても力の強い人(物を持ち上げる力ではないですよ)は格闘技において必要な力の使い方が解っているのです。つまり、カラダ言葉によってということですが、私自身の経験によって、力の使い方を覚えるのに、チューブを使ってやってみたら簡単にカラダ言葉が身についたということもありチューブを利用しているだけなのです。
 
 初級編では確かにチューブを使ってのトレーニングがメインですが、それだけでもありません。腕立て伏せなんかも行うのですが、一般的なものと見た目は同じように見えても考えが違います。腕立て伏せを少しきついものに(負荷を大きくしようと)する為には足を台の上に乗せてやりますが、チューブトレーニングを開始した時、私は逆(手のほうが台の上)でやってました。普通に考えて負荷は少ないですよね。それでも、考えを変えて、理論どうりにやると、慣れるまですごくきつかったのです。

 初級編で体(力)の使い方を覚えた後、上級編ではケトルベルやハンマーなどを使って、更に上を目指します。

 しかしながら、体の使い方をカラダ言葉によって理解し、身についてないと、今流行のケトルベルを使っても効果は表れないと思います。今までやってきたウエイトトレーニングと同じ理論でやってしまうからです。

 「何を使うか」ではなく、「どうするのか」が大切な事だと思っています。

 私もサンボの先輩方もカラダ言葉によって技術を身につけ、指導する時もカラダ言葉です。(なんとか、アタマ言葉によって表現できるよう、努力はしているのですが)ですので、サンボを理解していただく為には、皆さんにカラダ言葉を覚えて頂いた方が手っ取り早い、と言う事もあるのです。現在販売しているサンボの技術ビデオにしても、解説は全く入れていませんが、カラダ言葉が身についていれば、「ああ、なるほど」とすぐに理解できるでしょう。