奥州商工会議所江刺支所のブログ

江刺のイベントをお知らせします。

郷土芸能「江刺鹿踊」

2011-07-22 | 藤原の郷

7月17日、えさし藤原の郷、日曜日恒例の江刺鹿踊が行われました。

今回の団体さんは広瀬歌書(うたがき)地区の

「奥山上山流歌書獅子躍」です。

この日、ご披露いただいた演目は礼庭。

こちらの団体には4人の高校生が所属しており、

鹿踊を盛り上げてくれているそうです。

気温30度を超える中、

鹿踊の魂を感じさせる太鼓の音色が青空に響き渡ります!

皆様、お気付きになられましたか?

以前ご紹介した”行山流角懸鹿踊”では、雌鹿のササラには黒い印がついており

すぐに「あそこにいるのが雌鹿さんだ!」と見つける事が出来ましたが、

今回の団体さんの雌鹿・・・

どこに居るの・・・?

立ち位置でわかる方もいらっしゃると思いますが、

私は『聞かぬは一生の恥!』と思い、

団体のメンバーさんに声をかけました。

「あの~・・・雌鹿さんはどちらに・・・」

「雌鹿?あ~、うちはササラに印がないからね。

 後ろを見てよ。あの黄色のマークが雌鹿だよ!」

確かに雌鹿さんと中立ちさんの背中に黄色の印が!

驚いているとさらに

「それとほら、雌鹿の鹿頭(ししがしら)、小さいでしょ?」

との一言。

鹿頭が小さいですと・・・?

よくよく見させていただくと・・・

本当だ!

頭が小さい!

左が中立ちさんで、右が雌鹿さんです。

他にもこちらの団体の特徴として、

衣装の垂れの「九曜紋」が、

「九曜紋」ではなく「堅三つの引き紋」(伊達家に使われた最も古い家紋)

なんです。

↓こちら。

この画像だと、左から四番目の方だけが「九曜紋」で、

他は全て「堅三つ引き紋」。

団体によってこんな違いがあるんですね!

 

午前の部が終わり、伝承者の菊池隆義(たかよし)さんにお話を伺いました。

「鹿踊の勉強を始めたばかりなんですが、」

と伝えた私に隆義さんはにこやかに笑いながら

興味深いお話を聞かせてくださいました。

「昔は長男しか出来なかった郷土芸能なんだよ」

「えええええ?!」

あまりに素直に驚いてしまった私に隆義さんは笑い、

「しかもな、いずれはここを出て行く者という意味を込めて

 次男も三男も参加しちゃ駄目だったんだ」

と教えてくれました。

「そうなると女性は・・・」と私が言いかけると、

「そう!言語道断!衣装に触ってもいけなかったんだよ」

と笑みを浮かべながらも厳しい表情でおっしゃいました。

鹿踊というのはそれほど神聖な郷土芸能だったんですね!

 

少子化が進む今の時代、

そして、集落からどんどん人が都会に出ていく時代。

この奥山上山流歌書獅子踊を残したいという思いは強く、

メンバーになってくれる方を募集しているそうです。

「関東から見に来ましたって言われると、

 なんとしてでもこの郷土芸能を残していきたいと思うんだ」

と隆義さん。

「時代のせいばかりにしていられない。

 時代にどう適応していくか、が、

 郷土芸能を存続させる上で一番大切な事だと思う」

と、真剣な眼差しで気持ちを伝えて下さいました。

女性の方も、男性も、高校生も中学生も大歓迎だそうです!

少しでも興味を持たれた方は隆義さんまでご連絡を。

まずはご見学からいかがでしょうか?

 

 

・・・お問合わせ・・・

奥山上山流歌書獅子躍伝承者 菊池隆義

0197-36-2760

 

藤原の郷

0197-35-7791


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« エキストラ大募集! | トップ | エキストラ大募集中! »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

藤原の郷」カテゴリの最新記事