映画と舞台挨拶の感想です。
◎「心が叫びたがってるんだ。」
2015年9月19日公開、長井龍雪監督、119分。
「ずっと、ずっと、伝えたかった。」
総合評価3点(5点満点)、見るべきだとまでは思いませんが、見て損はないと思います。味はあります。
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来場者特典の、スペシャルポートレートと劇中のミュージカルのプログラム。
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○ 全体的な感想。
自意識過剰な自責の念の順は、ラブホで浮気している父を見たことをラブホが何かを知らずに母に言ってしまい、母は順に怒り、父は順のおしゃべりのせいと言って、離婚。
精神的ひきこもりの拓実は、両親が離婚。
中学の時、付き合っているのに拓実をかばえずに、うやむやなまま別れた菜月。
挫折から立ち直れない大樹。
小さな行き違いが生む取り返せないかも知れないズレは思春期です。
キャラの掘り下げが少し弱いですが十分想像できる範囲です。
綺麗にまとめていますが、掘り下げが少し不足で、感情移入は難しくはないものの、容易ではありません。
あまり起伏もないし、あまりコメディでもないし、少しシリアスで、深夜アニメではなく一般向けアニメのようなところは、いわゆる深夜アニメファンには馴染めない可能性もありますが。
でも、それほど泣かせには来ていないので、あざとさはあまり無いので、「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」(2011年春のTV版は見ましたが、劇場版は見ていません。)のあざとさになじめなかった私としては、結構良かったです(総合評価3点と言っても、もう少し上でもよいかなという3点。)。
成瀬順(cv水瀬いのり)、坂上拓実(cv内山昂輝)、仁藤菜月(cv雨宮天)、田崎大樹(cv細谷佳正)のクラスメイトのほか、担任教師の城嶋一基(cv藤原啓治)、順の母の成瀬泉(cv吉田羊)、野球部キャプテンの三嶋樹(cv村田太志)、拓実と同じDTM研究会でクラスメイトの岩木寿則(cv古川慎)、DTM研究会でクラスメイトの相沢基紀(cv大山鎬則)、チア部でクラスメイトの江田明日香(cv石上静香)、チア部でクラスメイトの宇野陽子(cv高橋李依)など。
○ HPより、概要。
「名曲と共に、描かれる物語。再び日本を感動の渦に―。
2013年、アニメファンの枠を超え、心揺さぶる感動作として興行収入10億円を突破する大ヒットを記録した『劇場版 あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』。
テレビアニメオリジナル作品としては歴代2位の記録を打ち立て、実写ドラマ化も決定するなど、今でも日本中に“あの花現象”を巻き起こしている。
そして今秋、名実ともにヒットメーカーとなった監督・長井龍雪、脚本・岡田麿里、キャラクターデザイン・田中将賀の3人が結集し、再び秩父を舞台にした完全オリジナルストーリーの青春群像劇『心が叫びたがってるんだ。』が誕生する。
心の傷、葛藤、誰かを想う切なさー。
人と人との絆を描いた物語と、誰もが一度は聴いた事のある「悲愴」や「Over the Rainbow」「Around The World」などの名曲の数々が、きっとあなたの心を感動でいっぱいにしてくれる。」
「幼い頃、何気なく発した言葉によって、家族がバラバラになってしまった少女・成瀬順。
そして突然現れた“玉子の妖精”に、二度と人を傷つけないようお喋りを封印され、言葉を発するとお腹が痛くなるという呪いをかけられる。それ以来トラウマを抱え、心も閉ざし、唯一のコミュニケーション手段は、携帯メールのみとなってしまった。
高校2年生になった順はある日、担任から「地域ふれあい交流会」の実行委員に任命される。一緒に任命されたのは、全く接点のない3人のクラスメイト。本音を言わない、やる気のない少年・坂上拓実、甲子園を期待されながらヒジの故障で挫折した元エース・田崎大樹、恋に悩むチアリーダー部の優等生・仁藤菜月。彼らもそれぞれ心に傷を持っていた。
担任の思惑によって、交流会の出し物はミュージカルに決定するが、クラスの誰も乗り気ではない様子。しかし拓実だけは、「もしかして歌いたかったりする?」と順の気持ちに気づいていたが、順は言い出せずにいた。
そして、だんまり女にミュージカルなんて出来るはずがないと、揉める仲間たち。自分のせいで揉めてしまう姿を見て順は思わず「わたしは歌うよ!」と声に出していた。
そして、発表会当日、心に閉じ込めた“伝えたかった本当の気持ち”を
歌うと決めたはずの順だったが・・・。」
○ 舞台挨拶。
9月20日(日)、新潟市のT・ジョイ新潟万代での舞台挨拶は長井龍雪監督(新潟県出身)、水瀬いのりさん、雨宮天さん。
・試写会で97.4%が満足と回答した。
・どっちのキャラが好きかと聞かれて、水瀬さんはキャラに寄ってしまう面もあり、大樹、雨宮さんもキャラに寄ってしまう面もあり、拓実。
長井監督は、宇野。メインキャラが重い雰囲気だったので、明るい宇野は動かしやすかったということもあって、好きだと。宇野は、このアニメで唯一、キスをしたとも言っていました(本番の前日の夜に、我慢できずに学校で三嶋と。)。
