前向き、たまには後ろ向き

インターネットの話題を中心に、日々の雑感など取り混ぜながら。

105円 シガーライター - USB変換機(その4)

2006-11-29 00:27:50 | 工作

内部の部品の取り付けはなんとも大胆…というか、すごいの一言。

ヒューズや抵抗といった部品が、片側が空中に半分浮いた状態で斜めに実装されている…。

内部のスペースに「実装可能なサイズの部品」を選択するのが普通だと思っていたが、甘かった。部品を斜めに実装することで、通常の実装方法でははみ出てしまうサイズの部品も見事に納められている…というか、部品がちょっと曲がって取り付けられてリードが隣のパーツに触れても不思議でない、すごい実装。初心者の自作以外では初めて見た。

この製品では、右手の抵抗のリードがヒューズの金属部分に接触している。パターンを追うと、この接触のためにヒューズがバイパスされていて、過電流でもヒューズが切れない…。正常時には問題なく動作するから、工場の出荷検査はパスしてしまうのだろうが、これはまずいだろう。有名メーカーのOEM製品もこのノリで作られているのであろうか。

気を取り直して部品チェック。値段からシリーズレギュレータかと思ったが、ちゃんと効率のいいスイッチングレギュレータになっている。ICは、定番の MC34063A。ロゴがついていないが、中国メーカー製のセカンドソースか?簡単な改造でアップコンバータにも改造できそう。それは後の宿題としよう。

あと意外だったのは、電圧を決める抵抗に、高精度のもの(1%? 2%?)が使われていたこと。アバウトなつくりからして、てっきり5%品を使っているものと思っていた。変なところで律儀だ。通常の5%品とあまり価格が変わらないのだろうか???

効率や信頼性でキーになる出力段のコンデンサは、よく分からないメーカーの、通常の電解コンデンサ。さすがに高ESRのものは使われていない。ここにあまりいいかげんなものを使うと、高負荷時に加熱して破裂する元になるのだが、コストを考えれば仕方ない。(きっともっと高価なアダプタにも同程度のものはあるのでは)

とりあえず、抵抗のリードを整形して接触を直し、あとは出力段の電解コンデンサを国内メーカー品に付け替えれば、(自分的には)本来の使い方ができそうだ。


105円 シガーライター - USB変換機(その3)

2006-11-23 23:36:02 | 工作

パッケージを見直したら、確かにUSB携帯充電器を接続すると書いてある。そもそも汎用のUSB電源として企画されたものではないということか。とはいえ、クルマで5Vが使えれば何かと便利。さらに、改造で用意に出力電圧が変更できるのであれば、さらに応用範囲も広がろうというもの。

で、分解。ラベルを本体の継ぎ目に沿って切り、先端のネジになっている樹脂部分を外せば、あとは6つの突起ではまっているだけなので、分解は比較的容易。シンプルな構造だ。基板には、MARTKING ELECTRONICと書かれている。検索してみると、中国の明科電子という会社で、ACアダプタや充電器を作っているメーカーの製品とわかった。http://www.martking.com/cp12.htm にある、MK307というのが、この製品のようだ。写真を見ると色違いもあるらしいが、その色のラインナップがいまいち。黒以外はちょっといただけない。

MK307でwebを検索してみると、どうやらこの製品には5V出力のものと5.5V出力のものがあるようだ。105円のものは、5.5V用の定数になっているようだが、ラベルもそれにあわせて欲しかった。(5.5V表記のラベルもあるとしての話だが)

ところで、同じページの MK303 の写真に写っているラベルを見ると、この会社はシーメンスにもシガーソケットアダプタをOEM供給しているようだ。それはいいのだが、 このラベル上には「MADE IN FINLAND」ともかかれている。本当なのか?


