亀田、世界戦

ボクシングの一ファンとして、こんなマッチメイクで連勝街道を走らせてきて、本人のためになるんだろうか…と疑問を感じる事も多々あったけど、とにかく世界戦にたどりついたんだ。頑張ってる姿はホンモノだし、しっかり応援しよう、と思って見ていた。
聞いてるのも恥ずかしいぐらい寒い「君が代」には「選手の気力がなくなっちゃうのでは…」と心配になったが、亀田の希望で実現したとの事なので…ヨシとしておこう。
1ラウンドからのダウン。
実戦の中で「ピンチ」という場面を味わった事がないボクサーだけに、ペースを乱されただろうなぁ…と思いながら見続ける。
終盤、11ラウンドではもうヘロヘロだ。
効いて足にきてるのと、スタミナ切れもあっただろうな。こういう試合を経験する場が、世界戦になってしまうとは…。
しかし、クリンチを繰り返して持ちこたえる姿からは「絶対に倒れない」という意地が見えた。
最終ラウンドも「闘うんだ」という気持ちはしっかりと伝わったし、これまでの試合が安全なマッチメイクだったとしたら、今回が初めて、自分のいる地点がはっきり認識できる試合って事で…絶対にいい経験になる、このまま世界レベルの相手と闘っていけば、そんなに遠くない未来に世界を獲れるかも……よく頑張ったな…そんな思いでジャッジの集計を見ていた。
そして……。
「新チャンピオン～なにわの闘拳～……」

アレ？

コレでいいの？？

昔、まったく同じ気持ちになった事がある…。鬼塚の時だ…。
あれからずいぶん年月が経ったが…またこんな事が…。
時に「美しい」とさえ思えるこのスポーツを、心から「イヤだなぁ」と思ってしまう…。
なんだかねぇ…。