ようこそ、「クロロホルムの祈り」へ
その香りが甘く感じるのは錯覚でしょう、きみの笑顔がとろけそうなくらい優しく見える。
綺麗な瓶に入れて可愛らしいリボンで結わえても、毒は所詮、毒のまま。
もし愛されたいと願うのならば、 わたしと一緒にすべて知らないふりをしませんか。
いつかあなたが甘い夢から醒めても、ずっとずっと。
たとえ、あなたがそれを望んでいなくても。
――クロロホルムの祈り
(紅瀬奏子)