などなどの、30分。
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○ 感想。
順は、ラブホのことを、王子様が舞踏会をしているお城だと思って憧れていたのですが、そうではないと言わなかった両親というのもどうかと思いますが。
少学校低学年の順が学校帰りに歩いて行けるところにあるラブホなのに、明るい時間からそこで浮気(浮気ではなく本気だったようですが。)する父というのは、もっとどうかと思いますが。
○ 父に順のせいだと言われて、玉子の妖精が順の口にチャックをして呪いをかけたところ、全体の雰囲気からして妖精という非現実的なものがいるのは不自然に思ったのですが、最後で、妖精はおらず、順の無意識が妖精のせいにしたと判明。
それなら良く分かります。
言葉にすれば相手に伝わるとは限りませんが、言葉にすれば誤解されるかも知れませんが、それでも言葉にしないと伝わらないということを、描いたアニメでもあります。恋も交えて、青春ですね。
○ 担任の城嶋の誘導もあって、順がやりたいと思って、拓実と菜月が順を見ていると応援したくなるとして乗ってくれ、アレコレあって大樹も乗ってくれ、クラスメイトを説得。ミュージカルをすることに。
最初は嫌がっていたクラスメイトが、簡単にやろうと思ってくれました。拓実、菜月、大樹の友達が賛成し、それを契機に他の生徒も賛成に変わったのですが、空気を読んでいる感じは今どきの高校生なのでしょう。
主な役は順、拓実、大樹がすることになるなど、協力はしてくれるものの大変なことは4人がすることになりましたし。
城嶋先生は4人の状況をかなり分かっていて、敢えて組ませたのですが、勝算はかなりあったように見えましたが(常に落ち着いていた。)、あまり干渉しないでいましたが、勝算の根拠は不明。男の感でしょうかね?。
○ 終盤のミュージカルは良かったです。
拓実が菜月に問い詰められて、順に恋愛感情があるわけではないと言ったのを聞いてしまった順は、翌日の本番に無断で来ないと。
代わりの主役は菜月がしてミュージカルを進める間に、拓実が順を探しに行きますが、つぶれたラブホ以外にないだろと思って見ていましたが、拓実はなかなか思いつかず。
ここは、拓実が順に恋愛感情を持っていたら直ぐに分かったという演出になるのでしょうけれど、恋愛感情ではないからそれが思いつかないということでしょう。
荒れたラブホの一室で、拓実に促されて思いのたけを言った順というのは、お腹は痛くなっていません。
拓実が優しすぎでしたが、順が素直だったから逆恨みみたいにならなかったのでしょう。
順は拓実が好きだと言いましたし、拓実は他に好きな人がいると言いましたし、順は知っていたと言いましたし。
観客席の後ろから舞台に向かって歌いながら出てきた順、最後は順と菜月が違う曲を同時に歌うと。舞台挨拶での長井監督によると、そういうミュージカルがあるとのことです。
ここは、歌詞がよく聞き取れませんでしたが、順が歌う「悲愴」(ベートーベン作曲)に歌詞を付けた「心が叫びだす」と、菜月が歌う「Over the Rainbow」に新たに歌詞を付けた「あなたの名前呼ぶよ」。
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拓実と菜月は付き合い、大樹はヒジを直して甲子園を目指すことにしましたし、母はミュージカルを見て順とのわだかまりもなくなりそうですし。
菜月が好きだった大樹が順に告白したのは驚きでしたが、順がOKしたのかは分かりませんが、苦労したのですから、少しの幸せはあってもいいんじゃないですか。
○ 余談です。
あの花と強く関連付けた宣伝や感動するとの宣伝から、ここさけ は、当初は見るつもりは無かったです。
あの花の泣かせよう泣かせようとするところがあざとく感じられて馴染めなかったので、それと似た物語ならお金を払ってまでは見たくはないな、と。TVで放送したら見よう、と。
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で、以前に映画館でもらった小冊子に監督らのインタビューがあり、青春ものであの花っぽくない、旨言っていたので、だったら見ようかと思ったところです。
あの花のようなものを期待しているなら見るべきではありません。
そうでないなら、見るべきだとまでは思いませんが、見て損はないと思います。
味はあります。
【shin】
【2015年10月11日追記】
サイン入りポスター。
新宿バルト9。
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T・ジョイ新潟万代。
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【2015年10月18日追記】
10月17日、埼玉県の大宮駅近くのアニ玉祭にて。
めんまコスプレも多かったですし、あの花の人気は凄いということのようで。
1枚目は1.7×1.7、7500枚のモザイクアート。あの花のシーンにより作ったここさけの順。
劇場でポスターも売っていましたが、全てあの花のシーンですが、ここさけにしないとダメでしょ。
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【shin】