大手術、終わる

とうとうゼノンの去勢手術が終わった。

たかが去勢と言う方も居るかもしれないが、本人にとっては深刻なダメージだ。
しかしさかった彼のやり場のない性欲が向かった
その先のダメージは、下手すればそれを上回る。だから、ごめんなゼノン。

まずはルーク。
既に手術を終えた彼からはオスの匂いがしない。
オスの匂いがしない＝メス、と判断したのか
ゼノンはルークに乗っかりまくった。
元来ボンヤリしているルークは何度か貞操の危機を迎えたが、
飼主の後方支援によりどうにか猛攻を凌ぎ切った。

次にクゥ。
かなり惜しい。彼女も手術を済ませてはいるが、一応元オニャノコだ。
しかし元々彼女はうるさくガサツなガキ共(ルークとゼノン)が大嫌いである。
彼女が心を許すのは、実家のナイスミドル・ポチコ氏のみ。
相応の反撃を受け、ゼノンは撤退を余儀なくされた。

最終的に彼が向かったのは、物言わぬ家具だった。
彼は家具を思うがままに蹂躙（シッコまみれ）し、帰宅した飼主に現場を押さえられ
とっつかまって尻をイヤという程ぶたれた。
しかしその仕返しは、上空背後からのダイビング＆しがみつきシッコ。
またしてもとっつかまってイヤという程尻をぶたれたわけだが。

まさに小さき猛獣。ケダモノと呼ぶにふさわしい暴れっぷり。

そんな経緯を経て、ついに彼は大事なニャンタマを失った。
今は昏々と眠っている。
健康な体を手術してしまうのはやはり抵抗があったが、
ヒトと共にヒトと暮らす猫にとって、マーキングと繁殖は規制されるしかない。
去勢・避妊された猫は余計なストレスを回避できるので、平均寿命も延びるそうだ。
とは言ってもやはり最終的には飼主のエゴである事には変わりないが。
そんな欺瞞を繰り返して、私は猫たちと暮らしていく。


だからこれを見たオス猫達も、どうか気をつけて欲しい。
本当にニャンタマが大事ならば、さかっても内緒にしておくのが得策なのだ。