もうかれこれ20年近くなるだろうか。。
仕事の関係で、ソ連崩壊前のモスクワに出張したときのことである。
これが、モスクワのシェレメチェヴォ国際空港というところに着いた時から驚きの連続であった。
いくつか例を上げて見ると:
・カルチャーショックその1 - 走行中の車のタイヤが外れる。
空港から市内に向かうバスの中からボーっと外を眺めていたら、並走していた車のタイヤが外れて転がって行く光景が目に入る。
しかも、目に入るのは年代物の車が圧倒的に多い。『え~っ?宇宙に人類を送りだす国が??』
・カルチャーショックその2 -ウエルカム・パーティー
現地駐在スタッフが歓迎会を開いてくれた。高級なレストランと呼ばれる場所を貸し切ってである。
出て来た料理に驚いた。先ず目に付いたのが、大きなチョウザメの丸ごと1匹蒸したような物、その横に、子供即ちキャビアのテンコ盛り、蟹は缶詰を開けそのままひっくり返した状態で山盛り、その他ハム等の加工品が並ぶ、生野菜類が殆どない。あっても、目一杯太らせたキュウリのスライス、金魚の水槽から取り出した藻のような野菜が少々。。夏なのに。。
このような状態が2~3日続いた。。レストランを変えても内容が同じである。テンコ盛のキャビアに興味を示せるのも2日迄が限界、3日目はさすがに手は出なかった。
・カルチャーショックその3 - ミラーとワイパーブレード
路上に駐車している車に対して何か違和感を感じていた。2~3日して、その違和感が『何か?』に気付いた。駐車している車の殆どにサイドミラーとワイパーブレードが付いていないのである。
何故なのか?ジモティーのタクシードライバーに聞いてみた。『車外に付いているアクセサリー類は盗まれるので、駐車時は必ず外して隠すのだヨ』『特に光り物は危ないね」とのこと。
良く見るとミラーは簡単に取り外せるように加工してあった。処変われば盗難に遭う物まで違うのか。。
・カルチャーショックその4 - タクシーの運ちゃんは凄すぎる。
モスクワ市内のタクシーの運ちゃんは凄すぎる。1950年代にタイムスリップしたような車で、街の中を100km以上のスピードでぶっ飛ばすのである。しっかりとシートベルトをしているのだが、初日に『タイヤが外れる光景』を見ているだけに、怖くてションベンちびりそうな体験をした。
・カルチャーショックその5 - 100$のノック
宿泊に使用していたホテルは、外国人専用で、ジモティーは入れない筈なのだが、夜な夜な部屋をノックしてくるお姉ちゃんがいた。聞けば外貨獲得のため半ばお役人公認の商売だそうだ。別料金で自宅まで呼んでくれるのも有りとか。。。
・カルチャーショックその6 - 1000#のサンドペーパー並み
『食べたら催す』これは、自然の原理である。宿のトイレに置いてあるペーパーが半端な固さではなかった。
側面に手を滑らせたら切れそうな、シャキッとしたペーパーである。これを柔らかくしようと揉んでみるのだが、全然柔らかくならない。一発で『キレ』てしまった。。。お尻が。珍しいので、予備に置いてあったペーパーの一つを日本迄『土産』として持ち帰ったような記憶がある。
・カルチャーショックその7 - 35m/mのフィルム
休日に市内観光に出かけたのだが、『赤の広場』という所に立ち寄った時の事である。景色を写真に撮ろうと思いカメラを取り出す。しかし、出国のドタバタでフィルムを買うのを忘れていたことを思い出す。フィルムぐらいは簡単に現地調達出来るだろうと思っていた。。これが大きな間違いで、広場の隣にあるデパートと称する所を捜しまわったが、言葉が通じずなかなか目的の物が見つからない。やっと『Kodak』という小さな看板が下がっている店を見つけた。。。が、嫌な予感、陳列してあるカメラが日本で言う『骨董品の類』である。。店内を見回してもそれらしきものが見当たらない。『カートリッジ式のフィルム有りますか?』なんて聞けるような状況では無かった。
・カルチャーショックその8 - 地下鉄は1コイン
『休日に何処も行く予定が無かったら、地下鉄の駅を見て回るのもなかなか良いものだよ。各々駅の構内の造りが芸術的で一つ一つ異なっているから』と現地スタッフが教えてくれた。
それじゃ、話の種に行ってみますか。。。と出かけたのだが、駅に着いて切符を買おうとしたが、券売機も窓口も見当たらない。。どうやって乗るの???しかたがないので、市民の動を暫く観察する。
すると、市民は切符の代わりにコインを入れている。良く見ると「5カペイカ」という穴の空いていない5円玉のお化けのようなコインだ。後で聞いた話だが、何処まで乗っても1コイン/1回だそうだ。素晴らしい!
長いエスカレータに乗って、地下深く降りて行くと、確かに聞いていた通り、見事な造りのホームが現れる。幾つか駅を降りてみたが、総べてが芸術だ。『良くもまぁこんな所に金かけて。。』と芸術の解らない貧乏人は呟いてしまう。
あれから、20年近くなるが、ソ連崩壊でどのように変わったのか、もう一度同じルートを辿ってみたい気もするなぁ。。。
そうそう。。カップライスの話をしようと思っていたのだが、前置きが長くなって何を言おうとしていたのか、忘れてしまった。。。。
この出張で、日本食があまり入手出来ないと聞いていたので、非常食としてこれを、何種類か持って行ったのである。
当時、某大手カップ麺メーカから出していたものであるが、お湯を入れたら逆さまにして蒸らすという物で、当時は非常に重宝したのだが、何時の間にか、市場から消えてしまった。。。何が受けなかったのだろうか?