105円 シガーライター - USB変換機(その2)

2006-11-23 14:14:14 | 工作

パッケージを開けての第1印象は、凝った外観ではないが、合わせ目の精度も悪くない。プラスチックがぺらぺらということもない。意外といいかも。これはお買い得品かもしれない。本体側面のラベルを見ると、DC 5.0V ±5%, 400mA の定格となっている。USB規格の500mAより電流容量が少ないが、結構いけそう。

出力電圧をテスターで実測すると、5.5V…。やはり105円クオリティー。詰めの甘さを忘れていない。

5.5Vということは、この製品はUSBとはいいつつも、本来は携帯充電器として設計されたものなのであろう。(携帯充電器は5.5V出力)  電圧表記がこの調子では、ラベル上のCEマークも怪しく思えてくる。ま、そんなものはあてにしていないが。(笑)


105円 シガーライター - USB変換機(その1)

2006-11-22 20:54:17 | 工作

少し前に100円ショップで見つけて買ってきた、クルマのシガーライターに差し込んでそれを USB コネクタの5Vに変換するアイテム。これを使えば、USBポートから電源を取るタイプの携帯充電ケーブルなどが車内で使えるようになる。これが税込み105円とは安い。安すぎる。ダイソーでは携帯用のケーブルつきだが 315円。汎用性を考えればこちらのほうがすぐれもの。

ちょうど車内で電源が欲しいと思っていたので、まずは研究用に1個…と思ったが、破格の安さに、一期一会になってしまう(再入荷なし)予感がして、とりあえず複数個購入。

使う前に、まず分解して中身を調べてみることにする。

 


自作コンセントカバー(その4)

2006-11-15 23:56:42 | 工作

これが完成形。機能は果たしているし、見た目もそれほど悪くない感じ。少なくとも、言われなければタッパーとは気がつかないであろう。

費用もかかっていないし、合格点を自分にあげよう。(笑)


自作コンセントカバー (その3)

2006-11-15 23:13:23 | 工作

次に、タッパー(風のプラスチック製密閉容器。とおりがいいので、タッパーとしてます)の本体側に、ケーブルを通すための穴を開ける。

加工による本体側(特にヘリの部分)の強度低下をなるべく落とさないように、切り口をぴったり合わせるべく、へりから通し穴までは、カッターでまっすぐカット。比較的柔らかなポリプロピレンとはいえ、カッターで切るとなると意外と硬いので、怪我しないように注意しつつ。また、無理な力を加えると、そこから割れてしまうので、最初に通し口を開けておいてからカッターで穴に向けて切っていくのがポイント。きちんとしたメーカーの、大型のカッターを使うのが安心。

ちなみに、個人的には、カッターやはさみなどの刃物は、100均のものは使わないようにしている。精度も耐久性も違うし、はさみもステンレス製のいいものを買えば、業務でない限り20年以上平気で使えたりするし。そもそもそれほど高価なものでもない。下手な道具を使うと、仕上がりも違ってくるし、なによりストレスがたまる。

ヤスリなどは、100均のの結構いけると思って愛用しているが、適材適所ということで。


自作コンセントカバー(その2)

2006-11-13 23:25:28 | 工作

まず、コンセント、アンテナ端子を通すために、現物合わせで、蓋の中央に四角い穴をあける。これが一番面倒だった。あとは、コンセントプレートを固定していたねじ穴4箇所に穴をあけ、ワッシャー+3×10mm ナベネジで、コンセントの枠に固定。

素材がポリプロピレン製で、固定部分の強度に不安があったので、力を分散させるためにワッシャーをかませてコンセントに取り付けた。(写真は、ワッシャーをつける前の仮設置状態)


自作コンセントカバー(その1)

2006-11-13 01:01:53 | 雑感

下の子供がコンセントに興味を持って、いじりたがって仕方が無いので、家のあちこちのコンセントに、穴をふさぐためのダミープラグや、コンセントカバーを取り付けた。上の子はあまりいじらなかったのでよかったのだが、今度の子は好奇心が旺盛なのか、なんでもいじりたがるので、心が休まらない。

以前は、高いな~と思いつつ、700円ぐらい出してコンセントカバーを買っていたが、最近は100円ショップでもいたずら防止の、プラグごと覆うタイプのカバーを売っている。700円のものとは作りの差は見られるものの、実用上遜色ない。これをいくつか買ってきて取り付けたのだが、1箇所だけ取り付けられないところがあった。

