お正月中も随分映画を見ました。
衛星映画だったかwowowだったかで、
見たかった映画『エイトメン・アウト』(J.セイルズ監督)を偶然観ることができたので、今日の日記は、その映画について書いておこうかなと。
エイトメン、大リーガー選手達8人が、野球賭博に関った罪で大リーガーから永久追放されたあまりにも有名な(野球の好きな人にとって)実話を映画にしたもの。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%BD%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9%E4%BA%8B%E4%BB%B6
ジョン・キューザック演じるウィバーが、ラストでマイナーリーグでプレーするジョー・ジャクソンを眺めて語るラストのシーン、胸に迫るものがありました。
。昔、「シューレス・ジョー」を文庫本で読んだことを思い出し、映画を観終えた後にその文庫本を探してみたけれど、見つからなかった。(売却したんだったろうか。)
裁判所から出て来たシューレス・ジョーに対し、
野球好きの少年が語ったとされる「嘘だと言ってよ、ジョー」という言葉は、
映画の中では別の選手役の演じたジョン・キューザックに向けられていますが、
当時のアメリカの状況が(無論、行ってみたことがあるわけではない。第一次大戦後だし)そのまま再現されているように思われる作りに、時代の空気を感じることができる分、やるせない事件として迫ってきます。
印象に残ったのは、野球コミッショナーとして球団連盟から迎えられた男たちの凄み。
赤狩りが吹き荒れたアメリカではさぞかし活躍する場が多かったことだろうと、そう想像できるようなタイプの男たち。
この映画には無関係ながら、こういう男たち、当初の目的遂行を徹底的に果たすというのは、やはりアメリカの、アングロサクソンの持つ凄みかもしれませんね。
後年の赤狩りが吹き荒れた当時のアメリカがいかに凄まじかったか、それが想起させられるシーンもありましたが、その赤狩りさえ自分たちで軌道修正していくアメリカの男たちのパワー・・・・それって、案外野球と密接な関係があるのではないかと思っているわたくし。
それにしても、
シューレス・ジョーの野球への愛が、半ば永年なる無垢さを呈していただけに、レッド・ソックスを侮蔑してブラックソックスという名前までつけられてしまったレッド・ソックスの野球賭博事件、やはり後味の悪い事件だと改めて思わされます。
「嘘だといってよ、ジョー」
この言葉、プロスポーツ選手には肝に銘じて欲しいなあと。
わたくしは、スポーツ選手に道徳を求める者ではないけれど、一流と呼ばれる人たちには、一流という言葉に含まれるものを考えるのに怠惰であって欲しくはないという思いは抱きますね。
そんなことを映画を観て思いました。