大変世話になったあのカップライスは何処行ったんでしょうぇ。もう一度食べてみたい。
仕事の関係で、ソ連崩壊前のモスクワに出張したときのことである。
これが、モスクワのシェレメチェヴォ国際空港というところに着いた時から驚きの連続であった。
いくつか例を上げて見ると:
・カルチャーショックその1 - 走行中の車のタイヤが外れる。
空港から市内に向かうバスの中からボーっと外を眺めていたら、並走していた車のタイヤが外れて転がって行く光景が目に入る。
しかも、目に入るのは年代物の車が圧倒的に多い。『え~っ?宇宙に人類を送りだす国が??』
・カルチャーショックその2 -ウエルカム・パーティー
現地駐在スタッフが歓迎会を開いてくれた。高級なレストランと呼ばれる場所を貸し切ってである。
出て来た料理に驚いた。先ず目に付いたのが、大きなチョウザメの丸ごと1匹蒸したような物、その横に、子供即ちキャビアのテンコ盛り、蟹は缶詰を開けそのままひっくり返した状態で山盛り、その他ハム等の加工品が並ぶ、生野菜類が殆どない。あっても、目一杯太らせたキュウリのスライス、金魚の水槽から取り出した藻のような野菜が少々。。夏なのに。。
このような状態が2~3日続いた。。レストランを変えても内容が同じである。テンコ盛のキャビアに興味を示せるのも2日迄が限界、3日目はさすがに手は出なかった。
・カルチャーショックその3 - ミラーとワイパーブレード
路上に駐車している車に対して何か違和感を感じていた。2~3日して、その違和感が『何か?』に気付いた。駐車している車の殆どにサイドミラーとワイパーブレードが付いていないのである。
何故なのか?ジモティーのタクシードライバーに聞いてみた。『車外に付いているアクセサリー類は盗まれるので、駐車時は必ず外して隠すのだヨ』『特に光り物は危ないね」とのこと。
良く見るとミラーは簡単に取り外せるように加工してあった。処変われば盗難に遭う物まで違うのか。。
・カルチャーショックその4 - タクシーの運ちゃんは凄すぎる。
モスクワ市内のタクシーの運ちゃんは凄すぎる。1950年代にタイムスリップしたような車で、街の中を100km以上のスピードでぶっ飛ばすのである。しっかりとシートベルトをしているのだが、初日に『タイヤが外れる光景』を見ているだけに、怖くてションベンちびりそうな体験をした。
・カルチャーショックその5 - 100$のノック
宿泊に使用していたホテルは、外国人専用で、ジモティーは入れない筈なのだが、夜な夜な部屋をノックしてくるお姉ちゃんがいた。聞けば外貨獲得のため半ばお役人公認の商売だそうだ。別料金で自宅まで呼んでくれるのも有りとか。。。
・カルチャーショックその6 - 1000#のサンドペーパー並み
『食べたら催す』これは、自然の原理である。宿のトイレに置いてあるペーパーが半端な固さではなかった。
側面に手を滑らせたら切れそうな、シャキッとしたペーパーである。これを柔らかくしようと揉んでみるのだが、全然柔らかくならない。一発で『キレ』てしまった。。。お尻が。珍しいので、予備に置いてあったペーパーの一つを日本迄『土産』として持ち帰ったような記憶がある。
・カルチャーショックその7 - 35m/mのフィルム
休日に市内観光に出かけたのだが、『赤の広場』という所に立ち寄った時の事である。景色を写真に撮ろうと思いカメラを取り出す。しかし、出国のドタバタでフィルムを買うのを忘れていたことを思い出す。フィルムぐらいは簡単に現地調達出来るだろうと思っていた。。これが大きな間違いで、広場の隣にあるデパートと称する所を捜しまわったが、言葉が通じずなかなか目的の物が見つからない。やっと『Kodak』という小さな看板が下がっている店を見つけた。。。が、嫌な予感、陳列してあるカメラが日本で言う『骨董品の類』である。。店内を見回してもそれらしきものが見当たらない。『カートリッジ式のフィルム有りますか?』なんて聞けるような状況では無かった。
・カルチャーショックその8 - 地下鉄は1コイン
『休日に何処も行く予定が無かったら、地下鉄の駅を見て回るのもなかなか良いものだよ。各々駅の構内の造りが芸術的で一つ一つ異なっているから』と現地スタッフが教えてくれた。
それじゃ、話の種に行ってみますか。。。と出かけたのだが、駅に着いて切符を買おうとしたが、券売機も窓口も見当たらない。。どうやって乗るの???しかたがないので、市民の動を暫く観察する。
すると、市民は切符の代わりにコインを入れている。良く見ると「5カペイカ」という穴の空いていない5円玉のお化けのようなコインだ。後で聞いた話だが、何処まで乗っても1コイン/1回だそうだ。素晴らしい!
長いエスカレータに乗って、地下深く降りて行くと、確かに聞いていた通り、見事な造りのホームが現れる。幾つか駅を降りてみたが、総べてが芸術だ。『良くもまぁこんな所に金かけて。。』と芸術の解らない貧乏人は呟いてしまう。
あれから、20年近くなるが、ソ連崩壊でどのように変わったのか、もう一度同じルートを辿ってみたい気もするなぁ。。。
そうそう。。カップライスの話をしようと思っていたのだが、前置きが長くなって何を言おうとしていたのか、忘れてしまった。。。。
この出張で、日本食があまり入手出来ないと聞いていたので、非常食としてこれを、何種類か持って行ったのである。
当時、某大手カップ麺メーカから出していたものであるが、お湯を入れたら逆さまにして蒸らすという物で、当時は非常に重宝したのだが、何時の間にか、市場から消えてしまった。。。何が受けなかったのだろうか?
大変世話になったあのカップライスは何処行ったんでしょうぇ。もう一度食べてみたい。
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