思い付きブログ

「僕が愛したすべての君へ」「君を愛したひとりの僕へ」感想

【ネタバレ】

◎「僕が愛したすべての君へ」「君を愛したひとりの僕へ」

 「どの世界の君にも、きっとまた恋をする」

 2作とも2022年10月7日(金)公開。
 僕愛の監督は松本淳、脚本は坂口理子、原作は乙野四方字、102分。
 君愛の監督はカサヰケンイチ、脚本は坂口理子、原作は乙野四方字、98分。

 高崎暦/日高暦(cv宮沢氷魚、幼少期はcv田村睦心、老年期はcv西岡徳馬)、瀧川和音(cv橋本愛、老年期はcv余貴美子)、佐藤栞(cv蒔田彩珠)のほか、日高翔大(cv浜田賢二)、高崎真由美(cv園崎未恵)、高崎康人(cv西村知道)、佐藤絃子(cv水野美紀)など。

 2作セットでの総合評価は、上中下で中くらい。「夏へのトンネル、さよならの出口」同様に、メインキャラに下手な俳優を使わないでほしいです。







○僕愛は高崎暦(両親の離婚後は母と暮らしている並行世界。)と和音がメイン、君愛は日高暦(両親の離婚後は父と暮らしている並行世界。)と栞がメイン。

 君愛、僕愛の順で見ました(上映時間からして見やすい順番だったというだけです。)。君愛から見ると幸せなラブストーリー、僕愛から見るとちょっと切ないラブストーリー、「観る順番で結末が大きく変わる ふたつのラブストーリー」というのがウリです。
 公式が言う「結末」が何を指しているのかは置いといて、2つの並行世界が互いに補完し合っている2作で1つの物語なので見る順番で結論は変わりませんが、SF設定(並行世界、虚質科学うんぬん。)をよりきちんと説明しているのが君愛ですし、僕愛の背景にある暦の栞への思い/2人の恋愛を描いているのが君愛ですし、君愛から見ないと分かり難いと思います。それでも並行世界や虚質科学の設定は分かり難いかも知れません。

 君愛の最後に駆け足で流れるシーンがありますが、同じシーンを僕愛ではシーンを追加して本編にしています。そのシーンは、君愛では省略しているシーンが多いので、僕愛を後で見ると言動の意味合いが変わり、そうだったのか、となります。僕愛から見れば、そういうことはないでしょう。
 僕愛の最後のシーンは暦も栞も互いに覚えていなかったという意味だと思いますが、君愛のそのシーンはシーンを省略しているので、栞は暦を覚えていたと思える作りになっています。よって、最初に君愛を見たので、覚えていることはご都合主義だがハッピーエンドで良かった、と君愛を見た後に思ったものです。しかし、僕愛を見たら2人とも覚えていない様子だった上に暦の妻である和音は事情(君愛での並行世界では暦と栞が好き合っていたが、栞が死んだことなど。)を知って暦と栞を会わせようとしていたと判明したので、ちょっと切ない感じに。
 公式の言っていることと逆じゃないか、と思ったものです。他人のツイッターを見ても、私と同じように感じた人もいれば、公式の言うように感じた人もいたので、人それぞれのようです。

 見る順番で印象は変わるかも知れませんが、既に2作とも見ているので、検証のしようがありません。

 ただ、黒髪ストレートロングな上に白ワンピースの美少女、しかも半袖が堪能できるのは君愛なので、君愛を後に見た方が気分はいいかもしれません(笑)。なお、少しツンとしたメガネ美少女を堪能できるのは僕愛です。

○暦(宮沢さん)と栞の演技は少し下手。声優を使わないこと自体は構いませんが、下手な人は使わないでほしいです。マスコミで宣伝してもらいやすくなることを含めて客寄せのために使うなら、せめてメインキャラはやめて欲しいです。それでも客寄せのためにメインキャラで使うなら、映画の質を落としているのですから、せめて、声優の何倍ももらっているであろうギャラに見合った興行収入に貢献してほしいです(「夏へのトンネル、さよならの出口」も同じです。)。

○2作では、まだ実験段階ではあるものの任意の並行世界に行ける装置があって(一般人はそれは使えません。君愛で部外者である子供の暦と栞がその部屋に自由に出入りできて、勝手に装置を使ったのは、セキュリティに大問題しかない研究所です。)、一方僕愛では、それとは別に誰でも意思とは関係なく並行世界に時々行っていることが分かっていて、スマートウォッチみたいな装置によって行っているかどうかを判別できて、行った先での記憶も概ね残っているというものでした(行った先と意識が入れ替わっている。)。
 並行世界は無数にある設定ですから、時々別の並行世界に行っていたり、記憶が残っていたり、それは大変な世界で混乱しそうなものですが、それはないようです。

○公式HPから。
 「並行世界を行き来することができる〈ふたつの世界〉の〈ひとつの物語〉 この秋、新しいラブストーリーが誕生!」
 「“並行世界”を行き来することができる世界の同じ名前のふたりの少年が、それぞれの世界でひとりの少女と恋に落ちるラブストーリー。
 この2作品はそれぞれの物語が独立していますが、2作読むとふたつの世界が絡み合い交差して、お互いがお互いの世界を支え合っていることに気づく、斬新な設定が隠されています。」

僕愛「両親が離婚し、母親と暮らす高校生の高崎 暦(たかさき こよみ)。
 ある日、クラスメイトの瀧川和音(たきがわ かずね)に声をかけられる。
 85番目の並行世界から移動してきたという彼女は、その世界で2人が恋人同士であると告げる・・・。」

君愛「両親が離婚し、父親と暮らす小学生の日高 暦(ひだか こよみ)。
 ある日、父の勤務先で佐藤 栞(さとう しおり)という少女と出会う。
 お互いに恋心を抱くようになる暦と栞だったが、親同士が再婚することを知らされる。
 ふたりは兄妹にならない運命が約束された並行世界への駆け落ちを決断するが・・・。」


【shin】


名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「 アニメ2022年感想等」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事