福島囲碁会館 (福島県福島市)

 囲碁の未経験者からのレッスンに力を入れている、福島県の碁会所です。。

第1回 温知会杯争奪 囲碁大会・指導碁会  会場リポート

2013-09-15 18:23:11 | 報告
第1回 温知会杯争奪 囲碁大会・指導碁会  会場リポート


 本日、会津若松市で行われました囲碁大会のリポートです。


Ⅰ≫大会状況

 〇〇時〇〇分、会津若松駅に到着。私事だが、会津訪問は12年ぶり。会津大学で開かれたノーベル賞受賞者によるフォーラムを聴講する為であった。
 会場の松長小学校体育館へ。主に県内から参加者が集まる。
 今回は会津葵支部(葵囲碁クラブ)が担当。

 本日、東京より駆けつけてくださったプロは3名。尾越一郎・八段。宮崎龍太郎・六段。青葉かおり・四段。昨年秋に行われた、会津市長杯と同じメンバー。

 尾越八段と宮崎六段による指導碁。本日はどちらも2面打ち。地方在住の愛好家にとって、プロの指導碁を受けられる機会はめったにない。指導碁に挑んだ方々にとって、有意義な時間であったと思われる。

 一方の青葉四段。開会式後には9路盤を使っての入門レッスン。レッスン後には対局(学生3部・初級者)のサポート。指導碁は正午になってから数局。

  ※学生の部にて、ルールが一部変更された。


 福島県の福島民友という新聞では、女流本因坊戦の観戦記が連載されている。それを切り抜いて作ったファイルを、尾越八段と宮崎六段に見ていただいた。
「雑誌や週間碁で囲碁を勉強したいが、文字や数字が小さくて読むのが大変」
 という話しを何度か聞いたことがあった。そこで作ったのが観戦記ファイル。新聞サイズよりも一回り大きくコピーしてあり、読みやすいという感想を何件か頂いている。これについて尾越八段からは、
「今はご高齢の囲碁ファンも多いから、それは考えてみないとね」
 アマチュアが求めているもの。それら多くは潜在化してしまい、プロや日本棋院関係者のもとにはなかなか届かない。それらを見つけ出し関係者に届け、囲碁界をより心地よい環境にする。それは私自身の役割であろうと考える。



Ⅱ≫囲碁と会津の将来像

 かつては『日新館』という会津藩校があり、そこでは天文学の教育も行っていた。藩校設立以前、初代藩主の保科正之公が渋川春海に暦の作成を命じており※1、それが会津に天文学を根付かせた一因であったのだろうか。
 ※1……昨年公開の映画、『天地明察』の舞台の1つが、会津である。
 そんな由縁もあり、囲碁の家元・安井家と会津藩とは親交が続いた様で、安井家当主に就いた会津藩士もいた様だ。
震災発生の数年前より、会津には多くの女性が訪れる。会津の民芸に興味を持つ女性や、『歴女』『戦国女子』を自称する歴史好きのの女性など。最近では地元で活躍する女性も増えている。
 また本県を代表する教育文化圏でもあり、女子学生の間ではなぎなたや合唱も盛ん。なお県立会津大学では英語やコンピュータに力を入れており、近年では人工探査衛星への技術協力などもしている様だ。




 今回の市民大会と指導碁会について。

一般財団法人・温知会の主催。福島民友、福島民報両新聞社の後援。本大会を御支援して下さった皆様に、末尾ながら深謝申し上げます。

会津訪問2013秋~街の様子~

2013-09-15 18:18:29 | 報告
   会津若松の近況

 磐越西線下りに乗車。午前6時57分、郡山駅発。
 8時25分、会津若松駅前からバスに乗り換え松長小学校へ。8時43分着。約15分。
 片道2時間近く、ちょっとした遠征である。
 本日の福島県の天気は午後より大雨の予報。日本列島上空の梅雨前線と台風18号との会わせ技とか。
 朝7時頃の郡山市内。路面を濡らす小雨が降っていた。昼前には、短時間だが強い雨。午後2時頃には晴れ間が戻る。


 本年はNHK大河ドラマ『八重の桜』の影響にて、全国から大勢の方が観光に訪れて下さっている。バス運転手の方からは、最近は観光客が増えていると聞いた。
 会津のマスコットキャラのあかべえ。モチーフは会津の民芸品の赤ベコ。赤ベコとは方言で「赤いウシ」。神の使いで、子供の成長を見守るといわれている。


 閉会式の始まる少し前に会場を出る。前々より気になっていた店があり、七日町駅まで足をのばす。大正ロマンを思わせる、クラシカルな町並みが心地よい。
 日曜であるにも関わらず、車の通行量がとにかく多い。街を散策する観光客も多い。
 七日町駅から徒歩数分、

   『工房鈴蘭』

  という、手作りの漆器の店があり、箸一膳を買って帰る。この店の店員で会津漆器職人の方、鈴木あゆみさんという。福島県内の番組で何度か取り上げられている。



   豪雨災害と東日本大震災

 今夏は全国各地にて集中豪雨と猛暑による二重の災害に見舞われた。会津地方も例外ではなく、熱塩温泉のホテルが河川氾濫による床上浸水の被害を受け、休業を余儀なくされた。
 新潟県よりの只見町では、一昨年の豪雨にて鉄道が倒壊し、未だ復旧の見通しがついていない。
 平成21年の東日本大震災。地震による被害も比較的少なく、(東京電力第1原子力発電所における)原発事故による放射性物質の飛散も極めて微少であった。しかし、風評や消費マイン ドの低下等により、当時は観光客が激減。それでも近年は回復の兆しあり。
 それに会津地方もまた、原発のある浜通り(太平洋沿岸)からの避難者を大勢受け入れている。大熊町の方々の住まう仮設住宅の案内板があちこちにある。
 農産ブランドの発展、観光を通じた復興活動、避難住民との共生、この3点が会津地方の今後の主要方針といわれている。