コンセントカバーは、コンセントプレートを取り外して、その代わりにねじで固定するという構造になっているのだが、ここはコンセントと、アンテナの端子が一体となっていて、正方形に近いコンセントプレートに、コンセント2個、アンテナ端子2個が並んでついている。ここにコンセントカバーを付けると、アンテナ端子側が、カバーも無いまま剥き出しになってしまう。これではだめだ。

仕方がないので、ベビー用品を扱っている店をいくつか見てみたが、このような特殊な形状のものは見つからない。(あってもすごく高そうだ)

無いなら自作。ということで、作ることを考えた。材料は、タッパー(風のもの)お使うことに決めて、近所のダイソーへGO。すると、幸運なことに、ちょうどいいサイズのプラスチック容器を発見。「ザ・プラスチック 密封容器 870ml TI」。ふたの四辺にラッチがついていて、きっちり密封できるという、どこかで見たような製品だが、縦横の高さもぴったり。深さも深すぎず浅すぎずで、今回の用途にはぴったりだ。


電子パーツ売り場にて

2006-11-09 22:48:05 | 雑感

週末にちょっとした電子工作をしようと思い立ち、パーツを入手しに東急ハンズにいって驚いた。電子パーツコーナーがほとんどなくなっている。ほどんど消滅寸前で、あるのは電池ボックスやスイッチ、ワニ口クリップなど、小学生の工作で使うようなものばかり。そのほかには、いわゆる電子キットがぶらさがっているだけ。昔は貧弱ながらも基本的なパーツは置いてあったと思ったのだが…。

よく見るとショーケースの中に抵抗はあるものの、数値は限られたものだけ。そのほかにはLEDぐらいか。コンデンサもトランジスタもICもない。これはまいった。大した部品でもないので、電車賃と時間を考えると、秋葉原に行くのもためらわれる。しかたがないので、通販で取り寄せることにした。秋葉原の変貌ぶりを見ると、これもしかたないのか。

電気・電子工学科の人気が長期的に低落傾向にあるということが言われている。東大工学部では、一番人気の無い学科の仲間入りをしてしまっている。たしかに、企業でのエンジニアの扱いにも原因があるのかもしれないが、工学部に進む前段階として、電気・電子工作に親しむ環境がなくなってきているのも要因ではないだろうか。子供の工作離れは一般的な現象ではあるが…。今は性能もよく、見栄えの良い完成品が自作するよりも安く手に入るとあっては、自分で工作するという動機付けがどうしてもなくなってしまう。

以前は、ラジオの製作、初歩のラジオといった子供向けの雑誌をみて、トランジスタを使ったLEDの点滅回路を作って喜んだりしたものだが、いまや、100円ショップに行けば、LEDをチカチカさせる小物が電池込みで買えてしまう。また、子供も小さなころから高度なおもちゃに囲まれて育っているので、ケースもろくにない(もしくはタッパーの改造)の貧相でしかも低機能なおもちゃでは満足できないだろう。

生活が豊かになるのはよいのだが、人をものづくりに向かわせるには、動機付けとしてある程度の飢餓感が有効だ。ただ、その飢餓感を埋めることは商売ネタにもなるところなので、高度に商業が発展している日本では、構造的に昔のように工業に優秀な人間を継続して送り込むことは難しいのかもしれない。


開かずの水筒:改造篇

2006-11-08 01:09:01 | 工作

検討の結果、ニッパーとカッターでリブを切り落とし、さらにばね部分の幅と肉厚を、ボタンを押して試しに開けてみて、具合を見ながら削っていくこととした。最終的に写真のような形状に。幅は半分ほどにまで切り落とし、さらに両サイドを中心に厚み方向を削っていった。

この改造は大成功。子供も、両手の親指で力を入れれば押せるようになった。もっと削ればより軽くもできるが、耐久性も考慮して、少し固めのままとしておいた。自分で開けられるようになり、子供もすっかり笑顔になり、嬉しそうに何度も開けたり閉めたり。

とりあえずピンチを切り抜け、父親としての株も上がり、結果オーライとなったが、小さな子供向けの商品なのだから、もっと品質に気をつけてもらいたいものだ。